音楽の中のポーとは? わかりやすく解説

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音楽の中のポー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 14:37 UTC 版)

エドガー・アラン・ポー」の記事における「音楽の中のポー」の解説

ポー作品の音楽化は20世紀入ってから始まる。ポー作品ボードレール翻訳通して耽読していたクロード・ドビュッシーは「鐘楼の悪魔」と「アッシャー家の崩壊」のオペラ化試みており、特に後者1890年代にすでに着想していたものだったが、台本完成したものの曲のほうは作者の死によって未完となった。これについてはジュアン・アジェンド=ブリンやロバート・オーリッジによる補筆版存在する。またリカルド・ビニェス教えられポー作品耽読していたモーリス・ラヴェルは、ポー作品に基づく曲はないものの、ポーエッセイ構成哲理」を作曲原理にも応用できるものとして捉え影響受けていた。 フランスではこのほかにフローラン・シュミット交響エチュード幽霊宮殿」(1900年-1904年)やアンドレ・カプレハープオーケストラのための作品赤死病の仮面」(1908年-1909年1919年弦楽四重奏とペダル・ハープ用に編曲)があり、1913年にはアンリエット・ルニエが「告げ口心臓」からヒント得たハープのための楽曲幻想的バラード」を作曲している。イギリスでは作曲家ジョセフ・ホルブルック交響詩大鴉」(1900年)、オーケストラのための前奏曲「鐘」(1903年)、バレエ音楽赤死病の仮面」など、ポー作品基づいて30上の曲を作っている。ロシアではニコライ・ミャスコフスキーに「大鴉」に寄せた交響詩 静寂作品9」(1909年-1910年)が、セルゲイ・ラフマニノフに、象徴派詩人コンスタンチン・バリモント翻訳による「鐘楼の悪魔」を基にした独唱合唱とオーケストラのための作品「鐘」(1913年)がある。 1913年以降ポー音楽化試み一時途絶え日本三善晃1969年劇音楽赤き死の仮面I』、1970年に『赤き死の仮面II』を、1984年になって新実徳英男声合唱曲「The Bells鐘の音聴け-」を、ロシアのニキタ・コシュキンがギター独奏曲「アッシャー・ワルツ」を書いており、アメリカフィリップ・グラス1987年に2幕のオペラアッシャー家の崩壊」を作曲している。また、2010年にはなかにしあかね訳詞作曲による混声合唱組曲ポーの鐘』(カワイ出版刊)が初演されている。 一方ポピュラー音楽において1960年代から盛んにポー作品からインスピレーション受けた楽曲作られており、アイアン・メイデンの「モルグ街の殺人」(『キラーズ収録)、エムシー・ラーズの「ミスター大鴉」、アラン・パーソンズ・プロジェクトコンセプトアルバム怪奇幻想物語エドガー・アラン・ポー世界』、同メンバーのひとりエリック・ウルフソンによる続編アルバムPoe: More Tales of Mystery and Imagination』、ルー・リードアルバム『ザ・レイヴン』などがあるほか、ビートルズの「アイ・アム・ザ・ウォルラス」、ジョーン・バエズの「アナベル・リー」、グリーンデイの「セイント・ジミー」、マリアナス・トレンチの「Phantoms」、パブリック・エネミーの「テロ屋敷ようこそ」、宇多田ヒカルの「クレムリン・ダスク」などにポーその作品への言及見られる85年にはドイツのバンドプロパガンダが「夢の中の夢」を朗読した曲をファーストアルバム収録しブリトニー・スピアーズツアー夢の中の夢」でポー作品使用している。更に、1990年代にはポー心酔し彼からアーティスト名借りたPoe英語版)というシンガーソングライターが、2005年にはポー文学歌詞のテーマにした A Dream of Poe というゴシック/ドゥームメタルバンドがそれぞれデビューしている。またマリリン・マンソンポーへの心酔語っており、その結婚式エドガー・アラン・ポー風とメディア報じられた。マンソンポー水彩画を描くなどもしており、インタビューポー作品を基にした映画作りたい語ったこともある。

※この「音楽の中のポー」の解説は、「エドガー・アラン・ポー」の解説の一部です。
「音楽の中のポー」を含む「エドガー・アラン・ポー」の記事については、「エドガー・アラン・ポー」の概要を参照ください。

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