《砕石位》の正しい読み方
「砕石位」の正しい読み方
「砕石位」の正しい読み方は、「さいせきい」である。医療用語として使用される言葉であり、一般的に使用されることはほとんどない。そして、読みは原則として、音読みを使用した「さいせきい」のみである。「位」という字は、熟語にした際に「~のくらい」と読む場合があるが、「砕石位」を「さいせきのくらい」「くだくいしのくらい」などと読むことはない。「砕石位」の意味解説
「砕石位」とは、医療現場において、診察や治療を行うために、患者が取る体位のことである。仰向けになった状態で、足を抱え、膝をなるべく胸に近付けた体位を指す。そうすることで、下腹部の視認や施術がしやすくなる。主に泌尿器科や産婦人科で必要になることが多い体位である。具体的な形は、状況に応じて異なり、患者が自ら膝を抱える場合もあれば、メディカルチェアに付属しているアームに足を乗せる形もある。砕石位という呼び名は、炭鉱で石を砕く人の姿が由来である。狭い穴に仰向けの状態で潜り込み、広げた足でバランスを取りながら採掘を行う様子に似ているということで、砕石位となった。なぜ「砕石位」と読むのか・理由
複数の漢字を組み合わせた熟語では、音読みが使用されることが多い。特に医療用語では、音読みが使用されるものがほとんどである。したがって、「砕石位」も音読みで「さいせきい」とするのが正しい。「砕」という字を訓読みする場合、「砕く」という風に送り仮名が必須である。また、「位」は、訓読みの「くらい」だと、地位を表す意味になってしまう。そのため、体位を示す「砕石位」では、訓読みの使用が難しく、望ましくもない。「砕石位」の類語・用例・例文
「砕石位」は仰向けになって足を抱えている体位そのものを指す。実際に使用する場合は、「この手術は砕石位によって行うのが基本である」「長時間砕石位を維持する場合、負担が大きいため、メディカルチェアを使用する」「うつ伏せでは施術が行いにくいため、砕石位に切り替えることとする」という風になる。「砕石位」の類語としては、「分娩体位(ぶんべんたいい)」が挙げられる。出産をする際の妊婦の体位のことであり、仰向けになって足を開いた状態、砕石位と同じ形である場合が多い。分娩体位には、立った状態や横向きなどもあるため、砕石位と完全に同義というわけではない。しかし、同じものとして扱われることは珍しくない。
「砕石位」の英語用例・例文
「砕石位」を英語で表現する場合は、「lithotomy position」となる。「lithotomy」は、結石破砕術のことであり、砕石位が必要となる代表的な手術であるため、砕石位は「lithotomy position」と表現する。例文にすると、「Lithotripsy position is essential for this surgery(この手術には砕石位が欠かせない)」「The doctor examines a patient in lithotripsy position(医師が患者を砕石位にして診察している)」といった形だ。《砕石位》の正しい読み方
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