《種々》の正しい読み方
「種々」の正しい読み方
一般的な「種々」の読み方は、「しゅじゅ」である。元々は「種種」という同じ漢字の繰り返しであるため、同じ音を2回連続させる形となる。そして、読みやすさのために、一部に濁点が付いている。大抵の場合は濁点がある形で発音されるが、「しゅしゅ」と読むこともあり、間違いではない。また、「くさぐさ」という読み方もあり、使用できる場面こそ異なるものの、「しゅじゅ」と意味は変わらない。しかし、「たねだね」「たねだね」といった読み方は存在しない。「種々」の意味解説
「種々」の意味は、「種類が多い様子」である。「種」がそのまま「種類」を指し、それが2つ連続していることで、種類が多いことを表現する。そして、対象となるものの種類が、ある程度多いのではなく、数えきれないほど多い場合に、「種々」が使用される傾向がある。注意しなければならないのは、「種々」はあくまでも種類が豊富、バリエーションが豊かである様子を表現する際に使用する言葉だということだ。同じものが大量にある様子を表すために、「種々」は使用しない。なぜ「種々」と読むのか・理由
同じ漢字が複数繋がった熟語は、基本的に音読みとなる。そのルールに従う形で、「種々」は「しゅしゅ」「しゅじゅ」となる。ただ、音読み自体が中国語由来のものであり、日本古来の言葉の中には、複数の漢字が繋がっても訓読みをするものがある。そのひとつが、日本の古語の「種」で、「くさ」という訓読みができる。そのため、「種々」は「くさくさ」が変化した「くさぐさ」と読むことも可能である。「しゅじゅ」や「くさぐさ」のように一部に濁点が付くのは、連濁という規則に則っているからだ。連濁とは、同じ言葉が連続した際、後半に濁点が付くというものである。「種々」の類語・用例・例文
「種々」は一般的に、「種々の」という表現で、数多くの種類があるものを後に述べていく形となる。例文は「クライアントから理解を得るためには、種々の説明をしなければならない」「種々の条件を満たせたことによって、今日のイベントは開催可能だ」という風になる。「くさぐさ」と読む場合、「先人たちの種々の経験が参考になる」「種々の文献を読みふける」など、古めかしい表現が合っている場面で使用することが望ましい。「種々」の類語としては、「様々」や「多様性」、「雑多」などが挙げられる。特に「雑多」は「種々」と組み合わせて、「種々雑多」という四字熟語として使用されることが多い。また、他にも「多種多様」や「千差万別」など、「種々」の類語となる四字熟語は数多くある。いずれも「種々」と置き換えた際に、そのまま意味が通じる場合がほとんどだ。「種々」の英語用例・例文
「種々」の英語表現で使用できる単語は、「Various(様々な)」「Sundry(色々な)」「Motley(雑多な)」「Mixed(混合の)」など、数多くある。いずれも「種々」を表現するために使用できるが、特に意味を限定しないのであれば、「Various」を用いていれば問題ない。例文は、「This animal has various ecosystems(この動物は種々の生態系を持つ)」となる。また、より端的に表現したい場合は、「Many」を使用することも可能だ。- 《種々》の正しい読み方のページへのリンク