元飲食店店員拉致容疑事案
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 17:02 UTC 版)
「北朝鮮による日本人拉致問題」の記事における「元飲食店店員拉致容疑事案」の解説
1978年(昭和53年)6月頃 元ラーメン店店員、田中実(1949年(昭和24年)7月28日 - 28歳) 兵庫県神戸市灘区出身。1978年(昭和53年)6月、北朝鮮からの指示を受けた同店の店主である在日朝鮮人土台人によって、成田空港から日本国外に連れ出された後、ヨーロッパ経由で北朝鮮に送り込まれた。1994年(平成6年)6月、在日朝鮮人男性が平壌で田中という拉致被害者と会ったと兵庫県警察に証言した ほか、1996年(平成8年)、別の北朝鮮の元工作員が「北朝鮮工作員と『土台人』のラーメン店店主に誘い出され、ウィーンとモスクワ経由で連れて行かれた」と告白している。なお、北朝鮮側は田中が北朝鮮内に入国したことは確認できなかったと主張している。 2018年3月16日に、北朝鮮側が「入国していた」と2014年の日本側との接触の際に伝えられていた事が日本政府関係者から明らかになる。また同時に、田中と同じ児童養護施設出身で神戸市の元ラーメン店店員の金田龍光(被害者未認定。韓国籍)の入国も認めていた。また2019年2月には田中が妻子とともに平壌で生活していることや金田にも妻子がいることが北朝鮮から日本側に伝えられていたことが報じられている。安倍晋三内閣総理大臣(当時)は、この報道の真偽について国会で質問を受け、肯定も否定もせず、「今後の捜査・調査に支障を及ぼすおそれや関係者のプライバシーを侵害するおそれを考慮する必要があることから、お答えを差し控えたい」と答弁している。これについては、田中と金田が児童養護施設出身で身寄りがないため、安倍政権が優先順位をつけてしまっている可能性もある、と批判的な見解が述べられている。 拉致被害者認定:2005年(平成17年)4月27日
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