《確認して下さい》の敬語
「確認して下さい」の敬語表現
「確認して下さい」も一応の敬語表現にはなっています。ただ、より丁寧な表現にするなら「ご確認お願いいたします」が適切でしょう。あるいは、「ご確認いただけますか」という形も、相手を不快にはしにくい敬語です。取引先や顧客相手に使える表現では、「ご確認下さいませ」というフレーズがあります。「ませ」は「下さい」の後について、表現をやわらげるための言葉です。「確認して下さい」の敬語の最上級の表現
「確認して下さい」の敬語の最上級は「ご確認していただきますようお願い申し上げます」です。「お願い申し上げます」がつくことにより、嘆願の意味合いが強くなっています。あるいは、「ご確認していただけたら幸いです」も非常に丁寧な表現です。念のため、「どうか」「なにとぞ」などで前置きするのも、目上の人には適切な言い回しだといえるでしょう。「確認して下さい」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
ビジネスメールでは「確認して下さい」のような意味を伝えることが少なくありません。以下、正しい敬語表現の例文です。「明日の集合時間は午後3時でよろしいでしょうか。お手数ですが、ご確認お願いいたします」
「申し訳ございません、どうも御社の会議室に私の手帳を忘れてしまったようです。たいへん申し訳ないのですが、ご確認いただけますか」
「見積書をメールに添付いたしました。また、商品の概要もあります。ご確認お願いいたします」
「お客様のおっしゃる通り、機械にゴミがつまっていたので正常に作動していなかった模様です。弊社のスタッフが対応いたしましたので、動作をご確認いただけますか」
さらに、手紙でも「ご確認お願いいたします」は定型文として使用します。以下、例文を挙げていきます。
「ご注文の品はもうすぐ到着するはずです。ご質問があればお気軽にお尋ねくださいませ。以上、ご確認お願いいたします」
「御社では配管の修理も請け負っておられるでしょうか。お忙しいところ恐縮ですが、ご確認いただけますか」
「弊社のシステムには特に障害が見つかりませんでした。お客様のIDとパスワードを今一度ご確認お願いいたします」
「最新の商品について、詳細を知りたいと思っております。御社でご確認いただけますか。そのうえで、比較検討させてください」
「確認して下さい」を上司に伝える際の敬語表現
上司に「確認して下さい」という意図を伝える際は、できるだけ丁寧な言い回しにするのがポイントです。最上級である「ご確認していただきますようお願い申し上げます」「ご確認いただけたら幸いです」などの形になってもいいでしょう。なぜなら、相手に確認を頼む行為は、一方的なニュアンスになりかねないからです。目上の人に一方的な要求をするのは、失礼になりかねません。さらに、確認を頼む相手の都合も考える必要があります。上司に頼むなら尚更、謙虚にお願いする姿勢を見せるべきでしょう。ただし、気心の知れた上司なら、「どうぞご確認していただきますようお願い申し上げます」という言い回しは堅苦しい印象を与えます。相手によっては「確認いただけますか」程度の敬語でも通用するでしょう。
「確認して下さい」の敬語での誤用表現・注意事項
「確認して下さい」の敬語表現でよくある間違いは、「ご確認して下さい」の形にしてしまうことです。「ご~」という接頭語の後に「~して下さい」を続けるのは文法的に正しくありません。丁寧な敬語に直したいなら「ご確認お願いします」「ご確認いただけますか」のほか、「ご確認下さい」などの形にしましょう。さらに、「確認して下さい」の敬語は、使用するタイミングを考えなくてはなりません。「~して下さい」という言葉は、相手に要求をしている状態です。「お願いします」や「いただけますか」などの言い方をしても、相手の手を煩わせようとしていることに変わりはありません。後ろめたさや相手への謙虚さが感じられないと、不愉快な言葉遣いになってしまいます。「どうか」や「なにとぞ」といった言葉を付け加えて、表現をやわらかくしましょう。クッション言葉を付け加えるのも効果的です。たとえば、「非常に申し訳ないのですが、どうか、この資料をご確認のほどよろしく願いいたします」といった表現なら、相手に強制している雰囲気はやや薄まります。
「確認して下さい」の敬語での言い換え表現
「確認して下さい」を敬語で言い換えたいときには、「お目通し願います」「ご回答よろしくお願いします」などの言い回しがあります。まず、「お目通し願います」は主に文書や資料などについて使う言葉です。「読んでおいてください」という意味を、丁寧にした表現だといえるでしょう。相手に何かを読んでもらいたい文脈なら、「確認して下さい」の代わりに使用可能です。一方、「ご回答よろしくお願いします」は、ビジネスシーンでよく使われる表現です。何らかの情報を相手に伝えた後で、反応が欲しいときに投げかけるフレーズです。「ご回答」という具体的な要求があるので、「確認して下さい」よりもやや主張の強い言葉遣いだといえるでしょう。ただし、納期が迫っていたり、仕事を依頼している相手とやりとりしている場合には有効です。
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