層序
【英】: stratigraphy
(1) ある地区または地域の地質記載の一部で、その地域の岩石の区別、性質、厚さ、重なりの順序、相互関係、時代および対比に関するもの(stratigraphy)。 (2) 単に地層の累重関係を指す場合もある(stratigraphic succession, stratigraphic sequence)。また stratigraphy は層序学とされる場合もあるが、層序学とは地層の分布、産状、岩質、含有化石、順序、相互関係などを総合的に研究し、生成年代の新旧を基準として地層を区分し、対比する地質学の分野であり、層位学ともいう。W. Smith によって確立された地層累重の法則および地層同定の法則を基本とし、19 世紀末までに、今日用いられている地質年代区分(年代層序区分)の大綱が、層序学的方法によって確立された。層序(stratigraphy)は、ある地域における地層の新旧の序列による区分を示す用語としても用いられる。 層序学的方法によって解明された地層の新旧の順序は、地表付近における諸事象の時間的変遷(歴史)の記録であるから、地球の歴史的発達過程を研究対象とする地質学の主要な一分野をなす。層序地質学(stratigraphical geology)という用語もあり、地史学とほぼ同義に用いられる場合もある。地層中に含まれる化石に着目して地層を対比し、相対年代を論ずる分野を生層位学(または古生物年代論)という。 |
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ニオブララ累層のスモーキーヒルチョーク部層はニオブララ累層で発見された化石の大半を占め、23の鍵層に分かれている。多くの脊椎動物は層の上側から出土し、ニオブララ累層の層序が完全に理解される前にほぼ全てが回収・記載されていた。標本は青灰色の頁岩ないし黄色の白亜と呼ばれる層から出土したものとして記載されており、これは以前考えられていたように異なる層序単位を示すものではなく、むしろ同じ露頭の様々な地点で確認される風化現象と捉えられている。 フォートヘイズ石灰岩部層は硬く巨大な石灰岩から構成されている。 ニオブララ累層は海洋の Pierre 頁岩の上に存在し、Carlile 累層やベントン頁岩の下に位置する。
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ロシアの層序学者V・E・ラゼンチェフがアーティンスキアンを分割し、アッセリアン階は1954年に学術論文に導入された。その時点ではアーティンスキアンは下部ペルム系の大部分を占めていたが、現在ではより年代が狭まっている。アッセリアンという名称はロシアのバシコルトスタン共和国とカザフスタンのウラル山脈南部にアッセル川にちなんでいる。 アッセリアン階の基底はシスウラリアン統およびペルム系の基底と同値であり、コノドント Streptognathodus isolatus(英語版) が初めて出現する層序記録の場所として定義されている。国際標準模式層断面及び地点(GSSP)はカザフスタンのアクトベに位置するウラル山脈のアイダララシュ川の谷に所在する。
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バシキーリアンの最上部、すなわちモスコビアンの基底はコノドントの種 Declinognathodus donetzianus(英語版) と Idiognathoides postsulcatus(英語版) の初出現あるいはフズリナの Aljutovella aljutovica の初出現に近い。 バシキーリアンの基底はコノドントの種 Declinognathodus noduliferus の初出現にあたる。基底の国際標準模式層断面及び地点(GSSP)はアメリカ合衆国ネバダ州のアロー・キャニオンに分布するバトルシップ・ウォッシュ・累層にある。
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サープコビアン階は1890年にロシアの層序学者セルゲイ・ニキーチンが提唱し、1974年にヨーロッパロシアの公式な層序に導入された。 サープコビアンの基底はコノドントの種 Lochriea crusiformis の初出現である。2020年4月現在でサープコビアンの国際標準模式層断面及び地点(GSSP)は定められていない。サープコビアン階の最上部、すなわちバシキーリアンの基底はコノドントの種 Declinognathodus nodiliferus の初出現である。また、バシキーリアンの基底はサープコビアン階中の有孔虫 Globivalvulina bulloides の初出現、アンモナイトのホモセラス属のジェノゾーン、同じくアンモナイトの Isohomoceras subglobosum のバイオゾーンの僅かに上に位置する。 ロシアの層序ではサープコビアンは3つの亜階に区分されており、下からTarusian、Steshevian、Protvianで、セプルホフの近くの地名(タルーサと)にちなんで命名された。イギリスの層序ではサープコビアン (lower Namurian) には3つの亜階があり、下からPendleian、Arnsbergian、Chokierianである。
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ウォーディアン階は1916年にヨハン・アウグスト・ウッデンが論文に初めて使用し、アメリカ合衆国のパーミアン盆地(英語版)のウォード累層(英語版)にちなんで命名した。1961年にグアダルピアン世の層序的下位分類として初めて使用されるまで、ウォーディアンとグアダルピアン世はいずれもアメリカ合衆国南部で地域的に使用されているだけであった。2001年に国際層序委員会(英語版)の時代区分に認められた。 ウォーディアンの基底はアッセリアン、ローディアン、キャピタニアン、ウーチャーピンジアン、チャンシンジアンと同じくコノドントの種の初出現で定義されている。
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1961年にアメリカ合衆国南東部で使用された時代区分にはグアダルピアン世の下位分類としてウォーディアンとキャピタニアンがあり、アメリカ合衆国南東部のペルム紀の層序とロシアの層序を対応させる研究の末、ウォーディアン階とロシアのアーティンスキアン階の間にもう1つの階を導入する必要があると結論付けられた。1968年にはローディアン階が確立され、テキサス州ブリュースター郡に分布する下部ウォード累層ロード・キャニオン部層にちなんで命名された。2001年にはローディアン階は国際層序委員会の時代区分に加えられ、国際的に使用されるようになった。
