《祝詞》の正しい読み方
「祝詞」の正しい読み方
「祝詞」は「のりと」「しゅうし」「しゅくし」と3通りの読み方がある。どれも間違いではないが、一般的によく読まれるのは「のりと」である。「いわいことば」と読むのは当て字的なものである。ときとして「のと」と読むこともあるが、これは能での囃子言葉のひとつであり、「のりと」の音変化した読み方だ。「祝詞」を「しゅくし」と読むのは、「祝」と「詩」をどちらも音読みにして組み合わせた言い方である。また「しゅうし」と読むのは、「祝儀袋(しゅうぎぶくろ)」と同様に「祝」を「しゅう」と読んだ形になる。「祝詞」の意味解説
「祝詞」とは、神道において神に対しての言葉という意味がある。神社での祭事や企画で、神主や神職が唱えるものである。お祓いをするときに読まれる言葉の場合もある。祝詞には言霊的な力があるとされており、神道はこうした言霊信仰が強い。それゆえに祝詞は一字一句間違えずに述べることが重要だ。一方で「祝詞」には、ビジネスシーンや結婚式などで、おめでたい祝いの言葉を述べるという意味もある。一般市民の間では、「おめでたい席での祝いの言葉」という意で使われるほうが多いと言えそうだ。なぜ「祝詞」と読むのか・理由
「祝詞」は「しゅうし」や「しゅくし」とも読まれるが、最も多いのは「のりと」という読み方である。その昔、神や天皇に対して重大なことを発言することを「宣る(のる)」と言っていた。「祝詞」を「のりと」と読むのは、この「宣る(のる)」が由来していると言う説がある。「祝詞」の類語・用例・例文
「祝詞」の類語として、まず祝詞を詳しく述べた語が挙げられる。「大祓詞(おおはらえことば)」や「祓詞(はらえことば)」などである。「大祓詞」は罪や災厄を払うほか、希望や開運にもつながる祝詞を意味する。「祓詞」はお祓いに使われる祝詞である。そのほかに、「祝辞(しゅくじ)」や「祝言(しゅうげん)」、「慶祝(けいしゅく)」も「祝詞」の類語に含まれる。「式辞(しきじ)」、「賀詞(がし)」なども類語と言える。「祝詞」の類語は、神社で神に対して述べる言葉という意味合いを持つものと、祝いの場でのおめでたい言葉を表す語に分かれる。・その神社の神主は、祝詞を読む声が渋いことで人気がある。
・大祓詞はきちんと読み上げると3分もかかる。
・結婚式の祝辞のスピーチを任されることになった。
・妹の結婚式で叔父が素晴らしい祝言を述べた。
・このたびは慶祝の至りに存じます。
・厳かな神社にて、式辞の声が静かに響き渡った。
・祝いの咳での賀詞をどのように述べるか、時間をかけて考えたい。
「祝詞」の英語用例・例文
「祝詞」を英語で表現すると、「 ritual prayer」や 「congratulatory speech」、また「congratulatory address」などが挙げられる。「Ritual prayer」は一般的に祭主が行うことを意味するので、「祝詞」に近い語と言える。「祝詞」にはビジネスシーンや祝いの席などで「お祝いの言葉」という意味合いもあるので、その場合は「congratulatory address」や「congratulatory speech」と言い換えが可能である。・I watched the head priest perform a ritual prayer during the festival. (神社の祭りで、祭主が祝詞を行っているのを見た)
・I state a New Year's congratulatory speech.(私は新年の祝詞を述べた)
・to read a congratulatory address.(祝辞を読む)
- 《祝詞》の正しい読み方のページへのリンク