生涯と教団とは? わかりやすく解説

生涯と教団

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 13:49 UTC 版)

カビール」の記事における「生涯と教団」の解説

生没年はっきりしない1440年誕生1518年死亡説が有力である。はっきりしているのは彼がデリーサルタナット王朝のスィカンダルローディー王と同時代の人であるということである。なぜなら彼はこの王に初めうとんじられたが後に厚遇されたという伝承があるからである。またこの時期ならシク教グル・ナーナク出会った可能性ありうる。ヴァラナシー郊外のラハルターラーブ池に捨て子されていたのを不可触賎民織物工でイスラーム教徒ニールとニーマー夫妻拾われ育てられる。彼も織物工として一生終える。彼に学歴がなく耳学問諸宗教家に訪ね回りヒンドゥー教イスラム教の影響を受け、カースト批判や一神教等の思想広め宗教改革者として有名になる。彼は2つ宗教折衷したではなく諸宗教の本質追求したのである一説にはラーマーナンダ弟子であるという説もある。シク教グル・ナーナクへも強い影響与えている。ダードゥやニランジャンというような人もカビール影響受けている。ヴァラナシーのカビールチャウラという所にカビールパント教団があり、信者は低カースト多く50万人程いると思われる妻帯してたかどうかは意見異なり教団では独身説を主張している。カビールのカマールとカマーリーという2人の子供については、それは養子として迎えたのだと主張している。この件に関しては、一般的には彼は妻帯して織物工として家庭生活おくっていて、時間余裕のあるときに瞑想をして神秘主義者となったではないかという主張なされている。 寺院中にはカビールの履いていたサンダル祭られている。ニールとニーマーの墓もある。ラハルターラーブ池にも小さなほこらと教団番人がいる。文盲のため彼の言葉口述筆記され、「ビージャク」という教典がある。日本語訳存在するタントラ密教)の影響感じられる信者は首にトゥルシー木の実をつけたひもをぶら下げている。 寺院で教わる瞑想仕方正座座り、ひざの上握りこぶしを置き、「ソーハム」という言葉繰り返して唱えるというものである。ソーハムはウパニシャッド教典奥義書)の有名なサンスクリット語であるからヒンドゥー教影響感じられる入信の際には木の葉一緒に飲み込みグルに「サーヘブバンダギー」と唱える。サーヘブバンダギーの意味ヒンドゥー教僧侶ですら分からないほどのものであるが、「サーヘブ」は「サーヒブ」のなまりであろうから、「様」という意味であると思われる。「バンダギー」の意味不詳である。「バンダ」は締め付けるで「ギー」は精油の意味であるがこれでは意味が通じない1976年頃のグルはグル・アムリトダース・サーヘブという人物だったが、高齢だったので今は変わっているものと思われる次のグルはガンガチャラン・サーヘブという人物だといわれている。カビール思想後への影響は大変大きなのだったが、カビールパント教団シク教のようには拡大せず、影響力小さいと言わざるを得ない。それでも全国支部があり、マグハル、チャッティスガルムンバイ十数か所ある。 カビールパント教団には謎がある。カビール死んだときにヒンドゥー教徒イスラーム教徒とが遺体奪い合ったという話が残っていることからして、その当時すでに2つ宗教分裂していたと思われる。カビールチャウラはヒンドゥー教系だったが、ラーマクリシュナ・G・バンダルカル著『ヒンドゥー教によればゴーラクプル地方のマグハルにはイスラーム教徒管理するカビールパント教団があると書かれている。これについては不明である。 カビール教え革新的なものであったが、今日では、ラーマクリシュナ・G・バンダルカルの言葉によればヒンドゥー教ヴィシュヌ派一派思われているようである。

※この「生涯と教団」の解説は、「カビール」の解説の一部です。
「生涯と教団」を含む「カビール」の記事については、「カビール」の概要を参照ください。

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