陽樹とは? わかりやすく解説

よう‐じゅ〔ヤウ‐〕【陽樹】

読み方:ようじゅ

陽光十分に当たる場所で生育する樹木。アカマツ・シラカバ・ハンノキなど。→陰樹


陽樹

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/17 03:58 UTC 版)

陽樹(ようじゅ、intolerant tree、sun tree)とは、生育に最低限必要な光合成量が比較的多いタイプの(陽生植物の性質をもつ)樹木のこと。対立する語として陰樹がある。生育に多くの光を必要とするため、ある程度成長した森林の中では生育できないが、十分に光を浴びた場合の成長量は比較的高いものが多いため、若い雑木林はこの陽樹が優勢となる。

概要

遷移の段階では、草原に陽樹が侵入し、陽樹からなる森林(陽樹林)に移行するものとする。森林が成立すると、その樹下には陽樹が発芽しにくくなるため、森林内でも発芽成長する陰樹に次第に取って代わられる。したがって極相林は陰樹林であるが、そのような森林でも大木が倒れて林冠ギャップが生じた場合には、林床に光が入るので陽樹が発芽生長することがよくある。これは素早く生長してギャップをふさぐ役割を果たしているとも言える。このように、陽樹は樹木におけるパイオニア植物の役割を果たしている。

また、根元が乾燥していないと機嫌が悪いものもあるが、いったん発芽・成長して背が高くなれば、高木層に出て長生きすることもあり、極相林にそのような陽樹の大木が混じる例は少なくない。たとえば本州南部の森林を伐採すると、そのあとにタラノキカラスザンショウが多数芽吹き、素早く成長して数年で数mに達する。タラはそれ以上成長しないのに対して、カラスザンショウは10mを超えて成長し、シイなどに混じって森林を構成することがある。

代表的な陽樹に、クロマツアカマツハンノキダケカンバなどがある。

関連項目



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「陽樹」の関連用語

陽樹のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



陽樹のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの陽樹 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS