「在寮期限」闘争とは? わかりやすく解説

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「在寮期限」闘争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 05:25 UTC 版)

京都大学吉田寮」の記事における「「在寮期限」闘争」の解説

吉田寮の在寮期限昭和六十一年三月三十一日とする — 京都大学評議会 1982年12月14日京都大学の最高意志決定機関である評議会このように決定した。つまり吉田寮1986年3月31日をもって廃寮にするというのである。なお、廃寮の理由には「正常化ではなく老朽化」のみを挙げた当日吉田寮同学会のデモ隊時計台二階押しかけ評議会開催実力阻止しようとしたが、職員実力デモ隊排除し学生8名を2階から突き落とし重軽傷を負わせた。 大学当局1986年4月以降入寮者を正規寮生認めなかったので、1985年入寮の「正規寮生一回生が最短修業年限迎え1989年3月前後大学当局が廃寮化に向けたアクション起こす恐れ高まった1988年7月22日学生部極度老朽化1985年以降居住放棄されていた「吉田西寮第棟」を撤去することを吉田寮通知した一方吉田寮は「棟の老朽化大学当局長年にわたる補修サボタージュ原因である」として、この決定撤回し寮生学生話し合うまで取り壊し延期するよう要求した。しかし学生部話し合い応じず、8月4日午前8時頃、棟を奇襲的に強制撤去ようとした寮生支持者らは大学関係者業者締め出して抵抗し午前10時学生部強制撤去諦め話し合い応じた話し合いの中で、学生部は「棟は廃棄物だから処理について寮生話し合う必要はない」などと主張し寮生は「空き缶などゴミの処理だって寮生合意の上処理しているんだぞ」「(そもそも棟は廃棄物かどうか寮生話し合って決めるべきだ」「(そもそも)人が住めない状態になってしまったのは誰のせいだと思っているんだ」などと反論した交渉結果大学当局は「これまでの吉田寮への補修行ってこなかったことを認める」「今後吉田寮補修を行うよう努力する」「老朽化抜本的対策としての新寮建設具体プログラムを示すよう努力する」「話し合い議題含めて、寮に関することはすべて寮自治会話し合い合意の上決定する」と文書確約。この文書満足した吉田寮棟の取り壊し同意し棟は8月4日から6日にかけて取り壊された。この事件吉田寮大学当局の間に雪解けムード生まれ以後両者紛争終結目指し話し合い重ねた1988年11月河合隼雄学生部長は吉田寮との話し合い席上で「終戦協定」の素案提案した。それは「吉田寮寄宿料の納付および寮生名簿提出を行う。大学当局西寮撤去し東寮を補修するこれをもって『在寮期限執行完了』とする」というものだった吉田寮河合案にいくつか注文付け1989年1月24日大学当局合意達した最終的な合意事項おおむね以下である。 「大学は東寮の補修を行う。西寮代替スペースとしてプレハブ設置する。現寮の補修行ってこなかったこと、及び今回設置するプレハブ西寮代替スペースとして不十分であることを認め今後も寮機能回復維持発展努める。その抜本的解決策として新しい寮の建設努める。入寮募集停止解除する西寮撤去理由吉田寮の寮内労働者削減行わない一方吉田寮自治会西寮明け渡す。在寮者名簿提出寄宿料の納付を行う。また、大学今後継続して学生との話し合いを行う。他の厚生施設に関しても、当事者話し合うことなく一方的な決定下さないまた、大学寮自治会確認した上の諸点に関して学生部長名文書記述し次期以降学生部長に引き継ぐ1989年3月吉田東中庭プレハブ建設される中、吉田西寮第Ⅰ・Ⅱ棟が撤去され以後吉田東寮は吉田寮呼ばれるようになった4月14日吉田寮は在寮者名簿提出及び寄宿料の納付行い4月18日評議会は在寮期限執行完了了承した吉田寮存続した。

※この「「在寮期限」闘争」の解説は、「京都大学吉田寮」の解説の一部です。
「「在寮期限」闘争」を含む「京都大学吉田寮」の記事については、「京都大学吉田寮」の概要を参照ください。

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