一次遷移とは? わかりやすく解説

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いちじ‐せんい【一次遷移】

読み方:いちじせんい

植物群落遷移において、種子胞子などがまったく存在しない場所に侵入定着すること。海底火山噴火によって形成され直後の島や、溶岩流冷えて固まった場所での遷移を指す。既存植生一部失われてできた場所へ二次遷移異なり極相に至るまで長い時間を必要とする。


一次遷移

英訳・(英)同義/類義語:primary succession

火山噴火裸地隆起による母岩など、周り植物群落がない状態から始まる遷移現象

一次遷移

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 04:30 UTC 版)

遷移 (生物学)」の記事における「一次遷移」の解説

基質に全く生物含まないころから始まる遷移を一次遷移と言う生物その他の風化影響受けていない地球表面というものを考える。自然界においては、溶岩流氷河侵食によって作られ土地岩盤の上等がそれに当たるが、そのような土地現代では極めて限られるため、一次遷移が起こりえる土地というのも限定的である。そのため、一次遷移より、後述する二次遷移の方が、自然界では起こりやすい。 岩盤のくぼみや裂け目などに、岩石表面そのもの徐々に風化して得られたり、風雨によって運ばれ砂礫堆積し土壌形成する。この土壌形成有無が一次遷移と二次遷移最大違いである。土壌のないところは保水力がないため、植物生育できない。よって、この土壌形成最初大きな変化である。 次にコケ類地衣類胞子風雨によって運ばれる考えられるコケ類は岩のくぼみのようなところを中心にはえてくる。やがて、風やによって岩の表面風化して砂礫生じまた、地衣類生育による有機物蓄積により少しずつ土壌成熟される。土壌には土壌動物土壌微生物も当然出現するある程度の量の土壌蓄積すれば、草本侵入することができるようになる当初一年性草本中心になるが、年を追って多年性草本が量を増やし次第に背の高い草原となる。草の根より深くまで侵入し砂礫土壌の層は厚くなる土壌中にはミミズなど大型土壌動物も姿を見せ陸上には昆虫侵入する。 やがて、木本侵入が始まる。あらゆる種類木本植物進入するが、最初に低木林形成される陽樹優勢陽樹林形成されるこの段階でも陰樹(後述)の侵入も起こるが、陽樹には最大光合成量が高いものが多く比較成長早いために優勢となりやすい。陽樹選択的に侵入または生育するわけではなく、あくまでこの環境条件優勢になりやすいということである。代表的な陽樹にはシラカンバマツなどがある。陽樹成長してくると、その下は次第日陰になるので、草原植物勢いを失うその代わり日陰であっても成長可能な植物侵入する。こうして陽樹林ができる。樹木草本よりも深く根を下ろし土壌層はさらに厚くなる土壌にも陸上にも、動物相はさらに豊富になる森林ができると、その内部は湿度高く林床照度低くなる。こうなると、陽樹苗木生育しにくくなるその代わり、暗い林床でも成長できる種類樹木出てくる。これを陰樹という。陰樹成長し森林構成する樹木になると、しばらくは陽樹陰樹が交じった森林になるが、陽樹追加されにくいため、次第陰樹林となる。陰樹林内では陰樹生育できるので、見かけ上はこの形の森林がこれより変わることはなくなる。この状態を極相クライマックスと言う土壌層は豊かになり、地上には森林性の草本次第生えるようになる極相林になれば、その後外見上の大きな変化少なくなる。しかし、森林性の植物の侵入時間がかかるし、樹木大きくなるのも時間がかかる大径木がなければ生息できない動物もあり、森林真に成熟するのはその先である。原生林呼ばれるのは、何百年森林であったようなである。 極相クライマックス)を迎えたでも、部分的には常に変化起こっている。たとえばギャップダイナミクスがその代表的なひとつである。

※この「一次遷移」の解説は、「遷移 (生物学)」の解説の一部です。
「一次遷移」を含む「遷移 (生物学)」の記事については、「遷移 (生物学)」の概要を参照ください。

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