第一次使節の来日と広島談判とは? わかりやすく解説

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第一次使節の来日と広島談判

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 04:55 UTC 版)

下関条約」の記事における「第一次使節の来日と広島談判」の解説

1895年1月清国は正式の使節日本派遣することを決定した使節任じられたのは、戸部侍郎であった張蔭桓湖南巡撫の職にあった邵友濂であった張蔭桓アメリカペルースペイン駐在公使務めた経験があり、邵友濂台湾巡撫3年務めた実績があった。使節派遣取り次ぎを行うのはアメリカ合衆国で、北京のデンビー駐清公使東京ダン駐日公使連絡取り合うことで、その任を果たした清国側会見地として九州長崎希望し日本全権委員任命した日に休戦開始日程定めることを提案したが、日本はいずれ拒否し会見地を広島とした。清国使節張蔭桓邵友濂日本側の意向を受け容れ、1月26日上海出発し28日には長崎港入って1月31日広島到着した会見場所としては広島県庁あてられた。日本政府は、同じ31日伊藤首相陸奥外相全権弁理大臣任命した日本全権首相外相であるのに対し清国側全権財務次官地方知事にすぎず、この格の違い清国使節面目を失わせる充分であった。 翌2月1日会談において、清国使節持参した書簡両名は「国書」と「勅諭」であると称したのに対し陸奥全権はそれは一種信任状ないし単なる紹介状にすぎず、講和談判する全権委任状ではありえない述べたまた、日本側は講和ための会談・記名調印全権天皇より委任されているのに対し清国使節どうなのかと問い詰めた。2月2日、それに対して清国使節回答したが、交渉内容本国相聞したうえで勅旨得てからはじめて調印という段取りを踏まなけれならないなど、講和全権としての権限与えられていないことが判明し結局使節地位についても不十分であって同日陸奥らは講和交渉打ち切り宣言した。なお、その日日本軍北洋艦隊根拠地威海衛占領している。 広島退去するほかなくなった清国使節団であったが、伊藤博文は顔を見知っていた使節団随員伍廷芳呼び止め、「交渉継続拒否したのは、決し日本兵火を好むからではなく正当な資格有する全権使臣が来るならば、交渉再開躊躇する理由はない」旨を述べた。伍は、アメリカ留学経験があったため、伊藤首相直接英語で話せたのである伍廷芳思い切って使臣官位名望の低いことが不都合なのか」と伊藤質問したところ、伊藤は「そうではない。全権委任状を帯有するであれば誰でもよい」と答えはしたものの、一方では「恭親王もしくは中堂李鴻章)のごとき人」という個人名挙げ、「官位名望が低いよりは高い方がよい。というのは、交渉結果は単に紙上空文ではなく、必ずこれを実行しうる有力者を必要とするからである」と語った2月8日陸奥宗光ダン駐日アメリカ公使通じて日本は、正当な全権委任状を帯有した「名爵資望ある全権委員」の派遣望んでいることを清国側伝達させた。 清国第一次使節団2月12日長崎より帰国した同日威海衛の戦い日本陸海軍勝利のうちに終結し北洋艦隊降伏して水師提督丁汝昌自決した軍艦鎮遠」は日本海軍戦利品となり、これには多く日本国民歓喜の声をあげた。ただし、台湾占領作戦の方は、予定していた第一軍遼河平原における戦闘苦戦し威海衛攻略よりもはるかに取りかかりが遅れたであった

※この「第一次使節の来日と広島談判」の解説は、「下関条約」の解説の一部です。
「第一次使節の来日と広島談判」を含む「下関条約」の記事については、「下関条約」の概要を参照ください。

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