阿毘達磨順正理論
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『阿毘達磨順正理論』(あびだつまじゅんしょうりろん、梵: Nyāyānusāriṇī[1][2])、略して『順正理論』とは、衆賢の著作とされる仏教論書。『倶舎雹論』(くしゃばくろん)とも。
漢訳のみ現存し、大正蔵では第29巻毘曇部No.1562に収録。
世親によって説一切有部の教理が批判的に書かれた『倶舎論』に対して、それに反論し、説一切有部の教理を擁護するために、12年を費やして書かれたとされる[3]。
脚注・出典
- ^ 箕浦暁雄 "説一切有部における倶有因の定義", 大谷大学研究年報 56, 2004-03 p.59
- ^ 一色大悟 "『順正理論』における引果と取果", インド哲学仏教学研究 (19), 2012-03, p.135
- ^ 阿毘達磨順正理論 - 世界大百科事典
関連項目
阿毘達磨順正理論
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少財餓鬼と多財餓鬼の2つを有財餓鬼ともいう。 無財餓鬼 - 食べることが全くできないもの。飲食しようとするも炎などになり、常に貪欲に飢えている。唯一、施餓鬼供養されたものだけは食することができるといわれる。 少財餓鬼 - 膿、血などを食べるもの。ごく僅かな飲食だけができる餓鬼。人間の糞尿や嘔吐物、屍など、不浄なものを飲食することができるといわれる。 多財餓鬼 - 人の残した物や、人から施されたものを食べることができるもの。天のような享楽を受ける者もこれに含む。多くの飲食ができる餓鬼。天部にも行くことが出来るものは富裕餓鬼ともいう。ただし、どんなに贅沢できても満ち足りることはないといわれる。
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