結石
名字 | 読み方 |
結石 | けいし |
結石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/21 09:31 UTC 版)


結石(けっせき、英: calculus)は、体内の器官または管の中で形成される物質(大抵は無機塩)の凝固物である。結石の形成は結石症(lithiasis)と呼ばれる。結石は数多くの疾患を引き起こし得る。
結石症の種類
- 泌尿器系における結石は尿路結石と呼ばれ、腎結石(ドイツ語版)および膀胱結石を含む。
- 胆嚢および胆管の結石は胆石と呼ばれ、主に胆汁酸塩およびコレステロール誘導体から生じる。
- 鼻腔における結石(鼻石)は稀である。
- 消化管(英語版)における結石(腸結石)は巨大になることがある。ウマでは数キログラムの腸結石が報告されている。
- 胃における結石は胃石と呼ばれる。
- 唾液腺における結石は唾石と呼ばれる。
- 扁桃における結石は扁桃結石と呼ばれる。
- 静脈における結石は静脈結石と呼ばれる。
- 膵臓においては膵石と呼ばれる。
結石は大抵は無症候性であり、大きな結石は成長するのに多くの年月を要している。
病因
- 無機塩の基礎的過剰さ。例えば、カルシウム濃度の上昇(高カルシウム血症)は腎結石を引き起こし、食品因子は胃石を引き起こす。
- 結石の形成を促進する問題になっている部位の局所的状態。例えば、局所的なバクテリアの作用(腎結石)または唾液の遅い流れ(顎下唾液腺で生じる唾液管結石の大半はこれで説明できる)。
- 腸結石は動物(大半は反芻動物)やヒトの腸で見られる結石であり、無機成分または有機成分から成る。
- ベゾアールは胃と腸の両方またはいずれか一方中の不消化物質の塊である。最も一般的には、これらは毛から成る(この場合は毛玉とも呼ばれる)。ベゾアールは腸結石の病巣を形成し得る。
腎結石では、シュウ酸カルシウムが最も一般的な無機成分である。尿酸がその次に一般的であるが、in vitroの研究では、尿酸結石および結晶がシュウ酸カルシウム結石の形成を促進できることが示されている[1]。
病態生理および症状
結石はいくつかの機構によって病気を引き起こす。
- 近くの組織の刺激は痛み、腫れ、炎症を引き起こす。
- 開口部や管の閉塞は、正常な液体の流れを妨げ、問題となっている器官の機能を混乱させる。
- 感染症の素因(正常な流れの乱れによる)
数多くの重要な疾患が結石によって引き起こされる。
- 腎結石症
- 尿路結石症
- 膀胱出口部閉塞への進行
- 胆石症
- 胃石は疝痛、閉塞、捻転、壊死を引き起し得る。
診断
鑑別診断は結石の種類によって異なるが、一般的に
- 病歴および検診
- 画像診断
- 一部の結石(主にカルシウム含量が多いもの)はX線およびコンピュータ断層撮影(CT)によって検出できる。
- 多くの結石は超音波検査によって検出できる。
- 結石形成に寄与する因子がしばしば検査される。
- 臨床検査によって血液または尿中の関連物質の量が分かる。
- 一部の結石は直接回収され、成分の分析のために検査に送られる。
治療
素因を修正することで結石形成を遅らせたり、逆転させたりできる。治療は結石の種類によって異なるが、一般的に
- 投薬治療
- 外科手術(結石摘出術)
- 感染のための抗生物質と手術の両方またはいずれか一方
- 体外衝撃波結石破砕術(ESWL)
結石の成分
これらは様々な組成から成る
歴史
結石を治すための最古の手術は『スシュルタ・サンヒター』(スシュルタ本集、紀元前6世紀)に見られる[2]。
脚注
- ^ Grases F.; Sanchis P.; Isern B.; Perelló J.; Costa-Bauzá A. (2007). “Uric Acid as Inducer of Calcium Oxalate Crystal Development”. Scandinavian Journal of Urology and Nephrology 41 (1): 26–31. doi:10.1080/00365590600831571. PMID 17366099.
- ^ Lock, Stephen etc. (2001). The Oxford Illustrated Companion to Medicine. USA: Oxford University Press. 836. ISBN 0-19-262950-6.
関連項目
外部リンク
- "The Little Treatise on the Medical Treatment of the Back and of Hemorrhoids" is a manuscript, from the 18th-century, in Arabic, which discusses the treatment of calculi
結石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 05:30 UTC 版)
生体鉱物としてヒトを含む動物の尿路結石として見出される。特にイヌの結石として非常に多く見出され、ネコやヒトでも高頻度に見られる。尿路感染症があると、尿素がアンモニウムに代謝されpHがアルカリ性へ傾くため生じやすい。原因菌としてはプロテウス属、シュードモナス属、クレブシエラ属、ブドウ球菌属、マイコプラズマ属などが挙げられる。また感染がない場合でも、イヌやネコではしばしば膀胱に結石を生じ、排尿障害や血尿といった症状を示す。ネコの場合、フェロモンの成分となるタンパク質cauxinがストルバイトの結晶核となることが知られている。ウマの腸結石として見出されることも多い。
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「結石」の例文・使い方・用例・文例
- 彼は総胆管結石を抱えている。
- 尿路結石
- 腎臓結石で入院する。
- 一ヶ月前に尿路結石になり、現在も痛みと戦っています。
- 尿路結石を患ってしまいました。
- 私は先月、尿管結石に苦しみました。
- 腎臓結石.
- 腎臓結石で非常な痛みを訴えている.
- 彼は腎臓結石で七転八倒の苦しみを味わった.
- 膀胱結石
- 腎臓結石は超音波によって取除かれた
- 腎臓結石を取り除いてください
- 腎臓結石を破壊する
- 石(結石)の外科的除去
- 腎臓の切開(通常、腎臓結石を取り除く)
- 結石を持つ、それに引き起こされるまたはそれにかかわる
- 膀胱にできる結石
- 腎臓結石は非常に痛い場合がる
- 腸に生じる結石
- 胆嚢や胆管にできる結石
結石と同じ種類の言葉
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