ノーラン・ライアンの元で強豪へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 10:19 UTC 版)
「テキサス・レンジャーズ」の記事における「ノーラン・ライアンの元で強豪へ」の解説
2010年1月23日、オーナーのトム・ヒックスは球団社長であるノーラン・ライアンらが共同経営する投資グループへ5億ドル以上の価格で球団を売却することに合意。5月24日、連邦倒産法第11章の適用を申請した。同年はハミルトン、ブラディミール・ゲレーロらの打撃陣、C・J・ウィルソン、コルビー・ルイスらの先発投手、新人記録の40セーブを記録したネフタリ・フェリスらが活躍、またシーズン途中でこの年デビューしたばかりの若手有望株ジャスティン・スモークとの交換トレードでクリフ・リーを獲得するなど戦力を整え、11年ぶりの地区優勝を成し遂げる。ディビジョンシリーズでタンパベイ・レイズに3勝2敗で競り勝ち、リーグチャンピオンシップシリーズではヤンキースを4勝2敗で下して球団創設50年目で悲願のリーグ優勝を果たし、ワールドシリーズ進出を果たした。しかしワールドシリーズではサンフランシスコ・ジャイアンツに1勝4敗で敗退した。 翌2011年、主力選手のFA流出や前半戦に故障者が相次ぐといった事態にもかかわらず、開幕から地区首位を走り続け、そのまま2年連続の地区優勝を飾る。ディビジョンシリーズではレイズを3勝1敗、リーグチャンピオンシップシリーズではデトロイト・タイガースを4勝2敗で破り、2年連続のワールドシリーズ進出を決めた。しかしワールドシリーズでは3勝2敗で迎えた第6戦、シリーズ制覇(世界一)まであとストライク1球という場面を2度も作りながら、9回に抑えのフェリスがデビッド・フリースに、10回にフェルドマンがランス・バークマンにタイムリーを打たれ追いつかれると、最後は9回に同点タイムリーヒットを放ったフリースにサヨナラホームランを打たれ逆転負けを喫するなど、セントルイス・カージナルスに3勝4敗で敗れ、またも制覇を逃した。 同年オフには北海道日本ハムファイターズからポスティングシステムでメジャー移籍を目指すダルビッシュ有との交渉権を獲得し、6年契約で合意に至った。 2012年もシーズン中盤までは地区内では独走状態だったが、最大13ゲームまで離していたオークランド・アスレチックスに追いつかれ最終戦で敗れ地区優勝を逃した。ワイルドカードゲームではボルチモア・オリオールズに敗れてディビジョンシリーズに進出できなかった。マイク・ナポリとジョシュ・ハミルトンがFAとなり、ナポリがボストン・レッドソックスに、ハミルトンが同地区のライバルロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムに移籍。その後釜としてA.J.ピアジンスキーとランス・バークマンを獲得した。 2013年10月17日にノーラン・ライアンがCEOを辞任。また、成績が下降気味だったイアン・キンズラーとのトレードでデトロイト・タイガースからプリンス・フィルダーを獲得し、FAでも秋信守を獲得した。 2014年は開幕から故障者が続出し、メジャー歴代最多となる出場選手を記録。特に投手は開幕ローテーション投手が全員故障者リストに入り、1シーズンで登板した投手がメジャー歴代最多を記録。リーグ最低勝率と低迷した。シーズン途中にワシントン監督が辞任することとなったが、オフにそれまで監督経験のないジェフ・バニスターの就任が発表された。 2015年、前年まで3年連続二桁勝利を記録したダルビッシュ有が右肘の故障により開幕前にしてシーズン中の復帰絶望となった。シーズン途中で、それまでフィラデルフィア・フィリーズ一筋のコール・ハメルズを獲得し、2012年の最終戦となるアスレチックス戦で痛恨のエラーを犯し、逆転V逸の戦犯となったハミルトンを復帰させると、夏場から怒涛の追い上げを見せ、序盤の西部地区をリードしたアストロズを捉え、9月に首位に浮上する。そして最終戦に勝って、4年ぶりの西部地区制覇を成し遂げた。4年ぶりの地区シリーズでは22年ぶりに東部地区を制したブルージェイズと対戦。最終第5戦ではチームが3-2と1点リードで迎えた7回裏にショートを守っていたアンドルスが全てのエラーに絡むミス(2人目のケビン・ピラーの打席はファースト・モアランドのエラー)を犯し、その後ボティースタの勝ち越し3ランを含む4失点を喫し大逆転負け。実質アンドルス一人に足を引っ張られた所為で地区シリーズ敗退となった。バニスター監督は新人ながら最優秀監督賞を受賞した。オフには、クオリファイングオファーを拒否してFAのイアン・デズモンド(内野手だが外野手としての起用を条件として)、過去にMLBデビュー前に犯罪を犯し出所したばかりのマット・ブッシュ、NPBの東京ヤクルトスワローズからトニー・バーネットなどを獲得した。 2016年、開幕直後に37歳の高齢でも好調維持のエイドリアン・ベルトレと2年の契約延長。ノマー・マザラがデビュー後2ヶ月連続で月間最優秀新人を受賞するなど新加入選手も期待どおりの活躍を披露し、前年トレードで獲得したクローザーのサム・ダイソンが才能を開花させたこともあって、6月21日までにシアトル・マリナーズに9.5ゲームをつけての46勝は、1972年にテキサスに移転して以降は最高の成績となった。トレードでカルロス・ベルトラン、ジョナサン・ルクロイを獲得し勢いに乗ったチームは、ア・リーグ最多の95勝を挙げ、2年連続の西部地区優勝を果たす。ディビジョンシリーズでは前年に続きブルージェイズと対戦するも、自身が早々と地区優勝を決めたのに対し、ブルージェイズはシーズン終盤まで地区優勝争い或いはワイルドカード争いを繰り広げ、それらをいくつも潜り抜けてきた勢いの差が出て、初戦から3連敗とスウィープされシリーズ敗退に終わった。
※この「ノーラン・ライアンの元で強豪へ」の解説は、「テキサス・レンジャーズ」の解説の一部です。
「ノーラン・ライアンの元で強豪へ」を含む「テキサス・レンジャーズ」の記事については、「テキサス・レンジャーズ」の概要を参照ください。
- ノーラン・ライアンの元で強豪へのページへのリンク