Ao_192_(航空機)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Ao_192_(航空機)の意味・解説 

Ao 192 (航空機)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/03 04:36 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

アゴ Ao 192

アゴ Ao 192 クーリエAgo Ao 192 Kurier)は、 1930年代ドイツのAGO社(AGO Flugzeugwerke英語版)が設計、製造した小型の双発機である。3機の試作機の後に6機が少量生産され、輸送機として使用された。

設計と開発

AGO社は、ゴータ Go 146英語版ジーベル Fh 104と同じ小型航空機の要求に応えた双発の多用途機の設計を携えて[1]1934年[2]に再興された。

AGO社設計のAo 192は、全金属製の片持ち式低翼単葉機であり、モノコック製胴体に2名の操縦士が密閉式の操縦席に並列に座り、独立した客室に5名の乗客が搭乗した。2基の出力179 kW (240 hp) のAs 10 エンジンと引き込み式の尾輪式降着装置を装備していた[2]

試作初号機は1935年半ばに初飛行を行い、初号機に似た2号機が直ぐ後に続いた。試作3号機は更に多くの乗客を収容できるように深い胴体を持ち、強力なエンジンと改良された降着装置を備えており、これが軽輸送機、救急搬送機や測量機として計画されたAo 192Bの基礎となった。加えて小型偵察機や軽爆撃機といった数種類の軍用機版が提案された[2]

しかしAGO社はドイツ空軍から他社製航空機のライセンス生産を多量に受注していたため、僅か6機しか製造されなかった[2]

運用の歴史

6機の量産型は国家が購入し、1機はドイツ労働戦線の長ロベルト・ライの専用機として使用され、残りは武装親衛隊で輸送機としてとレヒリン英語版のテスト・センターで使用された[2]

派生型

Ao 192 V1
アルグス As 10 Cエンジンを搭載した試作初号機。
Ao 192 V2
水平尾翼を支柱で補強した試作2号機。
Ao 192 V3
アルグス As 10 Eエンジンを搭載し、胴体と降着装置を改良した試作3号機。
Ao 192B
V3を基にした量産型、6機製造。

要目

(Ao 192B) Air International June 1977 [2]

  • 乗員:2名
  • 搭載量:乗客6名
  • 全長:10.98 m (36 ft 0 in)
  • 全幅:13.54 m (44 ft 5 in)
  • 全高:3.64 m (11 ft 11 in)
  • 翼面積:25.04 m² (269.5 ft²)
  • 空虚重量:1,640 kg (3,616 lb)
  • 最大離陸重量:2,950 kg (6,504 lb)
  • エンジン:2 × アルグス As 10 空冷倒立V型エンジン、200 kW (270 hp)
  • 最大速度:335 km/h (208 mph; 181 kn) at 2,000 m (6,560 ft)
  • 巡航速度:238 km/h (148 mph; 129 kn) at 2,000 m (6,560 ft)
  • 巡航高度:6,600 m (21,650 ft)
  • 航続距離:1,360 km (845 mi; 734 nmi)

関連項目

脚注

  1. ^ Smith and Kay 1972, p.578.
  2. ^ a b c d e f Air International June 1977, p.305.

出典

  • "Plane Facts". Air International, June 1977, Vol 12 No 6. Bromley, UK:Fine Scroll. p. 306.
  • Smith, J.R. and Kay, Antony J. German Aircraft of the Second World War. London:Putnam, 1990. ISBN 0 85177 836 4.



「Ao 192 (航空機)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Ao_192_(航空機)」の関連用語

Ao_192_(航空機)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Ao_192_(航空機)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのAo 192 (航空機) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS