盛期〜後期バロック、古典派とは? わかりやすく解説

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盛期〜後期バロック、古典派

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 14:36 UTC 版)

リュート」の記事における「盛期〜後期バロック、古典派」の解説

17世紀フランスではイタリアとは違ったリュート音楽形成された。舞曲中心しながらも、スティル・ブリゼとよばれる分散和音奏法用いた独特の優雅な音楽形成したいくつかの舞曲一組にする組曲定着したのもこの頃である。分散和音による和声進行生じ2度の掛留は4度基本とするルネサンス調弦ではきわめて演奏が困難であるため、さまざまな新し調弦法(スコルダトゥーラ)が試みられたが、「ニ短調調弦」と呼ばれる調弦法がやがて標準になった。スティル・ブリゼはバッハに至るまで続くフランス風後期バロック音楽、特に鍵盤音楽多大な影響与えた。この時代では、ルネ・メッサンジョーエヌモン・ゴーティエドニ・ゴーティエシャルル・ムートン、ジャック・ガロー、ロベール・ド・ヴィゼーなどの作品が有名である。 17世紀イギリスにおいてもリュート依然として奏されていたが、フランスの影響多大であり、フランス出身のジャック・ゴルティエ(英語版)が名声博した。トーマス・メイスが著した音楽記念碑』(Musick's Monument)は、一部リュート教本になっており、当時奏法を知る上で貴重な文献となっている。 17世紀末にはフランスイギリスではリュート急激に廃れていったが、18世紀にもドイツ周辺においては幾人かの優れたリュート奏者がいた。これらの地域でも始めはスティル・ブリゼの影響大きかったが、ボヘミア伯爵であったヤン・アントニーン・ロジーらの作品見られるように、次第イタリアカンタービレ(歌うような)様式取り込むようになったドイツリュート音楽最大巨匠とされるのは、ドレスデン宮廷音楽家として高給得ていたシルヴィウス・レオポルト・ヴァイスであり、様式技巧の面でバロックリュートを完成導いたまた、リュートコース数を13コース拡張したのも、ヴァイス創案よるものとされるプロイセン宮廷リュート奏者エルンスト・ゴットリープ・バロンは、ヨハン・マッテゾンリュート批判対す応酬として、リュートに関する重要な書物楽器リュート歴史的理論的実践的研究』(Historisch-Theoretische und Practische Untersuchung des Instruments der Lauten、邦題リュート神々楽器—』)を著述した。ヴァイス同時代人ヨハン・ゼバスティアン・バッハもごく少数リュート用と思われる作品残しているが、残されている自筆譜タブラチュアではなく通常の楽譜記譜されている。このことから、バッハ自身リュート演奏しなかったという説が強い。 18世紀イタリアでは、アントニオ・ヴィヴァルディリュート協奏曲ニ長調 Rv.93(英語版)と2つ三重奏曲残し今日では貴重なレパートリーとして演奏されている。 ヴァイス以降も全くリュート弾かれなくなったわけではなく、アダム・ファルケンハーゲンやベルンハルト・ヨアヒム・ハーゲンらは高い水準リュート曲を残した。あまり知られてはいないが、古典派音楽時代においても、カール・コハウトなどニ短調調弦リュートを弾く音楽家存在した近代以前の曲で、ニ短調調弦リュートのために書かれ最後の曲と思われるのは、クリスティアン・ゴットリープ・シャイドラー(1752 - 1814)の「モーツァルトの主題による変奏曲」である。

※この「盛期〜後期バロック、古典派」の解説は、「リュート」の解説の一部です。
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