京都府椿井大塚山古墳出土品とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 文化 > 国指定文化財等データベース > 京都府椿井大塚山古墳出土品の意味・解説 

京都府椿井大塚山古墳出土品

主名称: 京都府椿井大塚山古墳出土品
指定番号 478
枝番 00
指定年月日 1992.06.22(平成4.06.22)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書
員数 一括
時代区分 古墳
年代
検索年代
解説文: 本件京都府相楽郡山城町そうらくぐんやましろちよう】に所在する椿井大塚山古墳石室内【せきしつない】からの出土品一括である。三二分の三角縁神獣鏡さんかくちしんじゆうきよう】をはじめ画文帯神獣鏡【がもんたいしんじゆうきよう】・内行花文鏡ないこうかもんきよう】・方格規矩鏡ほうかくきくきよう】の銅鏡類、素環頭大刀【てつそかんとうたち】・鉄剣てつけん】・【てつやり】・鉄鏃てつぞく】・小札革綴冑【てつこざねかわとじよろい】・鉄甲【てつこう】などの武器武具類鉄斧【てつふ】・釶【てつやりがんな】・鑿【てつのみ】・錐【てつすい】の工具類、銛【てつもり】・釣針【てつつりばり】・鉄魚叉【てつやす】などの漁具類、鉄鎌【てつかま】などの農具からなる
 本古墳は、木津川きづがわ】を見おろす右岸丘陵先端立地する前方後円墳ぜんぽうこうえんふん】である。昭和二十八年三月鉄道法面のりめん改良工事際し竪穴式【たてあなしき】石室露出し多く遺物取り出されたため、京都大学考古学研究室が石室調査墳丘【ふんきゆう】の測量実施したその後岡山大学京都大学による部分的な発掘・再測量が行われ、古墳規模等が明らかになった。本古墳主軸【しゆじく】を東西方向にとり、前方部木津川に向け、全長一六メートル測る後円部中央竪穴式石室設けられ石室安山岩板石あんざんがんいたいし】、花崗岩割石かこうがんわりいし】を積み上げ主軸南北にとる。石室規模全長六・九メートル最大幅一・一メートル、高さ三メートルである。石室内には粘土床【ねんどゆか】の上高野槇こうやまき】材の割竹形【わりたけがた】木棺置かれていた。石室天井壁面へきめん】には塗られ粘土床にも一〇キログラム超える水銀残されていた。これらの石室様相は、前期古墳石室特徴をすべて備えている。
 出土遺物についても、多数の鏡と鉄製武器武具工具漁具有し典型的な前期古墳様相を示すものとして学術的に極めて貴重である。また、三二分の三角縁神獣鏡は、本古墳中心とした複数の同笵【どうはん】関係が確認され邪馬台国やまたいこく】の卑弥呼【ひみこ】が魏【ぎ】より下賜され銅鏡百枚関連して邪馬台国所在論争から初期ヤマト政権性格付けにいたる前期古墳時代研究骨格をなしてきた貴重な学術資料である。以上の点から本一括前期古墳研究史上で別の位置占めるものとして価値が高い。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「京都府椿井大塚山古墳出土品」の関連用語

京都府椿井大塚山古墳出土品のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



京都府椿井大塚山古墳出土品のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2024 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS