MLX01
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1996年(平成8年)から導入された山梨の実験線用に開発された車両。先行する宮崎実験線における成果が取り入れられ、浮上方式が底面に浮上コイルがある方式(対向反発浮上方式)から側壁浮上方式へと大改良が行われた。これに伴い試験軌道と設備の大改修も行われ、実用段階に向けた最終実験の意味をあらわすExperiment(実験)のXが名前に付けられた。大量輸送に向けた実験を行うため、本格的な客室スペースが用意された。先頭車両の形状は空気抵抗の効果確認のため当初、ダブルカスプ型 (MLX01-1, 4) とエアロウェッジ型 (MLX01-2, 3) の2種類が用意され、2002年(平成14年)には主にトンネル突入時の空気振動低減、列車後端に位置したときの空力特性改善を目的とした超ロングノーズ型 (MLX01-901) が追加された。MLX01のデザインは手銭正道、戸谷毅史、松本哲夫による。製造は日本車輌製造および三菱重工業。 車体長は先頭車が28 m、標準中間車が21.6 m、長尺中間車が24.3 m。幅は2.9 m、高さ3.32 m。車両の連接部に、前後の車両にまたがって1つの台車を配置する連接台車が採用されている。これは台車と客室の距離を離し、超電導コイルの影響を低減させる効果がある。超電導電磁石は台車当り2個搭載されている。台車と車体本体は空気ばねによるサスペンションで接続され、乗り心地改善を図っている。 車体は、アルミニウム合金を主体としたセミモノコック構造である。トンネル走行時にかかる外圧変動にも耐えることができる設計となっている。また、空気抵抗を減らすため正面断面積がなるべく小さくなるように、低床車体が採用されている。 客室スペースには、座席が長尺中間車の場合、1両あたり4座席×17列の68席が用意されている。旅客用の収納スペースとして天井に荷棚が用意されている。乗降口は初期のMLX01では上下に開閉する扉であったが、MLX01-901では一般の鉄道車両と同じ水平開閉の扉になっている。また車上電源としては、誘導集電装置またはガスタービン発電を持つ車両がある。 2009年(平成21年)3月、MLX01-901 と MLX01-22 への改造が発表され、それぞれ車号末尾に "A" が付けられた。MLX01-901 は車体の長さはそのままに、先頭部の長さを23 mから15 mに短縮し、両者ともに車体上部の両端を角型にすることで客室空間を広くした。 以下の編成はそれぞれの製造時の初期編成であり、そのままの編成、あるいは組み換えて3 - 5両編成によって走行試験が行われた。 第1編成 1995年(平成7年)製造MLX01-1(ダブルカスプ型先頭車・甲府方) - 愛知万博(愛・地球博)での展示の後、名古屋市港区に留置(腐食試験)。その後、2011年(平成23年)に開館した「リニア・鉄道館」で展示されている。 MLX01-11(標準中間車) - 2005年(平成17年)3月に廃車 MLX01-2(エアロウェッジ型先頭車・東京方 山梨県立リニア見学センター(都留市)に展示) 第2編成 1997年(平成9年)製造。同年10月25日から翌26日にかけて搬入された。MLX01-3(エアロウェッジ型先頭車・甲府方) - 走行試験から外され、鉄道総合技術研究所(国分寺市)に留置(展示) MLX01-21(長尺中間車) MLX01-12(標準中間車) MLX01-4(ダブルカスプ型先頭車・東京方) 追加車両 2002年(平成14年)製造。同年6月18日に搬入された。先頭車が1両のみであるため単独で編成を組めない。2009年に改造、車号末尾に A が追加された。MLX01-901A(超ロングノーズ型先頭車・甲府方。改造前は MLX01-901) MLX01-22A(長尺中間車。改造前は MLX01-22) この9両のうち数両は先に廃車され、2005年度以降の実験は最大4両の1編成のみで行われた。2009年度の走行実験に用いられるのは MLX01-901A + MLX01-22A + MLX01-12 + MLX01-2 の4両編成となっており、ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』でも2010年夏版はこの4両しか記載されていない。
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