イラストレーター・デザイナー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 16:37 UTC 版)
「野村哲也」の記事における「イラストレーター・デザイナー」の解説
鎧やドレスなどに加えロックスターのようなモノトーンの服装や、90年代半ばから流行の兆しを見せていたクロムハーツ等のシルバーアクセサリーが取り入れられ、大きく分けてファンタジー的な衣装にベルトやチャックを付け足す場合と、現実のアパレルにカスタマイズを加えた方向性の二種類のデザインパターンが見て取れる。近年は担当ゲームが現実指向のため後者のコスチュームが主流であり、コラボレーション等も活発。 『ファイナルファンタジーVII解体真書』(エンターブレイン〈当時アスキー〉刊)のインタビューにて、「エアリス殺しましょう、ティファ出しましょう」という発言をしたとされているが、ゲーム情報誌『ゲームウォーカー』の連載コラム「野村哲也の俺風味 ぶらりスクウェア紀行」によると、この表現は編集側の意訳であり、本人の意図した発言ではないという。また2000年発行のインタビュー集『ゲーム・マエストロ』には、「FF開発陣のヒール(悪役)に徹しようと思っている」という発言もあり、一部ファンとの対立を自覚している面を見せた。失敗した時を恐れない性格と語っており、「FFVIIAC」企画当時もどんな続編にしてもファンから批判されるだろうと恐れ誰も先導したがらなかったが、「ヒールといえば俺だろう(笑)」と手をあげた事で動き始めた事を語っている。 RPGデザイナーでは珍しく、他のクリエイターのように既存のファンタジー作品のバックボーンをあまり引用しない(例えば同社の「ドラゴンクエストシリーズ」であれば、近年は中世イタリア衣装の引用が目立つ)作風が特徴的である。 また、設定画のキャラクターに漢字交じりの日本語文のマーキングをつけることが多く、「常連」(FF7・ベヒーモス)、「ラスボス魂」(FF7・リバース・セフィロス)、「一刀両断」(FF7・クラウドの武器)等が知られている。右利き。絵を描く時に邪魔になるので右手にはブレスレットや指輪等のアクセサリー類はいつも何もつけない。現在では絵を描く際に専門的な画材は使わず、シャープペンシルで自由帳サイズの紙にそのまま書いた物をスキャンしCGで彩色している。そのためかキャラクターの主線が近年はやや太めに書かれる事が多い。イラストレーターとしてはあまりに簡素な設備といえるが、同じスクウェアの植松伸夫が高度な音楽器具を使わず、メロディの作曲が最低限できれば十分と考えているように、ゲーム黎明期からの職人独自のワークスタイルがある(双方とも実際に商品化される際には、CGや打ち込みの専門家によるクリンナップが入るため)。 基本的にキャラクターデザインは一発書きを原則としている。ただ時には一発でデザインがまとまらないキャラもおり、その場合は「解決方法はありませんので『これだ!』と思うまで描きます」とのこと。デザインに当たっては「怠惰な自分にとって心がけと言うほど立派なものはありません」と答えつつも、「自由で楽な気分でいることが大事じゃないか、と思います」「頑なにならず、ダラダラした方が意外と上手く行きます」という見解を示している。 自らがデザインした中でお気に入りのキャラクターとしては、過去に『トロ・ステーション』のインタビューで以下の3人を挙げている。3人の共通点として、いずれも「一発でデザインがまとまらなかった」ことを挙げている。 『ファイナルファンタジーVII』のクラウド 理由は「原点でもあり孝行息子だと思っています」「最終的にヴェネツィアに2度も連れてってくれましたし…」とのこと。 『キングダム ハーツ』のソラ 「自分として初ディレクションのキャラクターですし、朝までディズニーの方とデザインに関して意見をぶつけ合って生まれたキャラです」と、その思い入れの深さを語っている。 『ファイナルファンタジーXV』のノクティス 理由に関するコメントは「将来性を期待しています」の一言のみで、多くは語らなかった。 女性キャラクターで選ぶのは難しいとしながらも、「キングダム ハーツ シリーズ」キャラに限っての回答でカイリを挙げている。
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