論争・カトリック教会の権威とは? わかりやすく解説

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論争・カトリック教会の権威

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 03:01 UTC 版)

マルティン・ルター」の記事における「論争・カトリック教会の権威」の解説

ルター呼びかけ意見交換会は、結局開かれることはなかった。しかし、『95ヶ条の論題』はすぐにドイツ語訳され国内広く出回り始めた。そして、既存カトリック教会体制への不満がくすぶっていたドイツ国内空気に、ルター論題火をつけることになった1518年には、ルターは、論題神学的考察の形でまとめなおした免償についての説教』を発表した。これに対す反論記したカトリック司祭ウィンピーナは、「信仰問題に関して疑問投げかけることは、教皇の不謬への疑問と同じ意味を持つ」という指摘行った。ここに至って神学問題の提起行ったルターにわかにローマ教皇への挑戦者という意味合い持たされることになったルター友人であったインゴルシュタット大学教授ヨハン・エックは、ルター説はかつて異端断罪されヤン・フスの説と似ている指摘しルター激怒させた。以後二人激しい論戦繰り返すことになる。 マインツ大司教アルブレヒトは、自らの収入の道が一神父によって絶たれてはたまらないと、ローマに対してルター問題報告した。しかし、ローマ教皇庁大きな問題とは考えず聖アウグスチノ修道会対しハイデルベルクでの総会ルター諭して穏便に解決するよう命じた1518年4月ハイデルベルクでの総会で、ルターは、逆に自説熱く語った。さらに、総会後には、教皇レオ10世対し、自らの意見書面にして送付した教皇庁では「プリエリアス」と呼ばれたドミニコ会神学者シルヴェストロ・マッツオィーニがこれを審査した。このとき、彼は、教皇権に関する部分についてのみとりあげて解説加え教皇権威揺るがす危険性があると指摘した。この時点では教皇ドイツ国内解決できる問題であると考えていたが、ここで一つ政治的配慮作用したルター賢公フリードリヒ3世(ザクセン選帝侯)庇護を受けることになったため、当時教皇ハプスブルク家への対抗上、賢公ないがしろにはできなかったのであるこのような空気の中で行われた1518年10月アウクスブルクでの審問は、教皇使節トマス・カイェタヌス枢機卿免償問題対すルター疑義撤回求めた。しかし、ルターは、「聖書明白な根拠がない限りどんなことでも認められない」と主張した逮捕恐れたルターは、アウクスブルクから逃亡したが、教皇ルター保護者賢公配慮しルターに対してそれ以上の強い態度に出ることはなかった。ルターは、自らの身の潔白主張し公会議開催求めていた。なぜなら当時は、公会議の決定教皇超える権威を持つという公会議主義思想色濃く残っていた時代であったからである。ルター求めた公会議は、やがてトリエント公会議において実現することになる。 教皇庁では事態穏便に解決するため、特使カール・フォン・ミルビッツを派遣してルター会談させているが、結局事態解決できなかった。そして、教皇庁秘密裏交渉続ける間にも、事態神学問題超えて論議呼んでいたため、神学者ヨハン・エックルター盟友ルドルフ・カールシュタットに論戦挑んだ1519年7月ライプツィヒでこの討論会が行われることになり、エックカールシュタット議論戦わせた。やがてルター本人現れエック論戦行った。この議論の中でルター公会議権威をも否定してしまったことで、学問レベルルター問題解決しようという試み失敗終わった事態政治闘争様相帯びてきた。

※この「論争・カトリック教会の権威」の解説は、「マルティン・ルター」の解説の一部です。
「論争・カトリック教会の権威」を含む「マルティン・ルター」の記事については、「マルティン・ルター」の概要を参照ください。

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