ルネサンス調弦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 14:36 UTC 版)
リュートのチューニングは、ギターと同様4度を基本としており、6コースのルネサンスリュートでは1コースより、4度、4度、3度、4度、4度で調弦される(ギターと3度の位置が違うことに注意)。 今日では(テナーの)ルネサンスリュートは第1コースをgとし、以下、g-(d/d)-(A/A)-(F/F)-(C/C)-(G/G') のように調弦することが一般的であるが、歴史的には1コースをaにとる調弦も一般的であったとおもわれる。また、主に盛期ルネサンスでは第5コースの複弦をオクターブに調弦することもあった。 7コース以上のルネサンスリュートおよび、アーチリュート(リュート・アティオルバート)では、1コース増えるごとに全音下の音を付け加えるのが原則となるが、7コースの楽器では第7コースを、8コースの楽器では第8コースを、第6コースの4度下(gから始まる調弦ならば(D/D'))に調弦することも多い。14コースのアーチリュートで第1コースをgに調弦すれば、最低音は F" に達する。 6コースリュートの調弦 8コースリュートの調弦 テオルボでは、弦長を長く稼いだため、第1コースと第2コースを上記調弦よりも1オクターブ下げて調弦していた。このため、開放弦で2度の音程が現れ、中後期バロックの和声に対応しやすかったことが、テオルボが18世紀まで通奏低音楽器として用いられた理由の1つであると考えられる。 テオルボの調弦
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