マリアナ島攻略作戦(1944年6月~8月)
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「テリー (DD-513)」の記事における「マリアナ島攻略作戦(1944年6月~8月)」の解説
1944年6月の初めにテリーは南西太平洋での任務を終え、中央太平洋の進撃に参加した。2日に第53.14任務部隊 (TG 53.14)と共にエファテ島を出航しマーシャル諸島へ向かった。クェゼリン環礁では、レイモンド・スプルーアンスの荘厳なる第5艦隊に加わった。10日、第5艦隊の部隊と共にラグーンを出撃しマリアナへ向かった。マリアナ攻略作戦における最初の2つの目標はサイパン島とテニアン島であった。テリーはテニアン島攻略部隊に配属された。彼女の任務部隊は、テニアン島北部の沿岸砲の鎮圧とウシ岬飛行場の無力化という2つの役割を担っていた。6月14日朝11時21分頃、テリーは砲撃を開始した。2回の爆発と複数の火災が発生し、飛行場の全ての電波塔を破壊した。その日の夜、彼女はテニアン島西岸を絶え間ない砲撃で悩ませた。 15日、ウシ岬飛行場への砲撃に戻った。後日、テリーとサンフランシスコ (重巡洋艦)は部隊の上陸の支援のため進撃し、多数の死傷者を出した迫撃砲台を沈黙させた。午後、2機の日本軍機と決着のつかない小競り合いをした後、南の輸送部隊を護衛するべく任務部隊を離れた。16日未明、アイダホ (戦艦)とペンシルベニア (戦艦)の前衛部隊に合流しグアム島オロテ半島への攻撃を支援した。 同日、スプルーアンス提督はフィリピン海の切迫した戦線への艦隊集結を始めた。 テリーは第58任務部隊の防空能力増強のためジェシー・B・オルデンドルフ少将の砲撃部隊の前衛艦隊から引き抜かれた駆逐艦の一隻であった。テリーは58.3任務軍の前衛部隊に加わり、エンタープライズ (CV-6)(ミッドウェイ海戦の武勲艦で、マーク・ミッチャー副提督の部隊の旗艦)やレキシントン (CV-16)、プリンストン (CVL-23) 、サン・ジャシント (空母)を護衛した。 アメリカ軍機の航続距離外で日本軍機は第5艦隊を三日間もて遊んだが、スプルーアンス提督は餌に食いつかなかった。そして19日、日本軍機が攻撃を仕掛けた。攻撃機の第一波は施工せず、11時57分に4機が襲撃するまでテリーは日本軍機を発見できなかった。まず、急降下爆撃機が墜落前に爆弾を投下した。続いて3機の雷撃機が攻撃したが成功とは程遠い結果に終わった。日本軍機は駆逐艦の艦首を低高度で横切るよう完璧に的を絞っていた。雷撃機の魚雷発射前に連続して迎撃すべく、テリーの砲手は他艦の砲手と協力した。その後は遥かかなたの空に国籍不明の航空機を見つけただけで一日が終わった。13時、墜落した日本軍機の爆雷によるものと思われる水中爆発で船体が揺れ、更なる緊張が走った。 “マリアナの七面鳥撃ち”とも呼ばれるマリアナ沖海戦では、日本軍空母部隊による戦闘能力を殲滅した。サイパン島とテニアン島の占領は依然として維持された。テリーは、日本軍が完全に敗北し退却した22日まで第58.3任務群の活動に参加した。7月22日以降、テリーはサイパン島沖でのパトロールや対潜哨戒を行った。ある時、テリーが爆雷を11発投下したものの戦果は無かった。7月15日、マリアナを哨戒しエニウェトク環礁に入港した。7月17日まで泊地での対戦哨戒を行い、その後グアム島攻略部隊と共にマリアナに戻るべく出撃した。 7月22日、テリーはグアム島に到着して最初の上陸を行い、8月10日まで部隊の上陸を支援した。まず、テリーは夜間砲撃と対戦哨戒を交互に行った。その後、支援部隊がいる沿岸へ定期的に砲撃を加えた。作戦期間中、テリーは夜間砲撃や対潜哨戒を続けた。マリアナでの最後の一日は8月10日であり、レーダーピケット任務を行った後ハワイへ向かった。 エニウェトク環礁で停泊した後、テリーは8月21日に真珠湾に到着した。そこで乗員に短い半減上陸で楽しませつつ修理と物資の積み込みを行った。9月15日、テリーは真珠湾を出航してエニウェトク環礁へ向かい30日に到着した。三日後、ウルシー環礁行きの部隊を護衛して出撃し、10月13日に到着した。その後、メア・アイランド海軍造船所でのオーバーホールのためアメリカへ戻った。 12月13日にオーバーホールが完了した後18日まで沿岸での訓練を行い、ミズーリ (戦艦)と合流して西へ向かった。真珠湾にしばらく停泊した後、テリーは西へ進み続け2月5日にエニウェトク環礁の第5艦隊に再び加わった。
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