元・高麗連合軍撤退後の状況とは? わかりやすく解説

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元・高麗連合軍撤退後の状況

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 16:00 UTC 版)

元寇」の記事における「元・高麗連合軍撤退後の状況」の解説

金剛集』によれば、元軍が撤退した後の志賀島元軍船1艘が座礁し乗船していた約130人の元兵が斬首又は捕虜となった。『八幡愚童訓』の記述では、志賀島座礁した兵船大将入水自殺し、他の元兵たちは武器捨てて船から投降し生け捕られ、水木岸にて220人程が斬殺されたという。また、金剛集』によると、元軍船100余り至るところ打ち寄せられており、元軍の肺子・白徳義・羡六郎・劉保兒の4名が捕虜となったという。元軍船100余艘の漂倒は、『皇年代略記』によると10月30日大宰府より京都報告された。さらに『安国論私抄』によると、11月24日聞いた情報として「蒙古の船破れて浦々に打ち挙がる」とし、座礁した船数は、確認できたものだけで、対馬1艘、壱岐130艘、小呂島2艘、志賀島2艘、宗像2艘、カラチシマ3艘、アクノ郡7艘であった公家広橋兼仲日記勘仲記によれば乗船していた元軍が大風に遭う様子伝聞として「賊船数万艘が海上浮かんでいたが、俄かに逆風南風)が吹き来たり、本国吹き帰った」 と記している。元軍の遭遇した大風については『薩摩旧記』にも、「神風荒れ吹き、異賊は命を失い乗船或いは海底沈み或いは浦に寄せられる」という記述がある。また『歴代皇紀』では、10月20日日本側の兵船300余艘が追撃したところ、沖合漂流する元軍船200余艘を発見したことが記されており、『安国論私抄』では、11月9日にユキノセという津に暴風雨により死んだ思しき元兵150人が漂着したという。 元軍の捕虜については、『勘仲記』(11月6日条)に陸上乗り上げた軍船乗船していた元兵50余人鎮西東方奉行大友頼泰の手勢に捕えられ、京都連行されてくるという伝聞載せている。 関東鎌倉政権の下に元軍が対馬襲来した知らせ届いたのは、日本側が防衛成功し元軍が撤退した後であった。元軍撤退後に元軍の対馬襲来知らせ関東届いた理由は、大宰府鎌倉間が飛脚でも早くて12日半ほどは掛かったためである。『勘仲記』(10月29日条)によると、幕府では対馬での元軍が「興盛」である知らせ受けて鎌倉から北条時定北条時輔などを総司令官として元軍討伐派遣する議論があり、議論未だ決していないという幕府の対応伝聞載せている。 また、11月入ってもなお未だ執権北条時宗の下に元軍の博多湾上陸および撤退の報が伝わっていなかったため、時宗は元軍の本州上陸備えて中国・九州守護に対して国中地頭御家人ならびに本所領家一円公家寺社支配する荘園等)の住人幕府直接御恩奉公関係にない武士階層非御家人)を率いて防御体制構築命じ動員令を発している。このように幕府が元軍の襲来によって動員令を発したことで、それまで本所領家一円地への介入極力回避してきた幕府方針転換され本所領家一円地への幕府影響力増大した11月6日京都勝報もたらされる。 『帝王編年記』には鎮西からの戦勝の報が載っており、それによれば去月十月二十日蒙古武士合戦し、賊船一艘を取り、この賊船留める志賀島において、この賊船押し留めて、その他の蒙古軍追い返した」 と報じたという。また、『五日記』にも同日飛脚からの知らせ載っており「去月十月十九日二十日合戦があり、二十日蒙古軍兵船退散した」 と飛脚報じたという。 幕府戦勝の報に接すると論功行賞行い文永の役功績のあった御家人120余りに褒賞与えた

※この「元・高麗連合軍撤退後の状況」の解説は、「元寇」の解説の一部です。
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