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ファメニアン階は1855年にベルギーの地質学者アンドレ・デュモンが提唱し、1981年に Subcommission on Devonian Stratigraphy が後期デボン系の層序に認めた。名称はベルギー南部のリュクサンブール州マルシュ=アン=ファメンヌに由来する。 ファメニアン階の基底は Palmatolepis triangularis の初出現と一致する。ファメニアンの最上部、すなわちトルネーシアン階の基底(石炭系の基底)はかつてアンモナイトの種 Gattendorfia subinvoluta の初出現とされていたが、現在ではそれよりも下のシフォノデラ(英語版)属のコノドント Siphonodella praesulcata から進化した Sipohonodella sulcate の初出現で定義されている。
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トルネーシアン階の基底、すなわち石炭系の基底はかつてアンモナイトの種 Gattendorfia subinvoluta が使用されていたが、現在では基底のすぐ上に位置する。現在では石炭系の基底はシフォノデラ(英語版)属のコノドント Siphonodella praesulcata から進化して Sipohonodella sulcate が初出現する場である。トルネーシアンの国際標準模式層断面及び地点(GSSP)は南部フランスのエロー県Cabrières村の La Serre hill の山頂近くである。 トルネーシアン階は北アメリカの地域的な地質区分ではKinderhookian階と下部Osagean階に対応し、中国ではTangbagouan階に対応する。イギリスの層序では、トルネーシアンは3つの亜階からなり、下からHastarian、Ivorian、下部Chadian(上部はビゼーアン階に入る)である。
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フラニアン階は1879年にフランスの地質学者ジュール・ゴスレ(英語版)が提唱し、1981年に Subcommission on Devonian Stratigraphy が後期デボン系の層序に認めた。名前はベルギーの Frasnes-lez-Couvin にちなむ。 フラニアン階の最上部、すなわちファメニアン階の基底はコノドント Palmatolepis triangularis の初出現で定義される。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 03:31 UTC 版)
スクトサウルスは北ドヴィナ川の産地において一般的な化石であり、完全度の高い6体以上の骨格と、単離した無数の体骨格や頭骨要素および皮骨板(英語版)から知られている。スクトサウルスの標本は全て Upper Tatarian (Vyatskian) Russian faunal stage から産出しており、これは上部ペルム系のローピンジアン(英語版)統におおまかに対応する。1996年にロシアの古生物学者 Valeriy K. Golubev は産地の faunal zones を記載し、スクトサウルスのゾーンをおおよそ中部ウーチャーピンジアン階から中部チャンシンジアン階とした。これは前期ウーチャーピンジアン期から始まる "Proelginia" stage から続くものである。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 13:41 UTC 版)
佐久層は松本 (1939) で提唱、松本 (1942) で定義された。Matsumoto (1942) は天塩中川地域の佐久地域を模式地に指定した。 佐久層およびそれに相当する地層は北海道中軸部に広く分布しており、松本・岡田 (1973) は模式地である天塩中川地域以外に古丹別地域・小平地域・芦別地域・大夕張地域などに分布することを報告している。天塩中川地域の佐久層はMatsumoto (1942) と松本・岡田 (1973) でIId1からIId3までの3部層に区分されている。ここにおいて、IId1とIId3は礫岩を挟む砂泥互層であり、IId2は主に礫岩で構成される。他方、橋本ほか (1967) と岡村 (1977) は同地域の佐久層をSk1からSk3の3部層に区分している。前者は砂岩優勢の砂泥互層をSk1、発達した暗灰色泥岩とその上下の砂岩・礫岩をSk2、厚い砂岩層と薄い泥岩層からなる互層をSk3とした。これと別に、後者は礫岩のみをSk2とした。 佐久層の上位層である鹿島層との境界は、佐久層で泥岩に挟まれる砂岩が見られなくなり、また鹿島層の泥岩に見られる生物擾乱が卓越する層準である。佐久層と鹿島層の境界は、かつての"中部蝦夷層群"と"上部蝦夷層群"の境界に等しい。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/17 06:23 UTC 版)
層序とは文字通り「地層の順序」である。地層は本来、地層累重の法則に従って下から順に重なっていくものであるが、長い年月のうちに表面が植生に覆われて断片的にしか観察できなくなったり(露頭)、さらに地層そのものが変形したり(褶曲など)、断片化したり(断層など)、一部が失われたり(侵食など)するので、できたままの地層をすべて見ることは難しい。そこで断片的な情報から、元の地層の重なりを復元するのが層序学である。地層の新旧関係、また復元された地層の重なり、のいずれも層序という。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/25 07:19 UTC 版)
ジベティアン階は1879年にフランスの地質学者ジュール・ゴスレ(英語版)が提唱し、1981年に Subcommission on Devonian Stratigraphy が中部デボン系の層序に認めた。
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アーティンスキアンはロシアのウラル山脈の南方、エカテリンブルクの約200キロメートル南西に位置する小さな都市アーティ(英語版)にちなんで命名された。アーティンスキアン階は1874年にアレクサンドル・カルピンスキが学術論文で初めて使用した。
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