バイラム・ハーンの追放とは? わかりやすく解説

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バイラム・ハーンの追放

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/05 03:07 UTC 版)

アクバル」の記事における「バイラム・ハーンの追放」の解説

帝国軍ヘームーの軍を大量虐殺しながら進み同月7日アクバル帝都デリー入城したまた、アクバル治世敬意払っていたアーグラなどデリー周辺の都市帝国帰順したアクバルの母も状況安定するカーブル出発し彼女らパンジャーブ近づくと、アクバルは自ら一日かけて母親出迎え行った。それから2年後1558年には、帝都デリーからアーグラへと遷都された。 さて、バイラム・ハーンアクバル摂政として権勢誇った。だが、彼はいささか傲慢権力に対して執着するところもあり、またタールディー・ベグ処刑は後を引いたことも相まって貴族らは反感抱いていた。そのうえ、彼が宮廷大多数占めスンナ派ではなくシーア派信仰しており、自身の彼が支持者シーア派の者を高官任じたことは古参貴族から無視されていると非難買ったまた、バイラム・ハーン後宮勢力とも対立していた。それにはアクバル王室出費や、アクバル叔父ヒンダールの娘ルカイヤ・スルターン・ベーグムのみならず、カームラーンの親族女性とも結婚しようとしたことでアクバルバイラム・ハーンとの間に面倒なやりとりがあった。後宮女性存在バイラム・ハーンにとっては脅威であった。 そのうえ、アクバル自身地位統治責任を持つようになると、バイラム・ハーンとの対立鮮明になった。彼はまたバイラム・ハーンを「バーバー・ハーン」(父なるハーン)と呼びつつも、皇帝凌ぐ権力を持つ彼を内心では恐れ、その掣肘煩わしく思うようになっていた。アクバル後宮支配していた母のハミーダ・バーヌー・ベーグム乳母頭のマーハム・アナガ、その息子アドハム・ハーンという相談相手得てバイラム・ハーン失脚陰謀ひそかに企てた。 こうして、1560年3月、ついにバイラム・ハーン失脚計画実行された。アクバルマーハム・アナガらの知恵借りバイラム・ハーン失脚計画実行した。まず、アクバルバイラム・ハーンとともに首都アーグラ離れて狩りに出かけ、マーハム・アナガデリーにいるアクバルの母が病に倒れたとの嘘の知らせアクバル入れたアクバル病気見舞い口実バイラム・ハーンのもとを離れてデリー向かいバイラム・ハーンアーグラへと戻ったまた、ムヌイム・ハーンマーハム・アナガ要請で、バイラム・ハーンアクバル代わりにミールザー・ハキーム利用しないよう、彼を連れてデリー赴いていた。 だが、計画したのがマーハム・アナガだと分かった場合、彼女はバイラム・ハーン報復され可能性があった。そこで、彼女はアクバルを一旦デリーの外に出させ、そこからバイラム・ハーンとのやり取りをさせた。こうして、アクバルバイラム・ハーン解任宣言する旨の勅令をだし、バイラム・ハーンもこれを了承しクーデター成功したのであるアクバルバイラム・ハーンに彼は帝国自身統治するという旨を伝えメッカ巡礼命じて引退勧告しバイラム・ハーンもこれに従って巡礼向かった。だが、バイラム・ハーン自身宰相位が部下のバハードゥル・ハーンに与えられたことで屈辱味わいさらにはグジャラート着いたとき自分に恩のある部下ピール・ムハンマド・ハーン追討向かってきたと知りパンジャーブ戻ってついに反乱起こしたバイラム・ハーン反乱半年の間は続いたアクバルアトガ・ハーン追討に向かわせ、バイラム・ハーンジャランダル戦いで敗れ反乱鎮圧された。その後バイラム・ハーンムヌイム・ハーン自身摂政称号与えられたことを知りアクバル反乱謝罪し降伏する旨の文書送ったバイラム・ハーンアトガ・ハーンに捕えられ、アクバル面前引き出されたが、アクバル親切に迎え入れ自身私的顧問地方太守として働くか、あるいはメッカ巡礼するか再び選択肢与えたバイラム・ハーンメッカ巡礼選びグジャラートへと赴いた1561年1月31日バイラム・ハーンアフマダーバード近郊パータンアラビア半島出発する手はず整えていたさなか、彼に個人的な恨みのあるアフガン人によって殺害された。アクバル彼の死を悼み、その妻サリーマ・スルターン・ベーグムと息アブドゥル・ラヒーム・ハーンアクバル引き取られ前者アクバルの妃となり、後者はのちにアクバル大臣となった

※この「バイラム・ハーンの追放」の解説は、「アクバル」の解説の一部です。
「バイラム・ハーンの追放」を含む「アクバル」の記事については、「アクバル」の概要を参照ください。

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