《稽留流産》の正しい読み方
「稽留流産」の正しい読み方
「稽留流産」の正しい読み方は、「けいりゅうりゅうざん」である。「稽留流産」の意味解説
「稽留流産」とは、胎児の成長が止まったまま子宮内に留まった状態のことや、胎児の姿が見受けられず胎嚢が留まっている状態の流産の名称である。稽留流産の場合、流産の兆候である下腹部の痛みやお腹の張り、出血などの自覚症状がなく、超音波検査などで胎児の姿が確認出来ない場合や、胎児心拍の動きが止まっている状態が見受けられたときに、初めて稽留流産と診断される。ただし、胎児が妊娠週数に対して成長が遅いことから疑われる稽留流産は、排卵の遅れなどによる要因で胎児の成長が遅くなっている場合があるため、稽留流産と診断する際には二週間ほどかけて胎児の成長が停滞していることが確認出来てから診断を確定させるなど、母体が受ける精神的ショックを考慮して、診断は慎重に行う必要がある。稽留流産は、多くは妊娠12週未満の時期で起こるとされる。「稽留流産」が起こる大きな原因として挙げられているのは、受精卵の染色体異常だとされている。元から発育が出来ない受精卵が発生する場合や、正常に成長していても成長過程で異常が生じて稽留流産が起こる場合もある。稽留流産の診断が確定した後の処置は、自然排出を待つか、手術によって胎児を取り出すという選択肢がある。自然排出は、出血が見られる場合は手術を受ける必要がなく、多くはおよそ一週間以内に自然に排出が完了するが、排出が不完全な場合などは手術を行う必要がある。また、自然排出を試みる場合、その過程で腹部の強い痛みや出血、感染症のリスクがあるため、その予防として流産手術を行うこともある。
なぜ「稽留流産」と読むのか・理由
「稽留流産」と読まれるようになった起源は不明だが、理由としては稽留流産の特徴にあると考えられる。「稽留流産」の「稽留(けいりゅう)」には、「留まる」や「滞る」という意味があり、胎児が死亡したまま子宮内に留まる様子から「稽留流産」という名前が付けられ、読まれるようになったのではないかと考えられる。流産(りゅうざん)は、発音しやすくするため、「さん」ではなく「ざん」と濁る、連濁が採用されている。「稽留流産」の類語・用例・例文
「稽留流産」の類語は現在確認されていない。用例・例文として、「稽留流産が起こる原因の多くは、胎児の染色体異常だ。」、「私の姉は、数年前に稽留流産を経験した。」などが挙げられる。「稽留流産」の英語・用例・例文
「稽留流産」は、英語で「missed miscarriage」や「missed abortion」などと表現することが出来る。用例・例文として「Missed miscarriage shows almost no signs of miscarriage.(稽留流産は、流産の予兆がほとんど現れない。)」「Comptous abortion and other missed miscarriages cause great emotional shock to the mother.(稽留流産などの流産は、母体にとって大きな精神的ショックを与える。)」などと使用することが出来る。《稽留流産》の正しい読み方
「稽留流産」の正しい読み方
「稽留流産」の読み方は「けいりゅうりゅうざん」。「稽留(けいりゅう)」は「留まる・滞る」という意味で用いられる難読語。「稽留流産」の意味解説
「稽留流産」は、主に産科で用いられる用語で、母体の中にいる胎児が妊娠22週を迎える前に死亡してしまい流産すること。稽留流産には出血や腹痛といった明確な異状を伴わないため、母親がそれと自覚できないまま胎児が死亡してしまう。そして、超音波検査などを行った際に、胎児が発育していないことが分かり、はじめて稽留流産が疑われることになる。なぜ「稽留流産」と読むのか・理由
「稽留流産」を「けいりゅうりゅうざん」と読むのは、すべて素朴に音読みしているためである。医療医学の分野では専門用語は音読みが基本である。「稽」の字は「滑稽(こっけい)」や「荒唐無稽(こうとうむけい)」の稽と同じ字。ただし字義は「稽留」の稽と「滑稽」の稽とで区別される。
「流産」は「流(りゅう)+産(さん)」の組み合わせにおいて連濁が生じ、「りゅうざん」と濁る読み方になる。
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