Brotherhood (B'zのアルバム)とは? わかりやすく解説

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Brotherhood (B'zのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/14 17:28 UTC 版)

B'z > 作品リスト > Brotherhood (B'zのアルバム)
Brotherhood
B'zスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ハードロック
J-POP
時間
レーベル Rooms RECORDS
プロデュース 松本孝弘
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 1999年度年間17位(オリコン)
ゴールドディスク
B'z 年表
B'z The Best "Treasure"
1998年
Brotherhood
(1999年)
B'z The "Mixture"
2000年
『Brotherhood』収録のシングル
  1. ギリギリchop
    リリース: 1999年6月9日
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Brotherhood』(ブラザーフッド)は、日本音楽ユニットB'z1999年7月14日Rooms RECORDSからリリースした10作目のオリジナルアルバム、およびそのアルバムの3曲目に収録されている楽曲のタイトルである。

内容

10周年記念となった2枚のベストアルバム、ソロ活動を経て発表されたオリジナルアルバム。初回盤はなく、スリーブ仕様となっている。ジャケット画は主にCG合成で作られているが、稲葉は実際に高い場所に登って撮影されている[1]。かつてサポートドラマーであったデニー・フォンハイザーがレコーディング・コーディネーターとして、Mr.Bigビリー・シーンベーシスト)と、パット・トーピードラマー)が製作に参加している。

本作のテーマは『ロック』であり、ハードロック色が濃い。楽曲はサポートメンバーとのセッションにより制作され、打ち込み音は一切使用せず、前作まで存在したフェードアウトの曲も皆無である[2]。アルバム構成は当初『ながい愛』から始まって『Brotherhood』で終わる予定だったが、「コンセプトをあまりゴリ押しする必要もないのでは?」との意見から現在の曲順になっている。尚、前年リリースされた「さまよえる蒼い弾丸」と「HOME」は今作には未収録となった。

かなりの力作となっているが、松本は「去年のベストアルバム(『Pleasure』、『Treasure』)が大ヒットしたけど、過去のものがこれだけ売れてしまい、この後どうなってしまうのかと危機感を感じた。だから『Brotherhood』はハードな方向に行ったのだと思う。」と語り、[3]その一方で「(ベストアルバムの大ヒットで)沢山の人達に僕らの音楽を好きでいてくれて、多くのスタッフがB'zのために動いてくれて、改めてみんなへの感謝の気持ちが芽生え、稲葉と話して「Brotherhood」というキーワードが生まれた。」と語っている。

映像作品『The true meaning of "Brotherhood"?』には今作のレコーディング風景が収録されており、その中で松本は「レコーディング(アルバム製作)が始まってからとツアー(LIVE-GYM'99 "Brotherhood")が終わるまでが一つの作品、すべてを総括して『Brorherhood』という作品だった。」と述べている。今アルバムとリンクしたツアー『LIVE-GYM'99 "Brotherhood"』では、大掛かりな演出を極力排除・バンド演奏に重点を置く等、本作のコンセプトを貫いた内容となった。

