《黄疸》の正しい読み方
「黄疸」の正しい読み方
「黄疸」の正しい読み方は「おうだん」である。「黄疸」の意味解説
「黄疸」とは、寿命を迎え分解されたヘモグロビンの代謝産物であるビリルビン(胆汁色素)が、血液中に増加することで発症する病気のことである。症状としては、全身の皮膚が黄色に変色したり、眼球の白眼の部分である眼球結膜が黄色に染まる、尿の色が濃くなる、便が白っぽくなるなどの他、だるさや発熱、皮膚のかゆみなどの症状が現れる。ビリルビンが血液中に増加する原因は、肝臓の機能が低下することにあるとされる。通常、ビリルビンは肝臓で処理されて排泄されるが、肝臓の機能が正常に働かなかったり、胆汁の流れが悪くなるなどで胆汁に滞りが起きていると、ビリルビンが正しく代謝されずに胆道内に溜まり、次第に血液中に放出されることになり黄疸を発症する。また、「黄疸」は発症した原因によって3種類に分類され、「溶血性黄疸」、「肝細胞性黄疸」、「閉塞性黄疸」がある。「溶血性黄疸」は、症状に息切れや動悸、疲労感などの貧血症状や黄疸、胆石などの症状が引き起こされる。原因は、赤血球の異常などによって赤血球が破壊され、ビリルビンの生成が過多な状態になることで、血液中にビリルビンが放出されることが発症の原因とされる。「肝細胞性黄疸」は、ビリルビンの代謝障害や、胆汁を胆管に運ぶ機能が低下することにより、血液中にビリルビンが増加することで発症する病気である。また、肝硬変や急性肝炎、自己免疫性肝炎、肝臓癌などが原因で黄疸を発症することもある。「閉塞性黄疸」は、黄疸の症状や体の痒み、倦怠感などの症状が見受けられ、黄疸の状態が長引くと、肝臓などで臓器障害が起き、胆管炎を発症する可能性が高まる。
なぜ「黄疸」と読むのか・理由
「黄疸」と読まれるようになった理由は、「黄疸」の症状にあると考えられる。「黄疸」の「疸(たん)」という漢字には、体が黄色に染まる症状を指す意味があり、その症状の様子から「黄疸」という病名が名付けられ、「おうだん」と読まれるようになったのではないかと考えられる。「黄疸」の類語・用例・例文
「黄疸」は病名であり、類語は現在では確認出来ていない。用例・例文として「黄疸とは、全身の皮膚や粘膜が黄色に染まる病気である。」、「黄疸の発症にはビリルビンが関係している。」などが挙げられる。「黄疸」の英語用例・例文
「黄疸」は、英語で「Jaundice(ジョンディス)」と言い表すことが出来る。用例・例文として「My grandmother developed jaundice this year.(私の祖母は、今年黄疸を発症した。)」、「Jaundice should be treated according to the cause of each.(黄疸は、それぞれの原因に応じて治療を行う必要がある。)」などが挙げられる。《黄疸》の正しい読み方
「黄疸」の正しい読み方
「黄疸」は「おうだん」と読む。「黄疸」の意味解説
「黄疸」は皮膚や粘膜が薄い赤色や黄色に近い褐色に変色する症状である。血液中の成分であるビルビリンが急激に増加した結果、黄疸の症状が出る。ビルビリンはヘモグロビンが脾臓などの臓器の働きで変化した成分であり、肝臓に蓄積される。やがて胆汁と一緒に大便として排出されるが、肝臓の機能に異常が生じている、胆汁の流れが悪いなどの問題があると体内にビルビリンが残り、黄疸の症状に見舞われる。病気などの理由で赤血球が大量に壊れた際もヘモグロビンがビルビリンに変化するので同様の症状が出る。また、生まれつきの体質で黄疸になりやすいケースもある。尿が茶色に変色する、皮膚にかゆみが生じるのも黄疸に多く見られる症状だ。自覚症状がなく、重篤化してから発熱や悪寒に見舞われる症例も少なくない。ビルビリンが適切に排出されないことで大便の色が薄くなるのも黄疸が重篤化した際に見られる症状である。黄疸は結石、肝硬変、脾臓の癌などの病気で起こる症状であり、治療はそれぞれの病気に適した方法で行われる。
なぜ「黄疸」と読むのか・理由
「黄疸」と書いて「おうだん」と読むのは漢字の音読み表記に基づいている。「疸」は「旦」にやまいだれを組み合わせた文字で、ここでの「旦」は「胆」と同じ意味である。古代の中国では内蔵全般を「胆」と呼び、内蔵の病気はすべて「疸」と表記していた。「黄疸」は内蔵の病気によって顔や目が黄色に変色することからつけられた名称であり、当時は原因がはっきりとは分かっていなかった。みかんやかぼちゃなどを食べ過ぎる際に起こる一時的な皮膚の変色と混同されることもあったが、実際はまったく異なる症状である。「黄疸」の表記は目の白い部分が黄色に近い褐色へ変化することに由来しているが、薄い赤色や茶色など黄色以外の色になることも珍しくない。目の変色は強く擦った際に生じる充血と似ているため、他の病気と誤解されたり見過ごされてしまうことも少なくなかった。そのため、「黄疸は医者泣かせ」のような慣用句も生まれた。
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