JIS X 0208
(第2水準漢字 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/05 09:07 UTC 版)
JIS X 0208は、日本語表記、地名、人名などで用いられる6,879図形文字を含む、主として情報交換用の2バイト符号化文字集合を規定する日本産業規格 (JIS) である。現行の規格名称は7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化漢字集合 (7-bit and 8-bit double byte coded KANJI sets for information interchange) である。1978年にJIS C 6226として制定され、1983年、1990年および1997年に改正された。JIS漢字コード、JIS漢字、JIS第1第2水準漢字、JIS基本漢字などの通称がある。
注釈
- ^ JIS X 0208は、経済産業省が2007年1月17日に公表した新JISマーク表示制度の対象となり得るJISリスト[リンク切れ]に含まれていない。
- ^ 国際登録簿に登録された符号表に見られるように、1997年の第4次規格の前までは区および点はそれぞれ、sectionおよびpositionと英訳されていた。英訳が変更された背景には、ISO/IEC 10646-1:1993を翻訳した規格であるJIS X 0221-1995 (UCS) において、group、plane、rowおよびcellに、それぞれ群、面、区および点という日本語訳が与えられたことが指摘できる。ただし、JIS X 0208の区および点と、UCSの区および点は、異なる概念である。
- ^ 文字の名前は、ラテン文字で与えられて国際的に通用するので、生物の学名になぞらえることができる。これに対して、日本語通用名称は、生物の標準和名になぞらえることができる。
- ^ JIS C 6225-1979(情報交換用漢字符号系のための制御文字符号)に、「合成開始」および「合成終了」の制御文字が規定されていた。JIS C 6225は1987年にJIS X 0207に移行し、1997年に廃止された。
- ^ 仮名文字列の本格的なソートのためには、音引き、繰り返し記号などを考慮しなければならない。日本語文字列のソートは、JIS X 4061(日本語文字列照合順番)に定められている。
- ^ 19区の30点および31点において、代表音訓順の配列が乱れている。すなわち、正しくは蛙(かえる)、馨(かおり)と配列されるべきところ、馨、蛙と配列されている。
- ^ このほか、「剣」は第1水準の23区85点にあり、第2水準の「釼」は金偏の漢字として78区63点にある。
- ^ IANAによるCharacter sets[4]は、JIS X 0208:1997附属書1を引用することでShift_JISを定義している。
- ^ 包摂規準の範囲内でどのような字体を採用するかは書体設計者に任せられている。利用者の環境によって「鵠」および「靠」のいずれもいわゆる康熙字典体で表示されるかもしれないし、いずれもいわゆる康熙字典体とは異なった字体で表示されるかもしれないし、いずれか一方のみがいわゆる康熙字典体で表示されるかもしれない。
- ^ 総合目録データベースの目録情報の基準 第4版[6]の11.1.1には、JIS X 0208の包摂規準を採用することが明示されている。宮澤彰「学術情報と漢字」[7]を参照すれば、包摂規準の適用が非常に厳密に行われていることがわかる。
- ^ 青空文庫青空文庫の工作員マニュアルには、JIS X 0208の包摂規準を採用することが明示されている。
- ^ これはISO/IEC 646のHYPHEN-MINUSを、JIS X 0208のHYPHENまたはMINUS SIGNのいずれに移すべきかが定まらないのと同様である。
出典
- ^ 日本工業標準調査会:新JIS制度-新JIS制度について[リンク切れ]
- ^ 新JISマーク制度について(METI Chubu/経済産業省中部経済産業局)[リンク切れ]
- ^ a b c “名字・名前と漢字 第9回 WEB国語教室”. web.archive.org. 大修館書店 (2019年11月17日). 2021年3月16日閲覧。
- ^ Character sets
- ^ 『JIS X 0208:2012』解説
- ^ 目録情報の基準 第4版
- ^ 前田富祺、野村雅昭編『漢字と社会』朝倉漢字講座4、朝倉書店、2005年。
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