企画の再始動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 03:30 UTC 版)
「キング・コング (2005年の映画)」の記事における「企画の再始動」の解説
2001年に『ロード・オブ・ザ・リング』、2002年に『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』が興行面・批評面で大きな成功を収めたことを受け、2003年初頭にユニバーサルは『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』のポストプロダクションを進めていたジャクソンに対し、『キング・コング』の製作再開を持ち掛けた。同年3月にジャクソンとウォルシュは新たに『ロード・オブ・ザ・リングシリーズ』に参加していたフィリッパ・ボウエンを迎えて1996年版脚本の修正作業を始め、ユニバーサルは『キング・コング』の2005年12月公開を決定した。ジャクソンはニュー・ライン・シネマにユニバーサルとの共同出資を持ち掛けたが、拒否されている。当初の製作費は1億5000万ドルを予定していたが、後に1億7500万ドルに増額された。ジャクソンはユニバーサルとの契約により監督・製作・共同脚本家として2000万ドルの給与と興行収入の20%の報酬を受け取ることになり、この報酬はウォルシュ(製作兼務)とボウエンに分配された。ただし、製作費が1億7500万ドルを超えた場合、差額分はジャクソンが負担することになった。 『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』完成後、WETAデジタルとWETAワークショップはリチャード・テイラー、クリスチャン・リヴァース、ジョー・レッテリの主導で『キング・コング』のプリプロダクションを開始した。この他、主要スタッフには『ロード・オブ・ザ・リングシリーズ』に参加していたアンドリュー・レスニー(撮影監督)、グラント・メイジャー(プロダクション・デザイナー)、サイモン・ブライト(英語版)(美術監督)、ダン・ヘナ(美術監督)、アラン・リー(英語版)(コンセプト・デザイナー)、ジェイミー・セルカーク(編集技師)が起用されている。ジャクソン、ウォルシュ、ボウエンは2003年10月下旬に新たな脚本の執筆を始めた。ジャクソンは1996年版脚本に強い不満を抱いており、ボウエンは「あれは実際のところ、フランとピーターが大急ぎで紙に書き留めたものです」「あれは物語が持つ複数の可能性の一つでした」と説明している。ジャクソンたちは1996年版ではなく、1933年のオリジナル版をベースに物語を構築することに決め、ジェームズ・アシュモア・クリールマン(英語版)のオリジナル脚本で削除された部分や省略された部分を補完する方向で脚本執筆が進められた。1933年版のコングが追いかけてきた人間たちを丸太から谷底に振り落とすシーンでは、当初メリアン・C・クーパーとアーネスト・B・シュードサックは崖の中から巨大なクモが現れて人間たちを食い殺すシーンを描くつもりでいたが、完成版ではカットされていた。このシーンは『フェイマス・モンスターズ・オブ・フィルムランド』に掲載されたスチール写真でしか知られていなかったが、ジャクソンはこのシーンを取り入れて詳細に描写している。また、デロス・W・ラヴレス(英語版)が1931年に執筆した小説版『キング・コング』からもインスピレーションを得ており、小説版に登場した料理人ランピーを映画にも登場させている。さらに、アンとコングの関係に説得力を持たせるため、数時間かけてゴリラの映像を研究している。ヴォードヴィルの演者ジューン・ハヴォック(英語版)が執筆した回顧録『Early Havoc』の使用契約を結び、ウォルシュとボウエンがアンのキャラクター設計のために役立てた。カール・デナムはオーソン・ウェルズをイメージしてキャラクター設計されている。2004年2月に新しい脚本が完成した。
※この「企画の再始動」の解説は、「キング・コング (2005年の映画)」の解説の一部です。
「企画の再始動」を含む「キング・コング (2005年の映画)」の記事については、「キング・コング (2005年の映画)」の概要を参照ください。
企画の再始動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 17:11 UTC 版)
2020年10月、ワーナー・ブラザース・ピクチャーズからイーストウッドが『クライ・マッチョ』の監督・プロデューサー・主演を務めることが発表され、同時に脚本はナッシュが執筆したものを採用し、『グラン・トリノ』『運び屋』の脚本を手がけたニック・シェンクも参加することが明かされた。11月14日からニューメキシコ州アルバカーキで、ベン・デイヴィス主導の下で主要撮影が始まった。同月16日からはソコロ郡で撮影が行われ、同月30日に同地での撮影が終了した。12月からはベレン(英語版)で撮影が行われ、同地のファミリーレストランでカフェのシーンが撮影された。COVID-19パンデミックの影響を受け、撮影チームは全員マスクを着用してソーシャルディスタンスを心がけ、撮影前にはウィルス検査を受けるなどの対策を採りながら撮影を行っていた。 『クライ・マッチョ』には3300万ドルの製作費が投じられ、撮影は予定よりも1日早く、2020年12月15日に終了した。同月にはエドゥアルド・ミネットがイーストウッドの相手役を演じ、ドワイト・ヨアカム、ナタリア・トラヴェン、フェルナンダ・ウレホラ(英語版)、オラシオ・ガルシア・ロハスが出演することが公表された。ニューメキシコ州フィルムオフィスの発表によるとベルナリオ、サンドヴァル郡、シエラ郡、ヴァレンシア郡でも撮影が行われた。また、同州から撮影スタッフ250人、助演キャスト10人、エキストラ600人以上が動員され、アナ・レイとポール・リンカーン・アラヨも出演することが明かされた。ポストプロダクションではジョエル・コックスとデイヴィッド・コックスが編集作業を担当し、マーク・マンシーナが映画音楽を作曲した。2021年9月10日にウォータータワー・ミュージック(英語版)からサウンドトラックが発売され、マンシーナ作曲、ウィル・バニスター演奏のオリジナル楽曲「Find a New Home」が収録されている。 イーストウッドはロサンゼルス・タイムズからの取材の中で、マルタの孫娘役の少女がCOVID-19の陽性反応が出て出演を取り消されたものの、偽陽性だったことが判明して予定通り出演することになったこと、「マッチョ」という名前の雄鶏が登場するシーンを撮影するために11羽の雄鶏が用意されたことなどを語っている。また、映画にはイーストウッドが乗馬するシーンがあるが、彼が乗馬するのは1992年に出演した『許されざる者』以来だったため、ラングラー(乗用馬の世話係)に心配されたという。さらに、1988年時には出演を断り、90歳を迎えてから出演を決意した心境について、「いつでも戻って見てみようと思っていました。それは、私が成長しなければいけないものだと感じていました。ある日、不意にもう一度見てみようと思ったのです。年代が同じなら、年上であることを意識せずに楽しめますから」と語っている。
※この「企画の再始動」の解説は、「クライ・マッチョ」の解説の一部です。
「企画の再始動」を含む「クライ・マッチョ」の記事については、「クライ・マッチョ」の概要を参照ください。
- 企画の再始動のページへのリンク