PC-88系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 08:32 UTC 版)
PC-88 全ての元となったオリジナル。エンディングのBGMが無限ループになっている。 CPUクロックを判別し、クロックに応じてスクロール処理の省略などが行われている。 PC-98 スピード調節機能が付いている。ザナドゥの時以来のCtrl立ち上げによるユーザーディスク作成モードが採用され、その時にディスプレイモード(8色アナログ/デジタル)・FM音源ボード・メモリ数・難易度設定が可能となっている。ゲーム中はテキスト表示の部分のみ、グラフィックはエンディングのみではあるものの、ファルコムのPC-9800シリーズのゲームで初めて400ライン表示に対応。エンディングのBGMが無限ループするものから完結する長大なものへと変更されている。最初に発売されたサントラはこのPC-98版を元にアレンジしたものが収録している。 386機までプレイ可能と後のカタログには掲載されていたが、286機ではV30モード以外での正常な実行は保証されず、実際に起動に失敗するケースがある。 オプションのFM音源に加え、Beepによる単音のBGM演奏にも対応している。 セーブ可能な数が1枚のディスクにつき最大3箇所までに増えている。 MSX2 画面はScreen5を用いた256×212ドットとオリジナルに対し解像度が低くなっている反面、色数が8色から16色に描き直されており他の機種よりも全体的に明るく華やかな色使いがなされている。 ゲーム全体が元々若干低速な上、PC-88版の4MHz動作時のように処理を省いていないため、更に動作が低速になる部分が存在するが、VDPの仕様から、対ボス戦など逆に動作が高速になる部分もある。 バレスタイン城のグラフィックが夕焼けに変更され、以降の移植作品の多くはこのMSX2版を基に移植されている。対応音源はPSGのみであり、エンディングBGMは上の二機種とも違う構成をとり、隠しスタッフロールが用意されておりエンディングの最後にK、Pを押下すると表示させることが出来る。エンディングの文字のスクロールが非常に遅く、終了までに10分30秒掛かる。 MSX2版イースIIとは異なり、セーブ可能な数が1枚のディスクにつき1箇所のみで、同時期のゲームの多くが対応した、PAC/FM-PACのSRAMセーブには対応していない。また、PIO転送のFDDインターフェイスであるため、ディスクアクセスと並列に処理を行うことが出来ず、画面切り替えやアイテム使用などディスクアクセスが発生した場合音楽が初めから再生されるようになっているほか、ユーザディスク作成のBGMは削除され、前述の隠しスタッフロールに対応する曲が追加されている。 PCエンジン PC-88版を元とはしているが、X68000版の演出も一部取り入れている。難易度設定がなくなっている。レベルの上限が上げられ細かくレベルが上がる様になっている。声優によるしゃべる演出を採用。ただし『I・II』とは異なりアップグラフィックの表示はない。ハードの仕様上、多重スクロールは無理であったものを、スプライトの多用によって擬似的に再現している。 BGMは他のイースシリーズ同様、米光亮によるアレンジCD音源を使用。未使用曲として「静かな刻」「Welcome!!」「哀愁のトワイライト」のアレンジ音源があり(ゲームではCD音源収録時間の限界からか、内蔵音源を使用)、これらの未使用曲はPCエンジンソフト「うる星やつら STAY WITH YOU」のハドソンCD-ROM2音楽全集同梱版の付属CDにてその断片を聞くことができる。 2011年2月16日からPCエンジンアーカイブスで配信されている。
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