南 聡:ピアノのための《昼の注解/鳥籠の中の変貌》(ピアノソナタ第2番)
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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南 聡:ピアノのための《昼の注解/鳥籠の中の変貌》(ピアノソナタ第2番) | Annotation of Le Midi/Metamorphosis in the Bird Cage 2/Piano Sonata 2 Op.25 | 作曲年: 1992 年 |
作品解説
渋谷淑子の委嘱により作曲。彼女のリサイタルにて初演され彼女に献呈された。
4つの楽章からなるが、いずれの楽章も道化じみた一種の変身物語としての性格を持つ。そのため、この曲の基調は軽やかで明るく茶目っ気の精神にある。
第1楽章、微妙なニュアンスから途方もない音楽的変化のために。前半CAGEの音がひそかに浮き出させるところから始まり、最後はポップコーンがはじけるように音が飛び散ってBACHの4音に終わる。ここには二人の作曲家の名前がある。
第2楽章は「昼の注解」という題の単独曲として演奏可能。流動する雲のような楽想から明快な拍節構造ができるまでが、この楽章の変身の構図。この楽章ひとつで他の楽章とのバランスを取っている。
第3楽章、引用された原型への帰納的変身。最初から原曲を弾くのと同じ気分で演奏するが、よりおおげさに、かつやや遅めのテンポで。「・・・すると魔法がとけて美しい王子様の姿になりました・・」といった雰囲気のほんの一口もののデザート楽章。
第4楽章はアメーバー状に性格を変化させていく快速フィナーレ楽章。それでもこの曲が鳥籠(ある限定された枠の暗喩)の中の出来事でしかない、という暗示としてCAGEの4音が低音で示されBirdからBとD音が曲尾で引き出される。お釈迦様の手のひらで暴れる孫悟空をイメージしてもかまわない。
この曲は、第1楽章、第4楽章、第3楽章の順で演奏した場合、「鳥籠の中の変貌2」というタイトルの曲になる。
全曲15分弱
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