偽陽性とは? わかりやすく解説

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ぎ‐ようせい〔‐ヤウセイ〕【偽陽性】

読み方:ぎようせい

医学検査などで、本来は陰性であるのに、誤って陽性判定されること。フォールスポジティブ。→偽陰性


偽陽性 ( false positive )


偽陽性

Pseudo-positiveness

【概要】 ある検査本当陰性であるのに、検査特性から、陽性判定されてしまうこと。検査によっては偽陽性か真の陽性かを確認検査法によってバックアップしなければならない。 

【詳しく】 HIV抗体検査場合スクリーニング検査では、陽性見落しをなくすために陽性判定値を低く設定している。このため本当陰性なのに検査誤って陽性判定される場合がある。HIV検査では確認検査によって、最終判定を行う。HIV抗体検査に偽陽性があることを知らないため、検査結果そのまま陽性」と伝え、被検者パニック状態陥れる医師がいる。偽陽性の率は、その検査キット特性対象患者背景によって異なる。

《参照》 HIV抗体スクリーニング検査


第一種過誤と第二種過誤

(偽陽性 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/24 04:00 UTC 版)

第一種過誤(だいいっしゅかご、: Type I error)または偽陽性(ぎようせい、: False positive[1])と第二種過誤(だいにしゅかご、: Type II error)または偽陰性(ぎいんせい、: False negative[2])は、仮説検定において過誤を表す統計学用語である。第一種過誤をα過誤(α error)やあわてものの誤り[3]、第二種過誤をβ過誤(β error)やぼんやりものの誤り[3]とも呼ぶ。なお「過誤」とは、誤差によって二項分類などの分類を間違うことを意味する。


注釈

  1. ^ ごまかしなどの他の意図的な誤りを除く。より網羅的な説明はAllchin (2001) を参照されたい。
  2. ^ a b 観測値と予測値の誤差の大きさが観測値の大きさとは無関係である。
  3. ^ 英語では、type I および type II という表記が普通であって、type-I や type-II、あるいは type 1 や type 2 とは書かない。
  4. ^ 検出アルゴリズムや検査法を開発する際に、偽陽性と偽陰性のリスクのバランスを考えねばならない。通常、そのアルゴリズムが一致と判断する際の差分のしきい値がある。しきい値が高ければ、偽陰性が増え、偽陽性が減る。
  5. ^ 例えば、Onwuegbuzie & Daniel (2003) では新たに8種類の過誤を定義している。
  6. ^ 1981年のアメリカ科学振興協会会長[1]
  7. ^ なお、ライファはこの回顧の中で「第三種過誤」を間違ってジョン・テューキー(1915年 - 2000年)の作った用語としている。
  8. ^ 偽陽性の発生率は語彙を制限することで減らすことができる。しかし、この作業にはコストがかかる。語彙を決定するには専門家の作業が必要になり、各文書に適切なインデックスを付与するという作業も発生するからである。
  9. ^ このような新生児スクリーニングについて、通常のスクリーニングに比較して偽陽性となる確率が12倍という研究結果がある (Gambrill, 2006. [2])
  10. ^ 偽陽性率が高いため、米国では10年間の間に受診した女性の半数が偽陽性の結果を受け取っている。このため、再検査などに毎年1億ドルかかっている。実際、陽性とされたうちの90%から95%が偽陽性であるという。
  11. ^ 偽陽性率が低いのは、結果を2回チェックしているため。また、2回目ではしきい値を高く設定しており、検査の統計的検定力を低下させているとも言える。

出典

  1. ^ 医歯薬英語辞書
  2. ^ false negativeの意味・使い方. 英辞郎.
  3. ^ a b JIS Z 8101-1:2015 統計 − 用語と記号 − 第1部:確率及び一般統計用語”. 2019年4月28日閲覧。
  4. ^ 川出真清、2011、「仮説検定 望ましい仮説検定とは:第1種のエラーと第2種のエラー」、『コンパクト統計学』初版、8巻、新世社〈コンパクト経済学ライブラリ〉 ISBN 978-4-88384-156-1 p. 165
  5. ^ Neyman and Pearson, 1928/1967, p.1.
  6. ^ David, 1949, p.28.
  7. ^ Neyman and Pearson, 1928/1967, p.31.
  8. ^ Neyman and Pearson, 1930/1967, p.100.
  9. ^ a b Neyman and Pearson, 1933/1967, p.187.
  10. ^ Neyman and Pearson, 1933, p.201.
  11. ^ 例えば Neyman and Pearson, 1933/1967, p.186 参照
  12. ^ Neyman and Pearson, 1933/1967, p.190.
  13. ^ Larry Riddle (2014年1月10日). “Florence Nightingale David”. Biographies of Women Mathematicians. 2015年2月28日閲覧。
  14. ^ David,1947, p.339.
  15. ^ Mosteller, 1948, p.61.
  16. ^ Kaiser, 1966, pp.162-163.
  17. ^ Kimball, 1957, p.134.
  18. ^ Raiffa, 1968, pp.264-265.
  19. ^ Mittoff and Featheringham, 1974, p.383.
  20. ^ Raiffa, 1968, p.264.
  21. ^ Morascuilo and Levin, 1970, p.398.
  22. ^ 心霊/超常現象の偽陽性の証拠例を示しているサイトとして Moorestown Ghost Research がある。


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