《穿刺》の正しい読み方
「穿刺」の正しい読み方
「穿刺」の正しい読み方は、「せんし」である。主に医療現場で使用される言葉であり、漢字を音読みで統一してある。「穿」という漢字は一般的な認知度がそこまで高くないが、音読みは「せん」である。「牙」や「突」といった漢字に形が似ているが、「が」や「とつ」と読むことはない。したがって、「せんし」を「がし」や「とっし」と読むのは誤りである。また、漢字を訓読みにした「ほじくりざし」や「ほじくりさし」といった読み方も存在しない。「穿刺」の意味解説
「穿刺」は、中が空洞になっている細長い針を刺し、液体を抜き取る様子を指す言葉である。医療現場で使用されるため、穿刺の対象は人体であることがほとんどだ。ただ、中空の針を使用して液体を抜くのであれば、人以外の生物や無機物が対象であっても、穿刺と表現する。そして、言葉としては中から液体を取り出すという意味合いがあるが、外側から内側に何らかの液体を注入するために中空の針を刺すことも、穿刺と呼ぶ。なぜ「せんし」と読むのか・理由
主に医療業界で使用される専門用語は、音読みで統一される。そして、「穿」には「せん」、「刺」には「し」以外の読みはないため、「穿刺」の読みは自然と「せんし」となる。また、「穿」の訓読みである「穿る(ほじくる)」を使用すると、掘り返すという意味合いを伴ってしまう。したがって、「ほじくりざし」「ほじくりさし」という読みは、「穿刺」の意味とは合っていないため、存在しない。「穿刺」の類語・用例・例文
「穿刺」は、主に医療の専門用語として扱われる言葉である。そのため、「まずは注射針のみを穿刺した後、チューブを接続する」「医師と看護師の両方を対象にした、穿刺に関する研修会が開かれた」という風に、医療現場で用いられることが多い。穿刺をされる側の表現だと、「自身の体内に異物が入っていく感覚があるので、穿刺は好きではない」「あの医師の穿刺はいつも痛みが少ないため、ストレスを感じずに済む」という風に使用する。「穿刺」の類語としては、「採血」が挙げられる。主に検査をする目的で、注射針を用いて血管内の血液を採取する医療行為である。採血のためには血管への穿刺が必須であるため、「採血をする」という表現の中に、「穿刺をする」という意味合いが含まれることは珍しくない。また、「注射」や「点滴」といった言葉も、穿刺の類語と言える。いずれも注射針を用いて、体内に薬液や栄養剤を投入する行為を表す。そして、穿刺が欠かせないため、採血と同様に、言葉の中に穿刺の意味合いが含まれることは多い。
「穿刺」の英語用例・例文
「穿刺」を英語で表現する際には、「tap」あるいは「aspiration」を使用する。いずれも、体内にある液体を体外に出す目的で穿刺をするという意味を持つ単語であり、医療現場で使用されている。それらを用いて例文を作ると、「The doctor completed the tap without difficulty.(医師は苦労することなく穿刺を済ませた)」「Aspiration is required for blood sampling.(採血のためには穿刺が必要である)」といった表現となる。- 《穿刺》の正しい読み方のページへのリンク