分類・名称
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1868年、Jornal do Sciências Mathemáticas, Physicas e Naturaes においてポルトガルの魚類学者 Félix de Brito Capello によって記載された。記載に用いられたのは、セトゥーバル沖で捕獲された全長2.3mの雄成体である。彼は本種とドチザメ属 (Triakis) が似ていると考え、ギリシャ語で"偽"を意味するpseudo を冠した Pseudotriakis を属名とした。英名"false catshark"もこれに由来する。種小名 microdon はギリシャ語の mikros ("小さい") ・odontos ("歯") に由来する。他の英名として、日本語の「唖鮫」に由来する dumb shark、背鰭の形態を表した keel-dorsal shark などがある。 和名は深い海を表す「千尋」に由来する。旧名はオシザメであったが、日本魚類学会は「オシ」が差別的語にあたるとし、2007年1月31日チヒロザメに改名された。チヒロザメはこの差別的標準和名の改名の対象になった軟骨魚類唯一の例である。 太平洋の個体群は別種として Pseudotriakis acrales という学名を与えられていた。だが、形態学的にP. microdonと区別できないため、現在ではP. microdonのシノニムとされている。本種はトガリドチザメ属 Gollum と近縁であり、多くの形態的特徴を共有する。タンパク質コード遺伝子を用いた系統解析の結果、本種とトガリドチザメ属とは、属内レベルの遺伝的差異しかないことが示された。これは、本種が短期間で多くの固有派生形質を進化させたことを意味しており、本種とトガリドチザメ属を同科とする根拠となっている。また、そのほかの同科の種類として、北東インド洋から報告されたヒメチヒロザメ属のヒメチヒロザメがいる。
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分類・名称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 01:13 UTC 版)
発見当初は、本種は頭骨の特徴が現生のマレーガビアル属と類似している(鼻吻部が異常に長く狭いこと、鼻骨が外鼻孔まで届かず楔状であること、前上顎骨は片側5本、上顎骨は片側16本と上顎の歯式が同じことなど)ことからマレーガビアル属の新種とされた。亀井節夫、松本英二により出土した地名(待兼山)にちなんで1965年9月、和名はマチカネワニ、学名はTomistoma machikanense(トミストマ・マチカネンセ)と命名された。 それから18年後、青木良輔により再研究され、1983年、マレーガビアル属ではなく新属のワニであることが示唆され、古事記に登場しワニに化したと伝えられる豊玉姫にちなんだ属名を冠した学名 Toyotamaphimeia machikanensis (トヨタマヒメイア・マチカネンシス)と命名された。青木は関節骨後突起が分類上重要なことを指摘し、マレーガビアル属よりもクロコダイル属に近いと提唱した。この論文を出版した「Copeia」は国際的な爬虫類学の学術誌だったため、Toyotamaphimeiaの名が世界中に浸透し、その重要性が確認された。 その後世界でワニの新たな研究が進んだため、大阪大学、北海道大学、国立科学博物館による共同研究が始まり、2006年に本種はトミストマ亜科 Tomistominae に属することが支持され、その中でも進化したものであることが報告された。そのため現生種ではマレーガビアル Tomistoma schlegelii に近縁であることが解明された。この結果はKobatake et al. (1965)と整合性を持つ。また、本亜科の種はヨーロッパ大陸に発生し、そこからアメリカ大陸やアフリカ大陸に移動し、少なくとも40万年前にはマチカネワニやマレーガビアルのようにアジアに移動し生息していたことがわかった。 ワニ目 クロコダイル科 トミストマ亜科(マレーガビアル亜科) †マチカネワニ属 Toyotamaphimeia マレーガビアル属 Tomistoma Tomistominae クロコダイル亜科 クロコダイル属(ワニ属) Crocodylus コビトワニ属 Osteolaemus Crocodylinae Crocodylidae アリゲーター科 アリゲーター亜科 アリゲーター属 Alligator Alligatorinae カイマン亜科 コビトカイマン属 Paleosuchus カイマン属 Caiman クロカイマン属 Melanosuchus Caimaninae Alligatoridae ガビアル科 ガビアル亜科 †エオガビアリス属 Eogavialis インドガビアル属 Gavialis Gavialinae Gavialidae Crocodilia なお、DNAシークエンシングを用いた分子系統解析では、マレーガビアルが実際にはインドガビアル上科インドガビアル科に属することが示されている。これにより、近縁なトミストマ亜科が全てインドガビアル科に位置付けられ、それに伴ってマチカネワニもその系統的位置の解釈が変更された。2018年には Lee と Yates により形態情報・分子情報・層序を用いた系統解析が発表され、トミストマ亜科は側系統群であることが示唆された。ここでもマチカネワニはインドガビアル科に位置付けられている。 インドガビアル科 Gavialis gangeticus(インドガビアル) Gavialis bengawanicus† Gavialis browni† Gryposuchus colombianus† Ikanogavialis† Gryposuchus pachakamue† Piscogavialis† Harpacochampsa† Toyotamaphimeia(マチカネワニ)† Penghusuchus† Gavialosuchus† Tomistoma lusitanica† Tomistoma schlegelii (マレーガビアル)
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分類・名称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 03:32 UTC 版)
巨大なエミューのような外見をしているが、キジカモ類に近縁であり、約800万年前から3万年前まで生息していたドロモルニス科に属する。オーストラリア大陸はドロモルニスの時代まで数千万年に渡って南の巨大なゴンドワナ大陸から分断されており、オーストラリア大陸の動物は他の大陸の動物とほぼ完全に隔絶された状況で非常にゆっくり進化を続けていた。タイプ標本である大腿骨はクイーンズランド州ピークダウンズの井戸の深さ55メートルの地点で発見され、1872年にリチャード・オーウェンの手で記載された。模式種であるD. australis種の化石は保存が悪く他のドロモルニス属との時間的な間隔も大きいため、D. stirtoni種は後にブロコルニス属に再分類される可能性がある。 ドロモルニスは "Mihirung birds" や "Stirton's Thunder Birds" と呼ばれることもある。"Mihirung paringmal" とはビクトリア州西部の原住民の言語で「巨大な鳥」を意味する。
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