起源説話
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3世紀の中国三国時代の蜀の宰相・諸葛亮が、南征の帰途に、川の氾濫を沈めるための人身御供として生きた人間の首を切り落として川に沈めるという風習を改めさせようと思い、小麦粉で練った皮に羊や豚の肉を詰めて、それを人間の頭に見立てて川に投げ込んだところ、川の氾濫が静まったという。これが饅頭の起源とされている。この説は次の書に記述される。 北宋時代の『事物紀原』 裨官小説云 諸葛武侯之征孟獲 人曰蠻地多邪術 須禱於神 假陰兵一以助之 然蠻俗必殺人 以其首祭之神 則嚮之爲出兵也 武侯不從 因雜用羊豕之肉 而包之以麪 象人頭以祠神 亦嚮焉 而爲出兵 後人由此爲饅頭 至晋盧誰祭法 春祠用饅頭 始列於祭祀之品 而束晳餅賦亦有其説 則饅頭疑自武侯始也 — 『事物紀原』卷九の酒醴飲食部四十六 『七類修稿』 蠻地以人頭祭神 諸葛之征孟獲 命以面包肉為人頭以祭 謂之蠻頭 今訛而為饅頭也 古人寒食採桐楊葉染飯青色以祭 資陽氣也 今變而為青白團子 乃此義耳。 — 『七類修稿』卷四十三の事物類 『因話録』 『事物紀原』などの説が後の明代に書かれた説話『三国志演義』に収録され広く知られるようになったため、その内容を解説されることが多い。『七類修稿』では中華思想で南方の異民族を南蛮と呼ぶので、蛮人の頭を意味する「蛮頭」(繁体字: 蠻頭; 簡体字: 蛮头; 拼音: mán tóu)が語源であるとする。『因話録』では「神をだまし、本物の頭だと信じ込ませる」ことから「瞞頭」(繁体字: 瞞頭; 簡体字: 瞒头; 拼音: mán tóu、発音は同じマントウ)と最初呼ばれたという。その後、饅頭を川に投げ入れるのがもったいないので祭壇に祭った後で食べるようになり、当初は頭の形を模して大きかった饅頭が段々小さくなっていったと言われている。
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