物語としての性格とは? わかりやすく解説

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物語としての性格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 11:41 UTC 版)

竹取物語」の記事における「物語としての性格」の解説

この作品には、下記挙げたような非常に多様な要素含まれているにもかかわらず、高い完成度有していることから物語、または古代小説最初期作品として評価されている[誰によって?]。 かぐや姫が竹の中から生まれたという竹中生誕説話(異常出生説話) かぐやが3ヶ月大きくなったという急成長説話 かぐや姫神異によって竹取の翁富み栄えたという致富長説話 複数求婚者へ難題課していずれも失敗する求婚難題説話 帝の求婚拒否する求婚説話 かぐや姫が月へ戻るという昇天説話羽衣説話富士山地名由来説き明かす地名起源説話 大きく捉えれば天人女房説話求婚難題譚を挟んだになっているが、これは単なる伝承継ぎ接ぎではない。それら伝承利用しつつ、「人間の姿そのものという新たな世界」を創り出そうとしたところに物語文学誕生があるからである。 竹中生誕説話において、竹は空洞であることや成長の急激さにより神聖視され、説話重要な構成要素一つになっているその特徴顕著に示す話の一つが『竹取物語』であり同系列の昔話に『竹姫』、『竹の子童子』がある。竹中誕生譚は他の異常誕生譚比べる事例が稀で、日本国内よりはむしろ中国東南アジアに多い。『継子と笛』も継子の霊が竹になり、それで作った笛を父親が吹くと霊が自分消息伝える。日本の昔話では竹中精霊人間界に留まれないものが多い。竹は神の依代であると同時に呪力を持つと考えられていた。七夕の竹を畑に立てて虫除け、耳病に火吹竹をあてる等の風習地方にはあり、また聖人が根づいたり、呪言とともに逆さにした竹が成長したという神聖視する心意伝説も多い。竹は普段の生活に密着しており、その点でも説話生成伝播促した多く要素含んでいるため、他作品との類似性ないし他作品からの影響指摘されている。『竹取物語』は、異界から来た主人公貧しい人を富ませた後に再び異界去っていくという構造から成り立っており、構造的に羽衣伝説同一である。 南波浩は、この物語成立系統次のように推定している。 伝承取説話 (漢文取説話)? 仮名書竹取物語 今昔物語集取説部分的改変現存諸本 平安時代後期『今昔物語集』にも竹取物語同様の説話(巻3133竹取翁見付けし女の児を養へる語」)が採集されているが、求婚者への難題は「空に鳴る」「優曇華」「打たぬに鳴る鼓」の3題のみで個人別ではなく、月へ帰る夜も十五夜でなく、富士山地名由来譚も登場しないといった、『竹取物語』より簡略化された内容である。『今昔所収の竹取説話は、(既に成立していた『竹取物語』を参照していた可能性はあるものの)口頭伝承されてきた「伝承取説話」の古態伝えているのではないかとしている。 なお、後年作家によって、本作は「世界最初SF小説」と言及される事がある藤川桂介著の「宇宙皇子」の後書きなど)。しかしながら実際には、古代ギリシア作家ルキアノス書いた本当の話』と『イカロメニッパス』のほうが古い。

※この「物語としての性格」の解説は、「竹取物語」の解説の一部です。
「物語としての性格」を含む「竹取物語」の記事については、「竹取物語」の概要を参照ください。

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