フランク一家逮捕とは? わかりやすく解説

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フランク一家逮捕

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/12 06:22 UTC 版)

カール・ヨーゼフ・ジルバーバウアー」の記事における「フランク一家逮捕」の解説

ジルバーバウアー本人証言によれば1944年8月4日正午頃にプリンセンフラハト263番地ユダヤ人が匿われているという密告電話アムステルダムSDにあり、ジルバーバウアーの上司ユリウス・デットマン(英語版)がその電話受けたという(なおジルバーバウアー本人はこの密告電話の主について知らない証言している)。それに基づいてデットマンはジルバーバウアーとユダヤ人課で雇っているオランダ人私服警官8人を出動させた。 プリンセンフラハト263番地到着後、隠れ家発見までの経緯についてジルバーバウアーは次のとおり証言している。「一階にはその会社倉庫があり、倉庫係員一人ユダヤ人はどこに隠れているかとオランダ人警官から問われると、指を一本立てて階上指しました。そこで我々は二階へあがり、会社幹部二名のうち、一名を見つけましたオランダ人警官はただちにその男尋問にかかり、『この建物にはユダヤ人が匿われているはずだ。そのこと訴えがあってすでに分かっている』と頭ごなし浴びせましたその男は、今更その事実を否定しても意味はないと見てとると我々を先導して階段上り一階上の小さな踊り場入りました入ってみると奥の壁際食器棚、またはたんすのような家具置いてあるのがわかりました。その右側には窓がありました会社責任者はその家具指さしました。それからその家具一方押し開けられるとその奥に家の最上階へ続くもう一つ階段出現しました。私はピストル抜きオランダ人警官たちとともに階段上りました。」。この証言ヴィクトール・クーフレル証言食い違うが、ジルバーバウアーの証言の方が正確であろうと言われている。 隠れ家入ってフランク一家4名(アンネ・フランクオットー・フランクエーディト・フランクマルゴット・フランク)とファン・ペルス一家3名(ヘルマン・ファン・ペルスアウグステ・ファン・ペルスペーター・ファン・ペルス)、そしてフリッツ・プフェファーの計8名のユダヤ人逮捕した。またアンネたちを匿ったヴィクトール・クーフレルヨハンネス・クレイマンの2名も逮捕した。 この逮捕の際にジルバーバウアーはオットー・フランクドイツ軍軍用トランク発見し、どこで入手したのかオットー聞くと彼は自分一次大戦ドイツ陸軍中尉だったことを明かした。それを知ったジルバーバウアーは態度一変させ、一瞬敬礼ポーズさえとりそうになったという。そして「どうしてそのこと申告しなかったのか。テレージエンシュタット送りですんだかもしれないのに」と述べたという。また他の隠れ家メンバーに対して優しくなり、ゆっくりでいいと指示し直した。このやり取りについてはオットー、ジルバーバウアーともに証言一致している。 またジルバーバウアーの証言によるとオットーが「二年間この隠れ家暮らしていた」と述べたに対して、彼が「とても信じられない」と返答すると、オットーアンネ身長を示すドア脇柱一連の刻み目示したという。 ミープ・ヒース証言によるとミープは事務室でジルバーバウアーに尋問されたという。二人話し方お互い同郷(ウィーン)と気づき、ジルバーバウアーは「ユダヤ人違法行為に手を貸すとはお前は売国奴だ。厳罰値する奴だ」と怒鳴ったが、そのあと一転して「ええい、おまえをどうしたらいいんだ」と動揺していたという。さらに少しして冷静になるとジルバーバウアーは「よかろう個人的な好意として今日のところは勘弁してやる。しかし逃げようなどとしてみろ。かわりに亭主しょっぴくからな」と脅したという。それに対してミープが「主人手を出さないください主人関係ないんです。」と食ってかかると、ジルバーバウアーは「馬鹿を言え亭主グルということは分かっているんだ。いずれまた来るからな」と言って去っていったという。その翌日ミープは、ジルバーバウアーと電話連絡取りSD本部行って身代金引き換え捕まった隠れ家の人たちを釈放してもらおう交渉試みたが、ジルバーバウアーは「今日は何もできない明日の朝くるがいい」と言って追い返したという。翌朝ミープが行った時もジルバーバウアーは「気の毒だ俺の力ではどうにもならん。何の権限もないんでね。俺の上官会ってみるか」と述べ上官部屋をミープに教えたという。ミープがそこに入るとSD将校たちが英語放送ラジオ聞いてるところで「出ていけ」と怒鳴られたという。廊下にはジルバーバウアーがいて彼は「な、わかったろう?」とだけ言ったという。しかしこれらミープ・ヒース証言についてジルバーバウアーは「全くの作り話」と退けており、「ウィーンもしくはオーストリア生まれ女性の事については私は一切記憶にない」と証言している。

※この「フランク一家逮捕」の解説は、「カール・ヨーゼフ・ジルバーバウアー」の解説の一部です。
「フランク一家逮捕」を含む「カール・ヨーゼフ・ジルバーバウアー」の記事については、「カール・ヨーゼフ・ジルバーバウアー」の概要を参照ください。

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