《麻しん》の正しい読み方
「麻しん」の正しい読み方
「麻しん」は「ましん」と読む。「あさしん」は誤りである。「麻しん」の意味解説
「麻しん」は病気の一種で、麻しんウイルスの感染によっておこる急性の感染症である。発症すると高熱と全身に発しんが生じるのが特徴であり、感染力が非常に強い。また、免疫力を低下させる作用もあるため、麻しんと同時に他の病気も併発することが多い。小さい子供や妊婦、高齢者など免疫力が低い人ほど感染しやすい。また、麻しんは感染してから約10日ほどの潜伏期間があり、その間は目立つ症状がないことから自分が感染していることを認識するのが難しいとされている。そのため、知らない内に他人にうつしてしまうのは珍しいことではない。似た症状の病気に三日はしかとも呼ばれる「風しん」があるが、ウイルスの種類が異なるので麻しんと風しんは別の病気である。ただし、重大な健康被害を引き起こす点は共通している。なぜ「麻しん」と読むのか・理由
「麻しん」は正式には「麻疹」と書き、音読みに沿った読み方である。「疹」は吹き出物を意味する文字であり、麻しんの症状である赤い斑点を示している。「はしか」とも呼ばれているが、この名称は「ちくちくした感じ」「ひりひりとした痒み」などの意味がある「はしかい」に由来している。麻しんの症状にはしびれるような皮膚の痛みや痒みがあることから「はしかい」と呼ばれていた。また、「赤もがさ」の別名もあったが、「もがさ」は天然痘のことである。全身に吹き出物が発生する症状が天然痘に似ていたことから「もがさ」と呼ばれ、その吹き出物が赤い色なので「赤もがさ」となった。「麻しん」「はしか」の名称が広まったのは江戸時代になってからとされている。赤い斑点が全身に発生する、感染力が強いなど症状が似ている三日はしかが風しんと呼ばれている理由もほぼ同じである。「麻しん」の類語・用例・例文
「麻しん」の類語は別称である「はしか」の他、「赤斑瘡」がある。「赤斑瘡」は「せきはんそう」と読み、文字通りの意味としては「赤い斑点のようなできもの」となる。そこから赤い斑点を生じさせる麻しんの類語となった。例文としては「麻しんの予防接種をうける」「はしかは感染力が強いので家族にうつりやすい」「古い歴史書に赤斑瘡の記述がある」などがある。「麻しん」の英語用例・例文
「麻しん」の英語表記は「measles」「rubeola」である。「rubeola」は赤い斑点が生じる病気に用いる一般的な名称だが、麻しんに対して用いることが多い。例文として「子供が麻しんになった」は「the child became measles」、「典型的な麻しんの症状」は「typical rubeola symptoms」になる。- 《麻しん》の正しい読み方のページへのリンク