武術家・武天老師
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 07:47 UTC 版)
前述の通り、武道家としては武術の神・「武天老師」と称されるほどの人物である。体内の潜在エネルギーを一気に放出する「かめはめ波」という大技を50年かけて編み出した。亀仙流のモットーは「よく動き、よく学び、よく遊び、よく食べて、よく休む。人生を面白おかしく張り切って過ごす」というウルトラハードな修行内容とは裏腹に実におおらかなもの。ピッコロ大魔王との戦いの後も自らを鍛え、武道とは「敵を倒すためではなく、己に負けないために励むもの」と掲げており、「ギャルにもてたい」というクリリンの不純な動機を改めさせると共に後々のサイヤ人やフリーザとの戦いでも悟空の基盤になっている。 弟子の指導方針は、身体の鍛錬のみならず、牛乳配達・農業・工事現場のアルバイトをしながら、精神の鍛錬や学習や昼寝時間も取るなど、立派な人間の育成、人格教育に主眼を置いたものである。特筆すべきは、重量負荷をかけることによって筋力・基礎体力を鍛える方法を取っていること。ただし、具体的な戦法や技などは教えていないようであり、クリリンは戦い方は教えてくれなかったと天下一武道会に初出場した時にぼやいていた。また、『ドラゴンボール超』では、悟空に修行を頼まれた時にいくつか自身の技を伝授しようとした事があり、弟子たちに教えてない技がある事を示唆する場面が描かれた。作中では常に20キロ、仕上げとして倍の40キロの亀の甲羅を背負わせて修行をこなすように命じており、「わしが亀仙人と呼ばれる訳が分かったか?」と発言している。これは神の修行でも100キロ超の道着着用で実行されている。後に悟空は農業で生計を立てており、収穫に参加したピッコロも「これは修行になる」と発言している。 弟子たちは自己流の武術の型や独自の技を持つ者が多い。彼の弟子は、「亀仙流」と呼ばれ、胸と背中には白い〇の中に「亀」と書かれた山吹色の道着を着ている。なお、当時のアニメではセルアニメ用カラーのオレンジ系の色数が限られていたことに加え、鳥山明の描く微妙な色調の再現が難しかったため、できる限り原作の色味に近づける努力がなされ、道着の色は赤もしくは橙色となっている。道着のカラーは少林寺などの着物の色がモチーフで、鳥山明はアニメで赤色になっていたのが少し不満だったと語っている。アニメでは孫悟飯の台詞で山吹色と言われている。 ヤムチャの弁によれば、「亀仙人は滅多なことでは弟子を取らない」ということだが、悟空に限っては、見よう見まねでかめはめ波を放ち車を破壊したのを見て、亀仙人自ら声をかけてスカウトした他、クリリンもエロ本持参で入門を認めている。ヤムチャは頼まれて入門許可した。悟空たちは、後に亀仙人の元を離れ独自に技を磨くことになるが、自分を鍛えてくれた師匠への尊敬の念を込め、あえて亀仙流の道着を着用し続けていた。ただし、後に悟空は同デザインを採用しながらも、亀の文字がかかれていない道着を着用している。 古くは、孫悟飯や牛魔王も弟子入りしていた。また、チチは、亀仙人本人に「(戦いぶりが)亀仙流に似ている」との印象を与えている。そのため、孫一家の武術に大きく影響を与えており、直接修行を受けていない孫悟飯や孫悟天、パンも亀仙流道着に似せた服で戦っている。 自身の師匠は、その昔自らの命と引き換えに、ピッコロ大魔王を魔封波で封じ込めた武術家「武泰斗」である。武術のライバルには、「鶴仙人」がいる。2人は、若い頃に共に武泰斗のもとで修行していた兄弟弟子であり、ピッコロ大魔王を封じ力尽きた武泰斗を看取っている。アニメでは、武泰斗が魔封波を会得する前のピッコロ大魔王との戦いで、正義の無力さに絶望した鶴仙人が、悪の道に走ったために袂を分かっている。また、亀仙人は、自分が武泰斗の一番弟子だと述べている。
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