行事当日とは? わかりやすく解説

行事当日

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/16 09:10 UTC 版)

陀々堂の鬼はしり」の記事における「行事当日」の解説

鬼走り奉仕するのは勧行僧の他、鬼役3名、火天(かって)1名、佐(すけ)4名、水天(かわせ)5名、貝吹き2名、太鼓打ち1名、棒打ち3名、鉦打ち1名など。 3匹の鬼は、斧を持つ赤い鬼が父鬼、捻木を持つ青い鬼が母鬼、を持つ茶色の鬼が子鬼で、それぞれの鬼面それぞれの色の法衣を着、手甲脚絆草鞋履きといったいでたちで、その装束の上の足、腕、肩など16か所に観世縒(カンジョウリ)という紙縒結び付けている。この鬼の面が立派で、室町時代文明18年1486年)の墨書きがあるカヤ材の一木作り3面ともほぼ同じ大きさ重量4.5kgほどのものだが、現在この面文化財として保存されており、行事実際に使われているのは1960年昭和35年)に太田古朴氏に依頼して作られヒノキ一木作り鬼面である。 14日午後から大般若経転読法要が行われ昼の鬼走りが始まる。鬼は松明を持つが昼は点火されない。同時に本堂内陣須弥壇裏の板壁を1mほどの長さの棒2本でリズムをつけて叩く「阿弥陀さんの肩叩き」と呼ばれる打ちが行われる。 夜になると護摩焚かれ夜の鬼走りとなる。迎え小松明を先頭に鬼の入堂読経始まり、鉦、法螺貝太鼓とともに打ちの音が堂内響きわたる中、火天(かって)役による「火伏せの行」となる。堂の奥からエビ茶色法被姿の火天燃えさかる松明を肩に登場しお堂正面に立つと松明振り上げ」の字を書くように振り回す火の粉飛び散り水天(かわせ)役が手に持つから笹竹をすくい、火天にかけて火をはらったり床に落ちた火の粉消してまわる。堂を3回まわって行は終わり堂内はしばし静まる。 そのうちヒノキ生葉いぶした厚い煙の堂内に立ちこめ煙の中から棒打ちの音、法螺太鼓の響く中、行事取り仕切る差配(さはい)の指示でいよいよ最初の一番松明点火松明は佐(すけ)役の肩に担がれ父鬼とともに登場、鬼は一の戸口北側)で松明を受けとると正面来て左膝の上に置き、右手の斧を高く上げて見得を切る続いて母鬼が二番松明登場、鬼は二の戸口中央)、三の戸口南側)へと渡っていく。三番松明子鬼が北の戸口登場するときには父鬼は南の戸口、母鬼は中央の戸口3つの松明並びそれぞれ大きく見得を切る松明は南の戸口から佐役により須弥壇裏を廻って再び北側渡り、鬼たちの同じ所作が3周繰り返される堂内での火祭りは例が少なく初めて見る人はそのスケール大きさに驚く。松明の炎は木造の堂の軒先をなめるように広がり、「火伏せの行」と同じく水天役が火の粉消してまわる。これだけの火を集めるのだから神経を使うがこれまで火災になったことはない。阿弥陀さんの御加護だと地元の人たちは語る。 昔は3つの松明燃え方でその年の米出来具合占ったという。一番松明早稲ワセ)、二番松明中稲ナカテ)、三番松明晩稲オクテ)と定め、一番よく燃えたものがその年の豊作もたらすといわれていた。 鬼たちが堂内を3周すると、横出口から境内の右隅にある水天井戸礼参り行き松明沈めて火を消す。行事はこれで終わりとなるが、鬼が体に結び付けている紙縒観世縒)が禍除けになるというので、見物来ている人たちがこの時に鬼の周り殺到し奪いあいとなる

※この「行事当日」の解説は、「陀々堂の鬼はしり」の解説の一部です。
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