遊泳行動
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ゲンゴロウ類の成虫は遊泳に向いた流線形もしくは卵形(水の抵抗が少ない形)の体形をしているが、本種成虫は水生昆虫の中でも特に遊泳能力に優れており、遊泳用に発達した2本の後脚をボートのオールを漕ぐように同時に動かして活発に泳ぎ回る。その動きは池などで一度逃げられると再び捕獲することが困難になるほど素早く、水際だけでなく水草の少ない池の中央部なども日常的な生活圏としている。
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遊泳行動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:32 UTC 版)
シンカイエソ Bathysaurus mollis (シンカイエソ科)。海底で静止したまま獲物の接近を待つ、待ち伏せ型 (sit-and-wait) 底生魚の一種。体を支える胸鰭と腹鰭が発達する ソコダラ科の1種 (Coryphaenoides leptolepis)。本種のような狩猟採集型 (active foraging) 底生魚は、海底直上での遊泳に適した基底の長い背鰭・臀鰭と尻すぼみの体型を持つことが多い。 中層で生活する遊泳性深海魚は、エネルギー消費を抑えるためか、あまり活発に動き回らないものが多い。中深層に分布する小型の被捕食魚であるハダカイワシやオニハダカの仲間には、普段は立ち泳ぎをするような姿勢でじっとしているものがいる。これは自分の影をできるだけ小さくすることで、捕食者に見つかりにくくする効果があると考えられている。 中深層に多いワニトカゲギス類、および漸深層に幅広く分布するチョウチンアンコウ類は、遊泳性の待ち伏せ型 (float-and-wait) 捕食魚の代表である。後者はシダアンコウ科など一部を除いて丸みを帯びた球状の体型をしており、浮力の維持には向いているが素早い遊泳には適していない。彼らの筋肉はいわゆる白身であり、瞬発力に優れるものの持久力はほとんどない。積極的に餌を探す狩猟採集型 (active foraging) の遊泳性深海魚としては、ミズウオ科・クロボウズギス科などが知られる。 底生性の深海魚には、ナガヅエエソ(チョウチンハダカ科)やアカグツ(アカグツ科)、あるいはノロゲンゲ(ゲンゲ科)のように海底と物理的接触を持ち、静止して餌を待つもの (benthic fish) と、ソコダラ・アシロ・トカゲギス・ホラアナゴ・サメ類など活発に泳ぎまわり餌を探すもの (benthopelagic fish) がいる。 待ち伏せ型 (sit-and-wait) の底生魚は一般に筋組織の発達した体格を持ち、浮き袋を欠くことが多い。魚食性の種類は長い歯の並ぶ大きな口と眼を備える一方、プランクトン食性の魚類の眼は退化的であることが多い。砂地の海底で腹鰭や胸鰭を使って体を支え、近くにきた獲物を瞬間的な動作で捕え丸呑みにする。シンカイエソなど体比重の大きい底生性深海魚は、海底から50センチ以上離れることはまれと考えられている。大型の獲物を捕食する待ち伏せ型深海魚は、その大きな眼を効率的に利用できる大陸斜面上部から中部にかけて分布することが多い。 活発に泳ぎ餌を探す狩猟採集型は、底生性深海魚としてはより一般的な行動様式であり、ソコダラ科・アシロ科などは種類も数も豊富で、あらゆる深度で観察される。彼らはよく発達した機能的な浮き袋と基底の長い背鰭・臀鰭を持ち、海底すれすれをホバリングするように泳ぐことが可能となっている。視覚への依存は概して低く、獲物の探索は嗅覚と側線が主に利用されている。 リュウグウノツカイのような深海魚が海岸に打ち上げられたり、浅い海域で漁獲・目撃されたりすると「地震の前兆ではないか」と騒がれることがある。東海大学の織原義明特任准教授らの研究チームが1992年から2011年3月11日にかけての深海魚目撃情報101件と、この期間に起きたマグニチュード6以上の地震161件(内陸地震や震源の深さが100キロ以上を除く)を照合した結果、時期・場所の一致は少なく、地震予知による防災・減災には役立たないとする見解を2017年にまとめた。
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