世界への伝播とは? わかりやすく解説

世界への伝播

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 12:39 UTC 版)

ダイズ」の記事における「世界への伝播」の解説

ヨーロッパアメリカ伝わったのは意外に新しくヨーロッパには18世紀アメリカには19世紀のことである。ヨーロッパダイズ存在伝えたのはエンゲルベルト・ケンペルだといわれており、彼が長崎から帰国した後、1712年出版した廻国奇観』において、ダイズ種子醬油原料として紹介したヨーロッパで1739年フランスで試作アメリカでは1804年ペンシルベニア州での試作最初栽培とされている。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}ベンジャミン・フランクリンの手紙の中に1770年イギリスダイズ種子を送る旨が記してある。[要出典]ヨーロッパでそれ以前ダイズ存在知られていなかった理由として、既に他の豆類栽培されていたことや、土壌が合わなかったこと、根粒菌土壌ない場合があったことなどが挙げられている。このようにダイズ伝搬遅れたため、英語名の「Soy」は醤油語源と言われるダイズ伝播19世紀にかけては、アジア圏以外では重要な作物とはみなされておらず、緑肥飼料作物としての生産に留まっていた。20世紀入り搾油用の需要拡大していった。ヘンリー・フォードは、油脂採取繊維プラスチック開発目的大豆農園経営していた。作物油糧作物)として注目されるようになったのは1920年代以降であり、ヨーロッパで食料として初め収穫されたのは1929年とされるアメリカで本格的にダイズ栽培されるようになったのは、1915年にワタミハナゾウムシ(英語版)の侵入によってアメリカ南部綿花大打撃を受け、それまでアメリカ製油業中心であった綿実油不足してからである。ワタ代わる新たな製油材料として、それまで徐々に栽培拡大させてきたダイズ一気脚光を浴びることとなった1920年代には製油用や飼料用としての需要高まりにより、さらに大規模に栽培されるようになった第二次世界大戦後アメリカ世界最大大豆生産国となったが、1973年大豆輸出規制実施大豆消費多くアメリカからの輸入品頼っていた日本は、輸入国多様化を図る必要性迫られた。当時田中角栄政権は、ブラジル放棄されてきた内陸部サバンナ地帯セラード)に着目大豆生産を働きかけたところ軌道に乗り2010年代ブラジルアメリカ匹敵する規模大豆生産国となったタンパク質含有量の高いダイズ種子用途広く様々な食品の製造加工されている。そのタンパク質以外の成分である脂質からは食用油以外にもレシチンなどが抽出され利用されている。

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世界への伝播

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 21:40 UTC 版)

ダイズ」の記事における「世界への伝播」の解説

大豆20世紀初頭までは、東アジア限られた主に食用作物であった20世紀入り満鉄満州において「満州大豆」など大豆品種改良新種開発乗り出してから、油糧作物および飼料作物として世界生産広まり世紀後半には生産量が急拡大した21世紀には、大豆脱脂大豆合わせた交易重量長らく世界最大交易作物である小麦と並ぶ量となった

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