収録曲

曲の解説やタイアップ等はB'zで解説しているため一部簡潔に解説する。

  1. F・E・A・R (3:45)
    曲名は「フィアー」と読む。稲葉お気に入りの一曲で、激しいギターリフから始まる。1999年、2000年のフジテレビF1中継BGMテーマ。
    ベストアルバムB'z The Best "ULTRA Treasure"』の投票では26位にランクインし、リミックスバージョンが収録された。
  2. ギリギリchop (Version 51) (3:59)
    26thシングルのバージョン違い。シングルバージョンより更に激しい曲調になっており、リズム隊にビリー・シーンとパット・トーピーが加わっている。終盤では稲葉の笑い声と高音倍音シャウトが聴こえるなど、原曲バージョンとの違いも見られる。
    Version 51」は「テイク51」という事から付けられたが、51個のテイクが存在するわけではなく何度か録った中の5バージョン目の1テイクを採用したため「Version 51」となった。このバージョンは「ミュージックステーション」でも披露され、その際のサポートメンバーもビリー・シーンとパット・トーピーが務めた。
  3. Brotherhood (5:46)
    本アルバムのタイトル曲で、B'zに関わる人々(Brother)との関係を歌っている。稲葉は「離れていても繋がっている仲間みたいなものをテーマに作りました」と語っている。大阪でのセッション中に生まれた曲で、当初はラストナンバーになる予定だった。
    ベストアルバム『B'z The Best "ULTRA Treasure"』では中間投票、最終結果ともに1位となり収録された。
    ライブでは曲の最後で稲葉が歌詞の一部分を歌える限界まで伸ばし続けた後シャウトする事が恒例となっている。
    リリース時に出演した「ミュージックステーション」や翌月の8月には「カウントダウンオールヒット」でも披露され、後に2011年4月1日放送の「ミュージックステーション3時間SP」では新曲「さよなら傷だらけの日々よ」とともにこの曲を演奏し[4]、この際に2番の歌詞「こっちだって」を「誰もが」に変えて歌っている。[5]
    2011年に行われたB'zの北米ライブツアー「B'z LIVE-GYM 2011 -long time no see-」にて、本楽曲の英語バージョンが演奏された。このバージョンの音源化は、2011年現在未定である。ちなみに、同ライブで演奏された唯一の非シングル曲である[6]
  4. ながい愛 (5:37)
    ストリングスのイントロで始まる。
    飽きっぽい性格の女性への愛を歌っている。当初はオープニングナンバーの候補[7]で、松本は「ギリギリchop」よりもこの曲をシングル曲にしたかったという。
    ベストアルバム『B'z The Best "ULTRA Treasure"』の投票では21位となり収録された。
  5. 夢のような日々 (4:53)
    オープニングの音はブースにいた松本と黒瀬蛙一満園庄太郎の会話をコンソール室にいた稲葉が面白がってこっそり録音した時のもの。
    1番後と2番後の間奏部分では松本がボーカル部分をソロで歌っている。これまで松本はコーラスを務めることはあったが、B'zの作品でソロで歌うのは初めてである。
    同年の「B'z LIVE-GYM 1999 "Brotherhood"」でエンディングSEとして使用された。実際のライブでは未演奏である。
    PVも存在しており、木に腰掛けながら演奏する2人の映像で構成されている。
  6. 銀の翼で翔べ (3:55)
    前曲と間を置かず曲が始まる。ブラスを使った曲で、稲葉がブルースハープを演奏している。会報の中で松本が「B'zの曲でギターが難しい曲」としてこの曲をあげ、後にライブで演奏するのに苦労したと語っている。
    アルバムツアー以降も定期的にライブで演奏されている。(2001年、2002年、2007年、2013年)
    PVも存在しており、ジャケット写真の撮影時の映像で構成されている。
  7. その手で触れてごらん (3:23)
    本作の製作過程で最も初期に作られた。
    歌詞に登場する「リンダ」は山本リンダのことである。
  8. 流れゆく日々 (4:54)
    歌詞は2番で終了し、アウトロでは松本が2分程の長いギターソロを演奏している。
  9. SKIN (3:44)
    曲名は肌のほかにスラングとして避妊具の意味があり、歌詞もそれを暗喩している。アルバムツアー以降は長らく演奏される機会がなかったが、2013年のEX THEATER ROPPONGIこけら落とし公演で約14年ぶりに演奏された。
    DVD『The true meaning of "Brotherhood"?』では本楽曲の制作過程が収録されている。
  10. イカせておくれ! (3:23)
    歌詞は「SHINE」とともにロサンゼルス行きの飛行機の中で書かれた。「B'z LIVE-GYM 1999 "Brotherhood"」ではホール公演のみ演奏された。
  11. SHINE (3:49)
    ガットギターから始まるスパニッシュなイントロや、間に入る掛け声が、フラメンコを思わせる曲調。間奏では松本とビリーがギターとベースによるスピーディなソロの掛け合いを披露している。
    仮タイトルは「KIZUNA」だった(歌詞に「絆」というフレーズも入っている)。アルバム制作風景を収めた映像作品『The true meaning of "Brotherhood"?』で、アルバムの曲順を決める際に「KIZUNA」とメモされていた。

参加ミュージシャン

ライブ映像作品

シングル曲については各作品の項目を参照

F・E・A・R

Brotherhood

ながい愛

銀の翼で翔べ

SKIN

SHINE

関連項目

脚注

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  1. ^ B'z20周年記念によりB'z Partyが製作したDVD『B'z Official Bootleg Hidden Treasure 〜Typhoon No.20〜』より。
  2. ^ この時期からフェードアウトの曲がほとんど見られなくなり、以降は数えるほどしか存在しない。
  3. ^ 別冊カドカワ(2003年9月号)より
  4. ^ 番組放送直前の3月11日に発生した東日本大震災を意識して急遽追加された。
  5. ^ 歌詞のテロップでは「こっちだって」になっていたので、歌う際に変えたと思われる。
  6. ^ 日本では2nd beatの類である「FRICTION」も演奏されたが、海外では配信シングルとして発売されていたため。
  7. ^ 同年の「B'z LIVE-GYM '99 "Brotherhood"」ホール公演では実際に1曲目となった(スタジアム公演の1曲目は「ギリギリchop」)。

外部リンク





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