《礼賛》の正しい読み方
「礼賛」の正しい読み方
「礼賛」は「らいさん」と読む。「れいさん」という読み間違いも多く、難読語に分類されている。「礼賛」の意味解説
礼賛はもともと仏教用語である。仏教の世界では仏、法、僧を「三宝」と呼ぶ。そして、三宝に礼拝し称える行為を礼賛と呼んできた。仏教用語が一般にも広まり、やがてある人やものの素晴らしさを褒め称える行為が礼賛と表現されるようになった。なぜ「礼賛」と読むのか・理由
礼賛は「礼(らい)」「賛(さん)」と、2つの漢字の音読みから成り立っている。礼の語源は「礼拝(らいはい)」だという説がある。信仰対象を称える行為が礼拝であり、その「礼」と、「肯定的に捉える」という意味の「賛」が結びついて「礼賛」になった。音読みによってつなぐことで、両方の漢字の意味が強調されているといえる。「礼賛」の類語・用例・例文
礼賛の類語には「賛美」「賞賛」「絶賛」「称揚」などがある。いずれも対象の魅力を称え、肯定するという意味の言葉だ。ただし、礼賛は仏教を語源としており、宗教的な意味合いで対象を褒めるということである。「もともと神聖なものを、さらに称える」というニュアンスが強い。賛美や賞賛などは、当人の価値基準で対象を神聖視する、という意味合いを持つ。以下、礼賛の用例を文章で挙げていく。
「ずいぶん、彼女を礼賛しているようじゃないか。確かに、あれほど美しい女性は天使のように思えなくもないね」
「彼は自分の師匠をほとんど礼賛していた。当然である。師匠と出会わなければ、彼の人生はどん底だったのだ」
「自分を礼賛している信者たちに、男はやわらかな眼差しを向けた。それだけで、信者たちは天に昇るほどの幸福感を覚えたのだった」
「どれだけ他人が礼賛しようと、私はこの絵画を凡作だと思っています。作者を目の前にしても、私は同じことを言えるでしょう」
「礼賛」の英語用例・例文
「礼賛」「礼賛する」は英語で「admire(憧れる)」「praise(賞賛・賞賛する)」「adore(崇拝する)」と表現されてきた。以下、英語における「礼賛」を使った例文である。Admiring is not the only duty of believers. Sometimes criticism can be a sign of love.(礼賛するだけが信者の務めではない。ときには、批判こそが愛の証にもなりえるのだ)
I'm honestly happy to be praised by someone. But when I get on the chart, I want you to blame me.(誰かに礼賛されることは素直にうれしい。しかし、私が図に乗ってしまったときは、君がたしなめてほしい)
She talked about her lover's charm many times, and the people around her were tired of it. Her feelings had turned into her praise.(彼女は何度も恋人の魅力を語り、周囲の人々はうんざりしていた。もはや、彼女の気持ちは礼賛に変わっていた)
I want to be adored by everyone. That was the artist's great ambition.(すべての人に礼賛されたい。それが芸術家の大きな野望だった)
《礼賛》の正しい読み方
「礼賛」の正しい読み方
「礼賛」の正しい読み方は「らいさん」である。ちなみに表記は「礼賛」の他に「礼讃」と書く場合もある。「礼」は普通「れい」と読むが、「礼賛」の場合「礼」は「らい」と読む。これは呉音の読み方である。
「礼賛」の意味解説
「礼賛」は「素晴らしいと褒め称える、ありがたく思う」「仏を礼拝してその功徳を称える」などの意味がある。2種類の意味があるが、一般的には「素晴らしいと褒め称える」の意味で使われることが多い。なぜ「礼賛」と読むのか・理由
「礼賛」は本来、仏教から派生した言葉である。そして、「礼」は「らい」「れい」の2種類の読み方があるが、「らい」は仏教用語の読みに多く用いられる。したがって、「礼賛」は「らいさん」と読まれるようになった。「礼賛」の類語・用例・例文
「礼賛」の類語として「賞賛」という言葉が挙げられる。「賞賛」には「褒め称える」という意味がある。例えば、「小学校時代、一日も休むことなく通い続けた彼は賞賛に値する」というように用いられるのが特徴だ。一方の「礼賛」にも「素晴らしいものとして褒め称える」という意味がある。どちらにも「褒める」という意味が含まれているが、ニュアンスが少し異なっている。まず「賞賛」は立派なことをやり遂げた人物、役に立つような行いを褒めるというニュアンスが強い。一方の「礼賛」は単に褒めるだけではなく、相手を尊敬するという意味合いも強く込められているのが特徴だ。すなわち、ただ単に何かを褒めたい場合は「賞賛」、相手への尊敬の気持ちを込めたいならば「礼賛」を用いる。「礼賛」の例文
・彼のハリウッドでの活躍は連日、テレビや新聞などのマスコミで礼賛されている。
・病院で入院したことをきっかけに健康でいられることに礼賛するようになった。
・彼はこの世にもういないが、これまで残してきた数多くの偉業は礼賛に値するといって過言ではない。
・あの映画での彼女の素晴らしい演技に世の中の多数の人間が礼賛した。
・身を削るような努力によって成し遂げた彼の功績を礼賛している。
・息子が一日も休むことなく水泳教室に通い続けたのは礼賛に値すると思う。
「礼賛」の英語用例・例文
「礼賛」は英語で「praise」「admire」というように表記される。「praise」は「褒める」、「admire」は「崇める」というニュアンスが強いのが特徴である。「礼賛」の英語の例文
I admire his success in hollywood.
(私は彼のハリウッドでの活躍を礼賛している)
I admire being healthy.
(私は健康でいられることに礼賛している)
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