アヤカシ関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 15:01 UTC 版)
怪(あやかし) 通常生物とは全く異なるDNAを保持している生物「特異遺伝因子保持生物」の、日本国独自の呼称。20世紀半ばにヨーロッパである学者の手によって発見され、その後世界中で捜索がなされた結果、二十世紀末までに世界中で50以上の個体が発見された。分布に偏りが見られ、日本やヨーロッパ、中国、オーストラリアにはそれなりの数が生息している模様だが、アメリカではほとんど発見されていない。普通の生物のDNAを構成しているアデニン、チミン、グアニン、シトシンの4つ以外の塩基も多数保持しており、いまだその全貌は解明されていない。甲種と乙種に区別され、人と変わらない外見と知性を持つ怪は甲種、それ以外は乙種とされている。人間をはるかに凌駕する身体能力を誇り、頑丈な体・あらゆる病原体に対する耐性を持ち、高い再生能力を持つ。拳銃程度では相当の至近距離で打たない場合は傷一つ付けることができない。また、一回使われた薬品などにはすぐ抗体が出来上がってしまうため、二度同じ薬は使えない。日本では教科書にも載るほどアヤカシの存在が知られているようだが、一般的には単にアヤカシと言った場合乙種をイメージするようである(甲種がいることも一応知られてはいる)。人間を食べる甲種も昔はたくさん存在したが、「人間は不味い」という意識が定着してからは、人間を捕食する怪は少数派である。内閣府に存在を公認された甲種は、日本国憲法に定められた国民の権利を有し、義務を負う。公職にさえ就くことが許されている。これらの事は「特異遺伝因子保持生物に関する法律」に明記されているが、「怪」に人権を認めているのは世界でも日本だけである。なお、その病原体に対する耐性を持つが故に、知らず知らずのうちに周囲に病原体を撒き散らすことがあるため検疫が厳しく、甲種には定期的に健康診断も義務付けられている。 甲種 一般的にはアヤカシの中で人型をとっているものを指すが、元の姿は人型でないことが多く、人間の姿に化けられるもの、と表現した方が正しい。その方法も様々で、浦木のように何種類にも化けることができるものもいる一方で、虎司や夏純のように「人の皮をかぶる」ことによって人型をとるものもいる。昔話や神話で出てくるような架空の生物とされているものは甲種であることが多い。人間並みかそれ以上の知能があり、独自の社会と倫理観を持っているが、その倫理観は人間からすると理解できない部分も多い。具体的には、同族意識が強く、争いになっても殺し合いまで発展することはほとんど無いが、自己と仲間の保身と復讐のためならば殺し合いをすることも稀にある。上のような明確な殺し合いの動機があるため、別のアヤカシを殺害した場合でも歓迎はされないものの、殺害だけを理由に仲間から排斥されることは無い。しかし、「同族食い」だけは絶対のタブーとされており、決して許されることはない。また、他種族である人間を殺すこと自体はなんとも思っていないが、前述の理由以外では捕食目的だけしか殺す理由が無いため、アヤカシによる殺人はめったに起こらない(おきても捕食目的が主なため行方不明事件となるケースがほとんど)。日本では「内閣登録」と「委員会登録」に別れ、前者はアヤカシであることを隠してはいけないが人間と同等の権利を持ち、後者はアヤカシであることを隠して人間社会で生活することができる。 乙種 一般的には甲種以外のアヤカシをさし、見た目は化け物じみた、知能は獣並、であるものが多い。が、前述のようにネジのようなアヤカシもおり、高い知能を有していても人型になれないものは乙種に分類される。そのため、アヤカシ側からしてみれば甲種、乙種といったものは人間が勝手に決めた線引きだと思っているようである。事件を起こすのは知能が低い乙種が圧倒的多数を占めており、EATが出動するのも乙種の捕獲および捕殺の任務であることがほとんど。大きさも巨大なものからペットサイズなものまでいるため、密輸や密売されていることもある。 ダブルブリッド 人と怪の遺伝子を両方持っている生物の仮称で、二重(ダブル)と雑種(ハイブリッド)を合わせた造語。アヤカシは有性生殖を行うため性交渉が可能な場合は人間との間でも子供が生まれる。しかしながら元々アヤカシ自体の種の保存本能が希薄で繁殖能力も低いため、人と怪の間に子供が生まれた例は公式には日本だけ、二件しか確認されていない。片倉優樹と高橋幸児がこれにあたる。また、吸血鬼との混血の場合はダンピールといい、己を吸血鬼として人の血を吸うか、人間として吸血鬼を殺すかのどちらかだったらしい。 キマイラ 詳しくは描写されていないが、Ωサーキットと深い関係にあり、また特高における人材不足を解消すべく主たちが人間をベースにしてアヤカシと薬品を使って生み出したらしい。虎司によると「三分の一はアヤカシと薬で残りは人間」らしい。総じて寿命は短く、わずか15歳で老衰で死亡した者もいる(それでもキマイラ内で最年長だった)。己の寿命が短いのを知っているが故に荒れた性格をしているものが多く、クロスブリード内でも鈴香達アヤカシや千堂との仲は良くない。また、晃を除き、他の面々はキマイラであることを否定し「自分達は人間である」という認識を持っている。
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