九太を取り巻く面々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 07:40 UTC 版)
楓(かえで) 声 - 広瀬すず 渋谷の図書館でよく勉強している女子高生。 騒ぐ学生たちを図書館から追い出したことで仕返しを受けているところを九太に助けられ、一緒に勉強をするようになる。自己紹介し合う時に九太が本名の蓮と名乗ったため、彼を「蓮くん」と呼ぶ。読み書きの段階から教えてもらった九太にとって、彼女は人間界での師匠のような存在。 親の期待に応えるために進学校へ進み、自分の意思を抑圧していたが、九太と出逢うことで次第に自分の意思に忠実な行動をするようになる。 九太が「自分は何なのか」と思い悩んでいた時、自分と重ねて励ましたりした。この事がきっかけで彼の心の支えとなっている。 多々良(たたら) 声 - 大泉洋 猿顔のバケモノで熊徹の悪友。頭は切れるが口の悪い皮肉屋。九太からは後に「多々さん」と呼ばれる。 人間であるにも関わらず熊徹の弟子となった九太に当初は冷たい態度で接するが、九太が熊徹をいなせる様になった事を期に、次第に百秋坊と共に九太に対して目をかけていく。熊徹との付き合いはかなり長いらしく、彼の生い立ちや過去も知っている。独学で武術を極めたことから九太との師弟関係を上手く築けない熊徹に対して「自分が師匠と呼べる存在にどのようにして欲しかったかを考えながら接するように」とアドバイスしたこともある。 騒動終結後、百秋坊と共に九太の様子を見に人間界に赴き、そこで百秋坊と語り合うのが本作ということになる。 百秋坊(ひゃくしゅうぼう) 声 - リリー・フランキー 豚顔のバケモノで僧侶。熊徹の旧友。九太からは後に「百さん」と呼ばれる。聡明で誰にでも優しく接するが、横柄な熊徹には苦言を呈し、諫める事も屡々。 熊徹との師弟関係に悩む九太に度々助言を与え、基本的に彼の味方だったが、彼が熊徹を置いて単身、一郎彦との戦いに向かおうとした際は、敵討ちだと思って厳しく叱りつけた。家事全般が得意であり、何も出来なかった九太にとっては家事の師匠である。 騒動終結後、多々良と共に九太の様子を見に人間界に赴き、そこで多々良と語り合うのが本作ということになる。 宗師(そうし)/ 卯月(うげつ) 声 - 津川雅彦 兎顔のバケモノ。高齢だが渋天街始まって以来の武術の達人で渋天街に棲む10万を超えるバケモノを長年束ねている現役の長老。 本名は小説版より、作中では宗師としか呼ばれていない。 引退して神格化するにあたり、どんな神に転生するかを思案しながら、自分の後継者となる強さ、品格とも一流のバケモノを探している。神出鬼没で、他人と話している間もあちこち居場所を変え、無意味に相手を翻弄する。常に3人の側近を連れている。 最終的に悩みに悩んで決断力の神に転生する事を次期宗師を決める闘技場で宣言するが、騒動の中で後継の宗師となった熊徹の覚悟に押された事で彼に神格化の権利を譲ったことに伴い、再び宗師の座に就く。 猪王山(いおうぜん) 声 - 山路和弘 猪顔のバケモノ。一郎彦と二郎丸の父親で渋天街の誰もが強さ・品格ともに一流と認めるバケモノ。 元老院の議員として名を連ねる他、武術館兼準警察組織である「渋天街見廻組」を主宰して数多くの弟子を持ち、次期宗師の最有力候補とされている。竹林に囲まれた豪邸(一等地らしい)に住んでおり裕福であるが、多忙を極め、息子たちにかまう時間がとれない。 かつて人間界を訪れた際に捨て子だった一郎彦を拾い、我が子同然に育てていたが、そのことは本人や二郎丸、周囲の者たちには秘密にしていた。 一郎彦(いちろうひこ) 声 - 黒木華(幼少期)、宮野真守(青年期) 猪王山の長男。常に豚顔の帽子を被っている。父親譲りの強さ・品格をもつ優等生。 父のような立派なバケモノになることを夢見ている。青年期には大人びた精悍な顔つきに成長し、念動力を身に着けている。しかしこの念動力は彼の心の闇から生じるものであり、バケモノの力ではない。 実は彼も九太と同じく人間の子供であり、捨て子であった赤ん坊の頃に猪王山に拾われた過去がある。成長しても両親や弟と異なり牙が生えず人間のような容姿をしているのもそのためである。当人は自分の容姿から自分が人間であることに勘づいており、父のように伸びない鼻と牙を恥じて顔の下半分を布で隠すようになった。そのコンプレックスから次第に心に闇を宿し、同じ人間でありながらそれを恥じずに堂々と振る舞う九太に憎悪を向けていく。 二郎丸(じろうまる) 声 - 大野百花(幼少期)、山口勝平(青年期) 猪王山の次男で一郎彦の義弟。強いものに憧れ、父と兄を自慢に思っている。天真爛漫で無類の食いしん坊。 当初は人間の九太に偏見を持ち嫌っていたが、ある出来事をきっかけに九太を認め、以後は九太の親友になる。青年期には少年時代の気質が抜け、穏やかな性格で誰とでも親しくできる好青年に成長しており、九太に「どっちが負けても喧嘩になるぐらいなら、熊徹が勝っても、父が勝っても互いに恨みっこなし!」と固く誓った。
※この「九太を取り巻く面々」の解説は、「バケモノの子」の解説の一部です。
「九太を取り巻く面々」を含む「バケモノの子」の記事については、「バケモノの子」の概要を参照ください。
- 九太を取り巻く面々のページへのリンク