「地」の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 10:10 UTC 版)
「地」の字音はどうか。漢音は「チ」呉音は「ジ」と読み、字音仮名遣では呉音は「ヂ」と書く。字音仮名遣では表音主義が徹底されるため、表音主義の本則に従い、呉音は「ジ」と書かれる。 「地震」は「ジシン」「地面」は「ジメン」の読みであるが、この「ジ」は呉音であり、漢音である「チ」が濁ったものではない。「世界中」の「中」や「融通」の「通」のように、もとは中国大陸での音韻で「チュウ」や「ツウ」[要検証 – ノート]の音だけがあった場合とは異なり、「地」は中国大陸での音韻において「ヂ」があり、それが「ジ」と同化したというわけで、複合語が濁る場合とは異なるのであると説明される。 だから「地震」は「ヂシン」「地面」は「ヂメン」と綴らない。この清濁の関連性の見極めはなかなか難しいところがあって、字音に「ぢ/づ」を含む音があるのか、それとも字音で「ち/つ」のみがありその濁音を含む音があるのか、本質的に異なるこれらの理由を理解するには字音の知識を要する。
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