丘を越えてとは? わかりやすく解説

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丘を越えて

作者永倉万治

収載図書荒木おばさん
出版社講談社
刊行年月1992.4

収載図書荒木おばさん
出版社講談社
刊行年月1995.5
シリーズ名講談社文庫


丘を越えて

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/09 13:27 UTC 版)

丘を越えて
藤山一郎シングル
リリース
ジャンル 流行歌歌謡曲
レーベル 日本コロムビア
作詞・作曲 島田芳文/古賀政男
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丘を越えて」(おかをこえて)は、1931年(昭和6年)12月に日本コロムビアから藤山一郎の歌唱によって発売された昭和歌謡である。1931年(昭和6年)に発表された新興キネマ制作の映画』の主題歌作詞島田芳文作曲古賀政男。古賀政男が自身の青春の思い出を曲にした作品で、藤山一郎の大ヒット曲となり、藤山の歌手としての人気を決定づけた。

概要

歌碑(浅間牧場)

元は、古賀政男が「ピクニック」というタイトルで明治大学マンドリン倶楽部マンドリン合奏曲として作曲したもので[1]、この曲に作詞家島田芳文が詞をつけた歌が「丘を越えて」である。島田芳文は、群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢浅間牧場の風景を描いて詞を書き上げた。浅間牧場には「丘を越えて」の歌碑もある[2]

「ピクニック」は、の名所として知られた稲田堤(現:神奈川県川崎市多摩区)の多摩川河川敷多摩丘陵の自然風景に着想を得て作曲されたもので[3]、2019年5月25日に多摩川サイクリングコースが川崎市と東京都稲城市の間で延伸された際には、稲田堤の二ヶ領用水上河原取水口(多摩区布田)に「ピクニック橋」が開通している[4][5]

古賀政男が明治大学マンドリン倶楽部の後輩と稲田堤へピクニックに行った際、満開に咲き誇る桜を背に酒を酌み交わし、下宿に戻ると学帽についた一枚の桜の花びらにふと気がついた。これを見て二度と帰らぬ若さと青春がいとおしくなった。そのとき浮かんだメロディーを愛用のマンドリンを取り弾いてみた。面白いようにメロディーが次から次へと浮かんだ。

この曲にちなみ、稲田堤和菓子店「菓聖はしば」では名産品として「丘を越えて」饅頭が販売されている[6][7][8][9]。なお同店では多摩区の生田緑地内にある川崎市岡本太郎美術館にちなむ土産菓子「TAROの夢もなか」も取り扱っている[10]。JR南武線稲田堤駅では、2023年8月の新駅舎使用開始に合わせ、発車メロディーが『丘を越えて』に変更された[11]

また、渋谷区コミュニティバスハチ公バス」の「丘を越えてルート」(上原富ヶ谷ルート)は、古賀政男が自邸を構えた渋谷区上原の古賀政男音楽博物館を経由することから命名された。

音源

オリジナル

歌唱を担当した藤山一郎は、豊かな声量と正確無比な確実な歌唱で、古賀政男の青春を高らかに歌い上げている。

上述のとおり元はマンドリン合奏曲として作曲された曲であるため、伴奏のマンドリンによる前奏が長く、さらに間奏は新たなフレーズの後に再び前奏を繰り返すので、伴奏の演奏だけの時間より藤山一郎が歌っている時間の方が短い。またステレオ録音版[要説明]ではさらに伴奏が長くなっている。

発売当時の売上は50〜60万枚に達した[12]

カバー

素晴らしいピアノにのせて思い切った表現で歌われた。これにはビックリした。弾き語りと簡単に言うけどね、できるもんじゃないですよ。 — 藤山一郎、若い広場「矢野顕子の世界」

なお、小泉今日子1990年に「丘を越えて」という曲をリリースしているが、タイトルが同じだけの全く別の楽曲である。

脚注

  1. ^ 保田武宏「曲目解説」 日本コロムビア『SP盤復刻による懐かしのメロディ 藤山一郎/影を慕いて』1993年
  2. ^ 丘を越えて歌碑 『丘を越えて』は浅間牧場がモチーフに! 信州Style、2019年11月21日閲覧。
  3. ^ 川崎ふるさとの小径【ガイドマップ 川崎散歩ゆるり旅】 川崎市公式サイト、2010年6月1日、2019年11月21日閲覧。稲田堤駅~読売ランド前駅の「多摩自然遊歩道」が「昭和初期の流行歌『丘を越えて』の舞台となった多摩丘陵の豊かな自然が観察できる」と紹介されている。
  4. ^ 多摩川サイクリングコース 取水口越えて25日に延伸、全長20キロに 東京新聞、2019年5月18日、2019年11月21日閲覧。
  5. ^ 多摩川サイクリングコースが川崎市まで延伸しました! 稲城市公式サイト、2019年5月30日更新、2019年11月21日閲覧。
  6. ^ 名産品「丘を越えて」 川崎市観光情報発信サイト「川崎日和り」川崎市観光協会、2019年11月21日閲覧。
  7. ^ 丘を越えて 「多摩区みどころガイド」川崎市多摩区観光協会、2019年11月21日閲覧。
  8. ^ アーカイブされたコピー”. 2009年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年7月30日閲覧。
  9. ^ アーカイブされたコピー”. 2009年7月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年7月30日閲覧。
  10. ^ TAROの夢もなか「多摩区みどころガイド」川崎市多摩区観光協会、2019年11月21日閲覧。
  11. ^ 南武線 稲田堤駅の発車メロディが「丘を越えて」に変わります』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道横浜支社、2023年7月24日。 オリジナルの2023年7月24日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20230724083306/https://www.jreast.co.jp/press/2023/yokohama/20230724_y4.pdf2023年7月24日閲覧 
  12. ^ 南博(編)『日本モダニズムの研究 思想・生活・文化』ブレーン出版、1982年、275頁。ISBN 4-89242-108-1
  13. ^ 矢野顕子さんの世界が詰まった『若い広場』 NHK番組発掘プロジェクト通信

関連項目


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