《知りたい》の敬語
「知りたい」の敬語表現
特にかしこまった場やビジネスの場でない限りは、自分が知りたいのであれば「知りたいです」という丁寧語表現が一般的です。同様に、相手が知りたがっている場合は、「お知りになりたい」という尊敬語で表します。「知りたい」の敬語の最上級の表現
かしこまった場やビジネスの場では、「知りたいです」という丁寧語の表現は砕けた言葉遣いと受け取られる可能性があります。そのため、自分が知りたい場合は「ご教示いただきたい」という表現を使うのが一般的です。これよりもさらに敬意を強めた表現としては「ご教示いただけますと幸いです」などがあります。相手が知りたがっている場合は、「お知りになりたい」という尊敬語で十分です。ここからさらに敬意を強めたい場合は「ご関心をお持ち」という婉曲的な表現をすることもできます。「知りたい」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
「知りたい」という表現は、ビジネスメールや手紙で使用するには砕けているので、自分が知りたい場合は「ご教示いただきたい」という表現を使用するのが一般的です。ただ、「教示」という言葉は、主に教えを授ける時に使われるので、もっと軽いものを知りたい場合には知りたい対象に合わせた言い回しを用いることもできます。・今後新たに導入される予定の連絡ツールについて、使い方をご教授いただきたいです。
・先日お伝えしました業務提携に向けて、貴社の今後のスケジュールをご教示いただけますと幸いです。
・こちらの告知に不備などがございましたら、どなたでも構いませんのでご教示願います。
・また後日ご連絡させていただきますので、電話番号をお伺いしたいです。
相手が知りたがっている場合は、「お知りになりたい」と書くことも多いですが、「ご関心をお持ち」と書くこともできます。
・簡単な社員名簿の管理方法をお知りになりたい方は、このスライドをご覧ください。
・当日のスケジュールについてお知りになりたい場合は、改めて連絡いたしますのでお早めにお伝えください。
・先日発表した当社の新製品についてご関心をお持ちの方は、こちらのアドレスまでご連絡ください。
これら二つの用法を合わせてみると、このような言い回しもできます。
・〇〇社の△△さんが、我が社の事業にご関心をお持ちのようで、昨日「貴社の観光に関する事業について、具体的なプランをご教示いただけますと幸いです」というメールをいただきました。
「知りたい」を上司に伝える際の敬語表現
自分が知りたいことを伝える際に、上司に「〜について知りたいです」と言った場合、砕けた言い回しだと捉えられる恐れがあります。そのため、実際の上司との会話では「ご教示いただきたいです」という表現を使う他、何を知りたいのかによって動詞を使い分けることがあります。例えば、特定の業務などの内容について知りたい場合は「〜についてご教示いただきたく存じます」と言いますが、電話番号を知りたければ「電話番号をお伺いしたいです」のように言うこともできます。このように、実際の上司との会話では、知りたい対象を基準としていくつかの動詞を使い分けます。
上司が知りたがっている際は、「お知りになりたい」という表現を使うことができますが、失礼と捉えられるのを避けたい場合は「ご関心をお持ち」と伝えることもできます。
「知りたい」の敬語での誤用表現・注意事項
「知りたい」という表現は自分の状態を表しているので、敬語に変換する場合は、謙譲語で表現したいところです。しかし、「知る」という動詞の謙譲語である「存ずる」は、あらかじめ知っている(覚えている)ことや、現在考えていることにしか使うことができないので、知りたいという意味で「存じたい」という言葉を使うのは一般的ではあるとは言えません。そのため「知りたいです」という丁寧語の表現を使うか、敬意を強めるために謙譲語を使いたい場合は、「ご教示いただきたいです」「お伺いしたいです」など、知りたい対象に応じて他の動詞を用います。
ただし、どうしても「存ずる」という表現を使いたい場合は、「存ずる」という謙譲語ではなく、「ご存じ」や「存じ上げる」という形をとって尊敬語として使用することもできます。この場合は、直接相手に知りたいと伝えるのではなく、「〜についてご存じでしょうか」という形で、まず相手が知っているかどうか尋ねる言い回しをします。
相手が知りたがっている場合の「お知りになりたい」は尊敬語なので、丁寧語の表現に比べてかしこまった言い方であると言えます。
「知りたい」の敬語での言い換え表現
自分が知りたい場合は以下のように言い換えることができます。概ね敬意が弱い言い回し→強い言い回しの順に並んでいます。・ご教示願います
・ご教示いただきたいです/お伺いしたいです
・ご教示いただきたいのですが可能でしょうか/お伺いしたいのですが可能でしょうか
・ご教示していただけると幸いです/お伺いさせていただけると幸いです
・ご教示して頂けますと幸甚に存じます/お伺いさせて頂けますと幸甚に存じます
相手が知りたがっている場合は以下のように言い換えることができます。概ね敬意が弱い言い回し→強い言い回しの順に並んでいます。
・関心を持たれる
・ご関心をお持ちになる
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