自社生産時代(明治26年? - 昭和30年?)
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「K.F.C. (散弾銃)」の記事における「自社生産時代(明治26年? - 昭和30年?)」の解説
散弾銃(猟銃)村田式猟銃 - 原型である明治十三年村田単發銃改造猟銃が30番や28番だったのに対して、K.F.C.のライセンス製造品は番径(英語版)が8番(英語版)、10番、12番、16番、20番(英語版)、24番、28番、30番、36番、40番、7.6mm(76番)と非常に多種が用意され、大礼記念国産振興東京博覧会最高国産賞、平和記念東京博覧会銀牌、昭和2年(1927年)中央勧業博覧会金牌といった各種の栄誉を得た。また、大正時代初頭以降に製造されたものの中には、二十二年式村田連發銃を参考に撃鉄ばねにコイルばねが使用され、無煙火薬や紙薬莢に対応した新式村田猟銃も存在した。 K.F.C. 響號 - W.W.グリーナーに範を取った水平二連銃。無鶏頭両引、閉鎖機構は横栓三重止め。構造が複雑で販売数の増加が余り見込めなかった為か、輸入銃のラインナップが大幅に拡大した大正時代末期には前述の新式村田猟銃共々カタログ落ちしていた。 K.F.C. グリナー式猟銃[リンク切れ](K.F.C. M12) - W.W.グリーナー式の横安全装置を備えた無鶏頭単身単発銃。閉鎖機構は二重止め。口径は8番から36番まで用意されていた。40番と7.6mmの小口径モデルも小型グリ式猟銃の名称で販売されており、これらは村田式猟銃に対して、グリ式猟銃と総称されていた。 K.F.C. 上捻式猟銃 - 有鶏頭元折式単発単身銃。閉鎖機構は単一止めで、射撃の都度撃鉄を手動で起こす必要がある(シングルアクション)ことから、安全装置は設けられていなかった。なお、上捻(うわひねり)とは、開閉レバーが機関部の背中に取り付けられている形式(トップレバー)である。 空気銃 - K.F.C.の空気銃はドイツのダイアナ・メイヤー(英語版)やイギリスのBSAに範を取った元折スプリング式が中心で、大正14年(1925年)に改正された旧狩猟法に対応した特殊構造のライフル銃身を持ち、狩猟免状が不要である事を特色とした。大正15年(1926年)頃 - 全モデルが4.5mm口径(英語版)で、鼓型のペレット(英語版)を使用していた。K.F.C. アイデアル高等空気銃 - ダイアナ M27L戦前モデルに類似していたが、このモデルのみ「金属パイプに鉄板を接合した特殊銃身」を用いており、「従来の空気銃と外見、性能は何ら変わりない」と称していた。 K.F.C. ヘネル空気銃 - C.G.ヘーネル(英語版) M2に類似したモデル。 K.F.C. オリヂナール空気銃 -ダイアナ M27L戦前モデルに類似した形状で、性能はヘネル空気銃と同程度であるが、ベンドがより大型の銃床が装着されており、大正末の国産空気銃では最高価格帯の製品であった。 K.F.C. ダイヤナー空気銃 - 少年用、中年用といった名称で銃全長の異なる4種類がラインナップされていた。ダイアナ M27Lに類似しているが、中年用の短銃身モデルは1925年発売のダイアナ M25や、ダイアナM27戦後モデルに類似した先台(英語版)一体型銃床が採用されていた。 昭和10年代この頃より、「正三角形に旭日」のマークをK.F.C.エアライフルの商標として用い始める。ラインナップは旧来より存在するダイヤナー空気銃などの他に、ヘネル空気銃やオリヂナール空気銃を改名したものと思われるK.F.C. ミリター空気銃が大型、小型の二つのラインナップで存在していた。また、米国マーカム・エアライフル社製のキング空気銃や、ヘンリー・クァッケンブッシュ(英語版)のジェム空気銃を模したとみられるレバーアクションや中折れ式の空気銃をK.F.C. アース少年用空気銃として販売しており、射的で用いられる直動ボルトアクション方式のコルク銃(英語版)もK.F.C. コロップ射的銃として取り扱っていた。輸入品ではサベージ・アームズ(英語版)が自社のスティーブンスM520/620(英語版)を模して製造した遊戯銃であるサベージ・アームズM31(サベージ・リピーティング・プレイ・ライフル)を、室内射的用サベージ連発空気銃として販売していた。 戦後K.F.C. 朝日号 - 昭和23年(1948年)から昭和30年(1955年)まで製造されていた中折スプリング式空気銃。戦前のミリター空気銃と同一のものとみられ、海外ではBSA リンカーン・ジェフリーズ空気銃の習作であると評されている。 その他K.F.C. シグナルガン - 1950年代に民間向けに販売されたものとみられる信号拳銃。
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